野菜ソムリエHiroが暮らすカナダBC州バンクーバーでは日本ではあまり見ないようなベリーがたくさんあります。その中のひとつがラズベリーにも似た「タイベリー(Tayberry)」です。
個人的な経験になりますが、タイベリーは普通のスーパーマーケットなどでは見かけないベリーの一種で、ファーマーズマーケットで一時期にちょっとだけ出回るのが通常。
上の写真もそんなファーマーズマーケットで2019年に見つけて購入したタイベリーなのですが、「どうやってタイベリーが育っているのか見てみたい!」と常々思っていたんですね。
そんな中、先日いちご狩りで訪れた Emma Lea Farms メトロバンクーバーのデルタ市にある農園 Emma Lea Farms がタイベリーのU-pickをしていることを知り、先日7月上旬に再度行ってきました~!
今回は、タイベリーがどのように農園で育てられているのか、そしてそもそもタイベリーとは何ぞやという部分もあわせて紹介したいと思います。
この記事の目次
メトロバンクーバーにあるEmma Lea Farmsでタイベリー(Tayberry)狩り!
Emma Lea Farmsはバンクーバーのダウンタウンエリアから車で約40分くらいのところにある農園。1885年創業の歴史あるファームで、果物狩りのシーズンになると毎年賑わう人気の場所です。
7月上旬の週末に友人たちと訪れたところ、上の写真のように行列ができていました。
前回のいちご狩りの記事でEmma Lea Farmsのシステムは紹介しましたが、今回も中サイズのバケツを17ドルくらいで購入して、そのバケツの中になら対象の果物が採り放題でした。
この日は最初は曇っていたのですが、この後とても良い天気になりました。(普段室内にいる自分にはキツイ天気・・・汗)
看板にある「U-pick」というのが日本語で言うところの「〇〇狩り≒自分で何かを収穫」にあたります。既にこのときタイベリーのU-pickが始まっていたので、まっすぐ一直線に向かいました。
そして、、、
メトロバンクーバーにある農園にてタイベリー狩りに行ってきました〜😄 pic.twitter.com/gweN5eze01
— カナダの野菜ソムリエHiro🇨🇦 (@hiro_vegetable) July 10, 2020
じゃん!
タイベリーの写真と立札がある場所には、タイベリーがこれでもかというくらい実っていました!
見てください、このタイベリーの大群。ちょうどタイベリーが最盛期を迎えていたようで、お昼過ぎに農園を訪れたにもかかわらず、完熟したタイベリーがたくさんありました。
未熟なやつは果肉が固めで薄いピンクなのですが、熟すと濃いピンクになり柔らかくなっているので、柔らかさと色合いを基準に収穫しました!
タイベリーはちょっと長細いのが特徴。ラズベリーとブラックベリーの掛け合わせです。 pic.twitter.com/ENqkicQz8R
— カナダの野菜ソムリエHiro🇨🇦 (@hiro_vegetable) July 10, 2020
ここでタイベリーを知らない方にタイベリーについて少し解説をすると、タイベリーの生まれは1979年にスコットランド園芸研究所で生まれたベリーの一種です。
名前の由来はスコットランドで最も長い川として知られている River Tay にちなんで名付けられています。
親は「ブラックベリー × 赤ラズベリー」なので、赤ラズベリーの美しい果肉色と柔らかな食感に加えて、ブラックベリーと同じように芯のようなもの(花床と言います)が果実の中心部にあります。
また、ラズベリーに比べて細長いのと、果肉がもっと紫がかったようなピンクに育つので、簡単に見分けがつきます。
個人的にブラックベリーのつぶつぶした小さい種が苦手なので、片親のブラックベリーよりは子どものタイベリー派です( ◠‿◠ )
そんなタイベリーですが、今回初めての収穫とあって最初は手こずりました。
その理由は、つる(?)の部分に小さなとげがたくさんあること!(↑の写真で確認できますかね?)
そのため、タイベリーの果実を握ってポロッと取る必要があったのですが、既に完熟しているような柔らかいものは指で潰してしまうこともしばしばで難しかったです。
果実を収穫中には、タイベリーの花も発見!白くてかわいい花でした~!
