野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

同じ柑橘?オロブランコとスウィーティーについて知っておきたいこと5つまとめ

皆さん、アメリカなどから日本に輸入されているオレンジやグレープフルーツなどの柑橘はお好きですか?

野菜ソムリエHiroが暮らすカナダ西海岸のバンクーバーにもアメリカやメキシコなどからたくさん柑橘類が輸入されているのですが、その中でもお気に入りの柑橘のひとつが「オロブランコ」です。

グレープフルーツの種類の一つで、見た目は黄緑色 or 緑色の果皮のといったところなのですが、ここで

「あれ?そういえばオロブランコってクリスマスの時期とかに見かけるスウィーティーに似てない?味も見た目も。」

と感じたことのある方もいるのではないでしょうか?

(↑日本でよく見かけるのはかなり緑っぽい果皮のスウィーティー)

そこで今回は、柑橘「オロブランコ」と「スウィーティー」について知っておきたいことを5つに分けてまとめてみました!

 

1.ややこしい!オロブランコとスウィーティーは産地で名称が異なるけど、同じ果物

まず最初に知っておきたいことは、「オロブランコ(オロブロンコとも呼ばれる)」と「スウィーティー(スイーティーとも呼ばれる)」は名前は違えど、同一の果物であるということです。

具体的にいうと、産地で呼び名が変わってくるややこしい果物です。基本的に以下2カ国で栽培されていて、それぞれの国で呼び名が異なるので、注意です。

■ アメリカ・カリフォルニア産 ⇒ オロブランコ(Oroblanco)

■ イスラエル産 ⇒ スウィーティー(Sweetieです。Sweetyではありません)

(バンクーバーの韓国系スーパーで発見したオロブランコ。メキシコ産と書かれていましたが、多分アメリカ産w)

そもそもは1958年、アメリカ・カリフォルニア州のカリフォルニア大学リバーサイド校にある柑橘類研究所でホワイトグレープフルーツとブンタンの交配種として生まれた果物で、オロブランコが正式な名称です。1981年に特許が取得されています。

そして、1984年から発売されているイスラエル産のオロブランコは「スウィーティー」というあだ名が付いているイメージです。(日本ではスウィーティーの名称の方が明らかに知名度がある気がします)

(バンクーバーのコストコで発見したスウィーティーの値札。こちらはイスラエル産)

 

2. 果皮の色でオロブランコかスウィーティーかの見分けがつくことが多い

アメリカ産のオロブランコとイスラエル産のスウィーティーは生育中の気候の違いで、果皮の色合いが異なるので、見た目も見分ける目安のひとつ。

スウィーティーは真緑の状態で販売されることが多く、オロブランコは基本的に黄色がかっていることが多いです。

ただ、時期によってはスウィーティーも薄黄緑色の状態で販売されている(↓)ので、注意が必要です。

(バンクーバーのコストコで発見したイスラエル産スウィーティーはオロブランコ的色合いでした)

 

3.酸味が少なくてまろやかな甘味「酸味が少ないグレープフルーツ」的な立ち位置で人気

オロブランコ(スウィーティー)は、グレープフルーツなど年中出回る果物ではなく、主に冬だけ出回る果物です。日本では11月~2月頃に輸入されています。特にクリスマスの時期にはイチゴやほかの果物といっしょに売り場に並んでいると、彩りを添えてくれます。

たまにオロブランコ(特に真緑のスウィーティー)を見て「果皮が緑色でライムみたい。酸っぱそう・・・」「まだ熟していないのでは?」と思う方もいるのですが、実は真緑の状態で十分いただけるし、種も無いので食べやすいです。

肝心の味わいはというと、仲間であるグレープフルーツに似ているのですが、グレープフルーツより酸味・渋味が少なく、甘味が十分にあるのが特徴。個人的にはオロブランコのまろやかな甘味が大好きで、時期になるとよく買って食べる病みつき感があります。

また、オロブランコの果皮を半分に切ると、黄色い果実が顔を出すのですが、この色合いがまたキレイなんです。うっとりしちゃいます(´▽`)

