(赤パプリカ)
(黄パプリカ)
品名
パプリカ
Paprika
パプリカとは、オランダ語でピーマンを指す。
植物学上の分類
ナス科トウガラシ属
歴史
パプリカはピーマンの仲間。唐辛子の一種。
ピーマンの原産地は南アメリカ。パプリカはハンガリーで生まれた。
元々は唐辛子が辛くならないように品種改良したもの。
1990年代にオランダ産が輸入されるようになってから人気急上昇。
ピーマン自体が世界中に広がったのは、15世紀の終わりにコロンブスがヨーロッパへ持ち帰ったことから。日本で甘味種のピーマンが来たのは、明治時代初期。戦後、食卓に定着。
品種
完熟させたピーマンは赤やオレンジ、黄色のカラーピーマンになる。
未熟果として黒、白、緑、紫色がある。黒と紫は表面の色だけの色で、果肉の断面は緑。
黒、茶、紫色は加熱すると表面も緑色に変わる。色を生かす場合は、生で食べる。
日本での売れ筋は、赤、黄、オレンジに絞られる。
大型の緑は「カリフォルニア・ワンダー」が代表的。大型種はオランダパプリカとも呼ばれているが、これは単なる呼称で品種ではない。
ミニパプリカもある。皮も実もやわらかく甘い。
産地
需要があるものの、国内ではほとんど栽培されていない(高知・熊本・宮崎が主な栽培地)。
主流は韓国(2004年で全体輸入量の68%)、オランダ(19%)、ニュージーランド(12%)から日本に輸入される。
韓国産は生産量の90%が対日輸出用。
時期
旬は6-8月といわれているが、周年輸入品が出回っている。
パプリカは、4-11月にかけてはオランダ産、冬期は韓国、ニュージーランド産が出回ることが多い。
見分け方
肉厚で張りがあり、色が鮮やかなものを。
しわやヘタが乾いているものは避ける。
日にちが経つと、ヘタの切り口から傷みやすい。
で、肩の張り具合がゴロッと、あるいはぼっこりとなっているものが良い。
半切れにしてみて、種が育っていないもののほうが果肉がやわらかい。
栄養
ビタミンA、C(ピーマンの2倍。※100g中170mg)が豊富。
鉄分、カロテン(ピーマンの7倍。※100g中1,100μg)を含む。
ビタミンE,葉緑素(不要なコレステロールの排泄)生活習慣病の予防も期待できる。(※赤ピーマンの数値)
パプリカ、ピーマンのビタミンCは熱に強く、油と一緒にとるとカロテンを吸収しやすくなる。
夏ばて防止に最適。
赤はやや酸味が強い。
茶は後味にほのかな甘味があり、紫、白、黒は甘味も酸味もないだけに、どんな料理にも合う。
黄色やオレンジの色素は、「ゼアキサンチン」という色素。
どちらもカロテノイドの一種「キサントフィル」という成分で、強い抗酸化作用がある。
料理
皮をむく場合は、直火で焦げるまで焼き、ぬれぶきんやペティナイフでむくとよい。
オーブントースターなどで焦げ目をつけ、熱いうちにポリ袋に入れてむくのもよい。
生のままサラダ、シチュー、マリネ、炒め物、中に詰め物をして焼く、和え物、ピクルスなど。
加熱すると甘味が出るが、過熱しすぎると風味を損ねるので、炒め物は色と歯ざわりが生きるように強火でさっと調理するのがよい。
ピーマンに比べ皮が硬いため、サラダなどに使う場合は薄皮をむいたほうが口当たりがよくなる。
本場ハンガリーでは粉末やペースト、オイル漬けといった、調味料にしたものもある。
保存
ビニール袋に入れて野菜室へ。1週間ぐらい持つ。
種を取って切ったパプリカを軽く塩茹でしてから冷凍すると、1ヶ月近く保存できる。
水気に弱いので、汗をかいたら表面をふき取る。
ポイント
・甘みがあり苦味が少ないので、ピーマン嫌いな方にぴったり。
・料理をカラフルに彩り、食卓に華やぎを!
・外見、食味、栄養価の3拍子揃っています
・焼いたほうが甘味を十分に楽しむことができます。
その他情報
・国産のパプリカが一番美味しいそう。(糖度が外国産のものに比べ1,2度高いそう)
海外のものは流通の関係で未熟なものを収穫して出荷するので、栄養価はあまり期待できないかもしれない。
特別参考資料
なし
Hiroのメモ書き
恥ずかしながらパプリカ、ピーマンとは別の品種かと思っていました。
甘さとか見た目もぜんぜん違いますもん。
日本で普通に出回っているピーマンは中型種で、ピーマンの大型種をパプリカと呼ぶことを学びました。
ぼくは赤、黄、オレンジしか見たことがないのだが、あと違う色のものが5種類もパプリカは存在しているようで、
ぜひ一度見てみたいですね。
一般だとサラダに使用するイメージが強すぎるかもしれないけど、焼いたら甘味がぐっと増すみたいなので、この方法も伝えていけたらと思います。
「健康になれる」「肌がきれいになる」という情報を伝えると意外と食べてもらえるのかもしれない、
とある本に書いてありました。
これから日本でもどんどん需要が増えるのではないかと思う野菜です。