野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

元スーパー青果部店員が漫画「八百森のエリー」を激推しする理由5つ

野菜ソムリエHiroは漫画が大好きなのですが、この頃すごく気になっていた漫画のひとつに「八百森のエリー」があります。

仔鹿リナ先生による仲卸の仕事を描いた漫画なのですが、主にTwitterで「面白い」「勉強になる」「絵がキレイ」という声を多く聞いていたので、野菜ソムリエHiroも興味津々だったんです(`・ω・´)シャキーン

で、そんな野菜ソムリエHiroを見かねて先日、日本から姉的存在の方が単行本1~4巻をバンクーバーへ送ってくれました。(ありがとうございます!)

ということで今回は、単行本1~4巻を速攻読破した元スーパー青果部勤務の野菜ソムリエHiroが、八百森のエリーを激推しする理由を5つにまとめてみました。

 

はじめに:漫画「八百森のエリー」についてもう少し詳しく知りたい人へ

「私の子育てやりすぎですか?」「うちのダンナは野菜バカ」などで知られる漫画家 仔鹿 リナ先生による講談社の週刊漫画雑誌『モーニング』に連載中の漫画が「八百森のエリー」です。

青果市場の仲卸会社に勤務する旦那さん(タカシさん)の実話を元に描いたエッセー漫画「うちのダンナは野菜バカ」も気になります(まだ読んでない)が、八百森のエリーも青果市場の仲卸で働く主人公を通じて、野菜や果実の流通を描いた作品になっています。

上の公式動画を見れば、八百森のエリーのストーリーと登場人物は楽勝で把握できるのですが、主なキャラクターは仲卸の世界に新入社員として飛び込む以下2人です。

■ 農大卒の野菜バカ - 卯月瑛利(うづき・えいり)通称エリー
■ 金髪リーゼントで苺農家の息子 – 大虎倫珠(たいが・のりたま)

宇都宮市中央卸売市場の中にある仲卸業者である「八百森青果(やおもりせいか)」を舞台に、エリーとのりたまの2人の奮闘を描いています。

また、仔鹿 リナ先生の旦那さんがモデルになっているタカシさんも2人の上司として登場します。(タカシさんのイケメンっぷりにやられる人も多いのではないかと思います笑)

モーニングの公式サイトでは、以下のように八百森のエリーが紹介されています。

野菜に人生捧げられますか‼︎

あなたと野菜を繫ぐお仕事、青果流通のど真ん中、それが【仲卸】。

【仲卸】の基本は「必要な商品を」「必要な数量」「必要な場所に」「必要な時間に」届けること。

「八百森青果」の新入社員、エリー(卯月瑛利)と、のりたま(大虎倫珠)が、畑からあなたのテーブルへすべての野菜を届けます!

引用:モーニング

2019年5月12日時点で、単行本は1~4巻まで重版発売中。週刊モーニングでは現在休載中ですが、復帰準備進行中とのことなので、今後も楽しみ!

それでは、ここから野菜ソムリエHiroが漫画を読んで感じた八百森のエリーの魅力、なぜ皆さんに読んで欲しいのかその理由を5つに分けてご紹介します。

 

理由1.元スーパーの青果部店員でも覗けなかったような普段見られない仲卸の世界を漫画を通して覗ける

野菜ソムリエHiroは故郷の岡山県で4年以上スーパーの青果部に勤めていた経験があるのですが、恥ずかしながら市場って一回しか行ったことがないんです。(しかも見学で)

各スーパーのシステムによると思うのですが、野菜ソムリエHiroの場合、

1. バイヤー(雲の上の人)が市場で野菜を買い付ける

2. 買い付けた野菜が店舗に届く

3. スーパーの店員(私)はそれを売り切るのが仕事

みたいな感じで、特に市場に行く機会がなかったんですよね。(※青果部主任が各自市場に買い付けに行くお店もあります)
だから仲卸が実際にどんなことをしているのか、よく知らなかったんです。

それが八百森のエリーを読んで、今更ながら「あー、こういうのやってくれてたんだ!」とか、「仲卸の人ってこんなに仕事があるのか。けっこう大変そう汗」とか「こんなに桃が届いて、それをぜんぶ捌くの大変そう」とか、読んでいて仲卸さんの仕事の大変さが伝わってきました。

青果の業界で密接にかかわっていながらも知ることができなかった仲卸の世界を今更ながら知ることができて、「く~!もっと早く仲卸さんの苦労を知りたかったー!」と素直に思いましたね。

やっぱり普段知らない世界を覗けるのは、漫画ならではの良さだと思います。


 