いちごのU-pickの際は果物の大きさからけっこうすぐにバケツが満杯になったのですが、タイベリーは小さいので3倍くらい労力がかかって、1時間くらいかけてやっとバケツが満杯になりました。
そのころには、暑さもありへとへとでした。フルーツピッキングを仕事にしている人は本当にすごいと思いました。
タイベリーや苺などたくさん収穫しました〜😄タイベリーは酸味がそこそこあるので、蜂蜜をかけて食べるのが好きです😍 pic.twitter.com/EYl9wCxUTP
— カナダの野菜ソムリエHiro🇨🇦 (@hiro_vegetable) July 10, 2020
この日はタイベリーをメインに訪れたのですが、実は
・カシス
・ブラックベリー(ほぼなかった)
もあわせて収穫することができました!大満足~!
その後はピッキングで疲れた体を癒すために、Emma Lea Farmsが農場で運営しているお店へ。
ここでは、農園で採れた新鮮な果物を使ったスムージーやアイスクリームなどがいただけます。
今回はベリーがたっぷり入ったスムージーと、ミックスベリーのサンデーをいただいたのですが、どちらも素材の味がばっちりで、幸せでした~!特にサンデーのベリーソースに舌鼓!
目的だったタイベリーもたっぷり収穫できて、家に帰ってからは恒例の写真撮影タイム。
その後は、生で食べる用(そこそこ酸っぱいので、はちみつをかけていただくのが好きです。ブラックベリーのような小さな種が口に残らないので、そこはラズベリー似です)と冷凍用に分けて、ベリーピッキングが終了しました。
いやー、楽しかった~!
最後に:Emma Lea Farmsではローガンベリー、ボイセンベリー、ブルーベリーも育てられていました。日本でもタイベリーが一部で栽培されている模様
最後になりますが、農園ではなんとこれまた珍しいローガンベリー(Loganberry)も育てられていました。
まだ未熟でU-pickの対象ではなかったので収穫できなかったのが残念でしたが、写真は撮ってきました。
細長いタイベリーと同じような色合いですが、もっと丸みを帯びたようなフォルムでした。いやー、ローガンベリーは一度も食べたことが無いので、ぜひ次回トライしたいと思っています。
Wikipediaを見ると、北米のブラックベリーとヨーロッパのラズベリーのハイブリッド種とのことでした( ◠‿◠ )
さ・ら・に!
ニュージーランドで超人気のボイセンベリー(Boysenberry)も栽培されていました。(↑文字が消えかかっていますが)すごいです、Emma Lea Farms。
ボイセンベリーはブラックベリーによく似ているのですが、真っ黒になるブラックベリーより赤黒い色合いになるのが特徴。
Wikipediaには生い立ちが以下のように記されていました。
ブラックベリーの一種カリフォルニアブラックベリー(英語版)(R. ursinus)とヨーロッパキイチゴ(R. idaeus)もしくはローガンベリー(英語版)(Rubus × loganobaccus[2])の交配種であると推測される。あるいはこれらに加えヨーロッパブラックベリー(英語版)(R. fruticosus)やガーデンデューベリー(英語版)(R. aboriginum)の名が挙げられることもある。
農園のボイセンベリーもまだ時期が早く U-pickの対象ではなかったので諦めましたが、次回はぜひ収穫できたらと思っています!
ということで、「まだタイベリーを食べたことがない!」という方は、一度食べてみたくなったのではないでしょうか?
タイベリーですって!
タイベリーってなに! pic.twitter.com/poSG4uDehq— マダムさとみ 洋菓子店リビエール (@nishisatomi) September 22, 2018
【春の新作ケーキ】『ピスタルージュ』タイベリーの酸味が強いムースとピスタチオのクリームを層に。サクサクとした食感のタルト生地にベリーを焼き込んだ、色鮮やかなムースタルト。本日より販売を開始致しております。
650円(税別) pic.twitter.com/dFFDkOQME1— PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI (@ASAKOIWAYANAGI) March 6, 2018
タイベリー! pic.twitter.com/FLb0C5JadP
— (有)サンファーム (@sun_farm_iwate) June 29, 2020
Twitterでちょっと調べてみたのですが、日本でもタイベリーを栽培している方がいるみたいです。また、ケーキやアイスクリームに用いられている写真も多く見受けられたので、ぜひ機会があれば、味わってみてくださいね!
50種子/パックラズベリー種子スコットランドフルーツクロス – TAYBERRY(ブラックベリー×ラズベリー) – ホホバ種子Maiweilai
苺アイス50粒+10粒(練乳ミルク入り)1粒約20g 合計約1,200g(ロングセラー品)