野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

歯ごたえのある甘い果肉が特徴のぶどう Jack’s Salute Grape について調べてみた

   

野菜ソムリエHiroの大好きな果物のひとつにぶどうがあります。

元々、父が地元の岡山県でシャインマスカットをつくっていたり、祖父母も県北でニューピオーネを主にして、マニキュアフィンガーオーロラブラックなどを栽培しているせいか、ぶどうにはちょっとうるさいんです(笑)

IMG_7850(カナダでは多くの場合、品種名ではなく「赤ぶどう」「緑ぶどう」「黒ぶどう」として販売されている)

でも、カナダに来てから正直なところ日本の品種より品質の悪いぶどうばかり出回っていて、もう激おこぷんぷん丸(古い?)を通り過ぎてすすり泣きの毎日。しかし!ついに先日、

野菜ソムリエHiroの眼鏡にかなう(何様)ぶどうの品種を発見したんです( ゚д゚ )クワッ!!

それがこちら。

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その名も Jack’s Salute Grape(直訳すればジャック称賛ぶどう)です。

ということで今回は、この Jack’s Salute Grape がどんなぶどうなのか、そして実際に食べてみた感想もお届けします♪ぶどう最高♪

 

Jack’s Salute Grape(ジャックズ・サルーテ・グレープ)ってどんなぶどうなの?

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2019年5月、いつものようにカナダにある野菜ソムリエHiro行きつけの大型アジア系スーパーマーケットに行くと、見慣れないパッケージのぶどうを発見しました。(上の写真の真ん中のぶどう)

パッケージをじっくり見ると、Jack’s Salute と書かれていました。「まだ見ぬぶどうの新品種キタコレ!」と思いました(笑)

ちなみに、ジャックズ・サルーテ・グレープのお値段は $2.99 / LB (1kg なら $ 6.59) と、そこまで高くない印象。速攻で1房分を購入しました。

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ジャックズ・サルーテ・グレープはご覧の通り赤系果皮のぶどうで、海外の多くの品種と同じく種無しです。一粒ひとつぶのサイズはだいたい中~大!

野菜ソムリエHiroが購入したものは、果皮が赤というよりピンククリムゾン的な感じだったのですが、栽培状況によって薄い赤だったりより濃い赤になるようです。

巨峰やピオーネみたいにまんまるの果肉というよりは、ちょっと引き伸ばしたような楕円っぽいカタチをしています。

j10(今回購入したジャックズ・サルーテ・グレープ。美しすぎてため息が出ます)

ジャックズ・サルーテ・グレープは、アメリカ合衆国カリフォルニア州の International Fruit Genetics のブドウ育種プログラムで、2001年5月に生まれた品種といわれています。

親品種は Red Globe x Princess というぶどうたちで、正式な品種名は IFG Nine です。

つまり、 ジャックズ・サルーテ・グレープというのはブランド名なんですね~。
(デコポンがブランド名で、不知火が正式名であることといっしょです!)

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ここで疑問に思ったのは、「他のぶどうの品種はムーンドロップとかコットンキャンディーとかお洒落なのに、なんでこのジャックズ・サルーテ・グレープだけ変な名前なんだろう?」ということ。だって直訳すると、「ジャック称賛ぶどう」ですからね。

しかし、調べてみるとその疑問がすぐに解けました。

ジャックズ・サルーテ・グレープというブランド名は、カリフォルニア州デレーノのテーブルグレープ栽培のパイオニアでありマーケターの Jack Pandol Sr. さん(2010年8月4日に亡くなっています)を称えて付けられたとのことでした。(※ Sr. はシニアの意味。親族で同姓同名の二人を区別するために付けられます)

そして、その名付け親は Jack Pandol Sr. さんの実の息子であり、コットンキャンディーグレープを生み出したことでも知られているぶどう農園「Grapery」も設立した Jack Pandol, Jr. さんだったんですね~。(※Jr.はジュニアの意味)

なので、「父を称讃するぶどう=ジャックズ・サルーテ・グレープ」なんです。素敵だと思いませんか?

また、ジャックズ・サルーテ・グレープがどこで栽培されているのか調べたところ、アメリカを主にして、南アフリカやブラジル、ペルー、スペインでも栽培されているようです。

生まれ故郷であるカリフォルニア州デレーノでは、9月初旬から中旬頃に収穫されています。一度でいいから、栽培されている農場を訪れてみたいですね!

 

ジャックズ・サルーテ・グレープ(Jack’s Salute Grape)を実際に食べてみた

ということで、ジャックさんを称えたぶどうを食べてみた感想を簡単にお届けします!

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まずカナダ人の友人に毒見をさせたのですが(笑)、彼は一口食べて「このぶどうはとってもクリスピーだね!最高!」と言っていました。

そこで(なぜか)警戒していた野菜ソムリエHiroもジャックズ・サルーテ・グレープ食べてみたのですが、

「これは・・・!とっても歯ごたえが良くて、スイート!でも甘すぎないからパクパク食べることができるやつーーーーーー!!」

っていうのが第一感想でした。

j6(水をかけると見た目の破壊力アップ)

なんといっても、果肉の硬さがほかのぶどうとは一味違う感じでした。

十分な甘味はあるのですが、シャインマスカットやニューピオーネみたいに、「うわー!無茶苦茶甘い!」のレベルではないちょうどいい甘さといいますか。

そのおかげで、パクパク余裕で一房食べられちゃいましたね。風味と歯ごたえがなんていうか、個人的にすごく好み!

普段カナダで販売されているただの種無し赤ぶどうとは全く違う味わいで大満足でした!

 

終わりに:日本ではまだ見かけないぶどうかも

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最後に、日本語でも色々と検索してみたのですが、残念ながら探し方が悪かったのか、2019年5月9日現時点でジャックズ・サルーテ・グレープについて書かれているウェブサイトは皆無でした(泣)本気でゼロでした(笑)

英語でもジャックズ・サルーテ・グレープについて書かれているサイトが少なかったので、まだまだ生産量の少ないレアな品種のぶどうといえるかもしれません。

下のツイートの方も「私の大好きなぶどうの品種のひとつはジャックズ・サルーテ・グレープです」と言っていますが、野菜ソムリエHiroもすっかりとりこになってしまいました。

ということで、食べてみたくなりましたか?

日本在住の方で、もし「ジャックズ・サルーテ・グレープあそこのスーパーで見たよ~」みたいな方がいたら、ぜひ野菜ソムリエHiroに教えてください( ◠‿◠ )

また、世界中からこのブログを見てくださっている方、ぜひジャックズ・サルーテ・グレープをお店なんかで探してみてくださいね~!


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ブドウ大事典


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 - ジャックズ・サルーテ・グレープ