理由2.生活に便利な野菜果物の豆知識が豊富

「別に仲卸の仕事にまで興味はないかも・・・」という人にも八百森のエリーを読んで欲しい理由の一つに、生活に役立つ野菜と果物の知識が満載というメリットがあります。

例えば、りんごから出るエチレンガスでバナナを追熟させることだったり、逆にりんごを使ってじゃがいもの芽が出るのを抑えたり椎茸の原木栽培と菌床栽培の違いだったり。

青果担当者であれば普通に知っていることでも、青果にあまり興味がない方は知らないのではないかと思えるようなことが漫画に多々出てきます。

だから八百森のエリーを読んだ後は、スーパーの青果売り場に行くと「あ、これ知ってる~♪あとでやってみよ」とか、「おー!ラッキー!越冬じゃがいも見つけた~」「どこかにブルームきゅうり売ってないかな~」みたいになると思います。

つまり、八百森のエリーを読めば毎回スーパーの青果売り場に行くのが数倍楽しくなると個人的に思っています。

それに机の上の勉強じゃ頭に入らない知識も漫画だとスルッと覚えられたりしませんか?野菜ソムリエHiroはその典型なので、漫画読みながら実用的な知識が身に付くのはすごく嬉しいです。


 

理由3.青果業界に従事した人が「ハッ」とさせられる部分が描かれている

過去にスーパーで働いていた者として、ハッとさせられるような内容が多いのも八百森のエリーの特徴だと思います。そこがすごく面白いんです。

個人的な体験談で申し訳ないのですが、昔は働いていたスーパーの青果バイヤーが好きじゃなかったんですね。なんでかというと、「送り込み」といって、自分が発注しなかったような商品をドガドガとお店に送ってくるから。

しかもその送り込まれた商品の中には、質の悪いものも多くて、「あぁ、これ明日には腐りそうなキャベツ・・・っていうかもう腐ってる」「なんでこんな誰も買わないような野菜を送ってくるんだろう・・・変な商品を市場で掴まされたのかな?」、みたいな。

そのせいでいつも自分の在庫計画とかが崩れたりして、不満たらたらだった経験があります。市場に行かないから、バイヤーがどういう仕事をしているのかよく分かっていないままだったんですね。

でもこの漫画を読んで、バイヤーも色々と、というかすごーーーく苦労する仕事であることが垣間見れた気がしました。農家の人を想った上での厳しい選択だったり、仲卸の人との駆け引きだったり。

みんなの敵になるような仕事をあえてやっている方たちに脱帽する想いで読みました。

その他にも、野菜や果物を運んでくれる運送業の方のドラマも漫画では描かれていて、すごく下調べをして漫画を描かれているのがよく分かります。そこが単純に「この情報量はすげぇ・・・本気だ・・・」ってなりました。

 

理由4.キャラクターが個性的でストーリーが単純に面白い

情報量満載だけの漫画だったら、多分読まないのですが、八百森のエリーはストーリーがしっかりしてて、各キャラクターも個性豊かなので、読んでいて単純に楽しかったです。

変態だけど真面目なときはめっちゃかっこいい谷バイヤーだったり、ここぞというときに名言を残してくれる上司のタカシさんだったり。

イケメン・美女多しなので、目の保養をしたい方もぜひ(笑)

 

理由5.シズル感満載!野菜果物が非常に美味しそうに描かれている

最後に触れたいのは、仔鹿リナ先生の画力の高さ。これはもう「漫画を買って実際に見てくれ」としか言えないのですが、野菜果物愛を感じる非常においしそーーーーーーーーーーーーーーーーーな絵を見ることができます。

特に桃の絵とか、もうよだれ垂れました。あと春キャベツも非常に美味しそうだなー、と思いながら読みました。

そういうシズル感を非常に大切にして書かれた漫画なのではないかと勝手に解釈しております。ぜひ単行本を手にとってみてください。

 

まとめ:ドラマ化待ったなしの良作「八百森のエリー」を応援したいの巻

ということで、八百森のエリーの魅力が伝わりましたか?
野菜ソムリエHiroはもう八百森のエリーの虜です(笑)特に今後ののりたまに個人的に期待(笑)

もし「一度も読まずに買うのは怖いから、試し読みしてみたい!」という方がいたら、モーニングの公式ページで1話と2話の試し読みができますよ。ぜひ物語の雰囲気を掴んでみてください。

連載復活を期待している人も多いみたいです↓

あと、最近漫画のドラマ化、映画化も多いので、八百森のエリーがドラマになったら、日本に一大青果ブームが来るのではないかと思ったりしてます(笑)

今後も続きを読むのが楽しみです!


八百森のエリー(1) (モーニング KC) コミックス


八百森のエリー(2) (モーニング KC) コミックス


八百森のエリー(3) (モーニング KC) コミックス


八百森のエリー(4) (モーニング KC) コミックス