まだ食べたことが無い方は、見た目に惑わされずに一度食べてみて欲しい果物です。

ちなみに、オロブランコの栄養価が文部科学省の食品成分データベースに記されていたので、気になった部分をピックアップして紹介します。

そこまで目立った栄養価は見た感じなかったのですが、ビタミンCが可食部100g中 38mg 含まれていたり、カリウムが 150mg 含まれていますよ。

成分名 可食部100g中の値
エネルギー 40kcal
カリウム 150mg
カルシウム 12mg
ビタミンC 38mg
葉酸 34μg
食物繊維総量 0.9g

 

4.「オロブランコ」は流行らなかったけど、「スウィーティー」は流行った

青果物に関する記事を多く書いている friedas.com(英語サイト) の情報によると、オロブランコは見た目が緑色だった(=未熟な果物に見える)せいで買い手が増えず、最初は農家の人たちもオロブランコの木を植えるのを止めたそうです。

しかし、その後イスラエルの農家がオロブランコを栽培し「スウィーティー」というキャッチーな名前を付けて果皮が真緑であることを逆にセールスポイントにして売り始めると、日本で人気に火が付いたそうです。

そうして、産地であるアメリカのカリフォルニア州でも再びオロブランコを育てる農家が増えたとのこと!

甘い上質な果物を求める人が多い日本ならではのストーリーではないでしょうか?ニュージーランドとカナダで生活経験のある野菜ソムリエHiroも「やっぱり日本の果物の甘さは一番だな~」って思いますw

(カリフォルニア州オロブランコ)

日本には1991年に輸入が解禁となったオロブランコ(スウィーティー)。

野菜ソムリエHiroに当時オロブランコ(スウィーティー)が流行した記憶はないのですが、ネット上で情報を見る限りけっこう流行ったみたいです( ◠‿◠ )

そのため、お菓子や飲料にもオロブランコ(スウィーティー)を使ったものも登場しています。野菜ソムリエHiroも唯一記憶があるのは、ロッテのスウィーティー味のガム!子どもの頃よく噛んでいたのを覚えているところを見ると、かなり気に入っていたみたいです。

 

5.カリフォルニア産、イスラエル産のみかと思いきや、実は日本でも愛媛県でわずかに栽培されている(or 栽培されていた)模様

「スウィーティー、日本でもつくってないかな~?」と思って調べてみたのですが、ありました!

柑橘で有名な愛媛県の宇和島市吉田町で暮らす方が国産のオロブランコを栽培している(or 栽培していた)そうです。生産量もごくわずかなので、手に入ったら超ラッキー?

愛媛の果物と郷土品を扱っているきなはいやインターネット店でその情報を確認できるので、ぜひチェックしてみてください。(2020年4月17日現在で確認したところ売切れでした泣)

でも、日本でもオロブランコが栽培可能なことが分かって、とても嬉しくなりました!

 

 

最後に:スウィーティーは季節限定なので、冬の時期は絶対食べたい!でも、加工品で年中楽しむことも可能

ということで、いかがでしたか?

最後になりますが、オロブランコ(スウィーティー)は季節もの!基本的に冬頃にしか手に入りませんが、加工品も少なからずあるので、「まだオロブランコ(スウィーティー)を試したことがない」という方は、オロブランコ(スウィーティー)を使った飲料やお菓子に挑戦してみるのもいいかもしれません( ◠‿◠ )

そこで気になって色々調べてみたのですが、昔売っていたスウィーティーのガムはもう販売終了していました。また、同様にロッテからスウィーティーの味がするFit’sというガムも販売されていたようですが、こちらもAmazonで調べると在庫切れでした。

ただ、ロッテの平成アソートファミリーボトルという商品にスウィーティーガムが含まれていることが分かったので、リンクを一応貼っておきます。(※2022年10月時点で在庫切れでした)興味のある方はぜひ一度食べてみてください(自分がもし日本に住んでたら懐かしすぎて買ってますw)


ロッテ 平成アソートファミリーボトル (Seetie,JUICY&FRESH,ACEROLA)143g×6個

また、他にもTwitterでスウィーティー関連のアイテムを見つけたので、以下チェックしてみてください。

2020年現在も販売されているのかは謎ですが、野菜ソムリエHiroはスウィーティーがもともと大好きなので、「これから近いうちにスウィーティーブームが来て、もっとたくさんスウィーティー味の加工品が販売されたらいいな~」なんて勝手に思っています。

皆さんも生のスウィーティーはもちろん、スウィーティーの加工品を見つけた際には、手に取ってみてくださいね!

 


すてきなスウィーティー酒 1800ml 7度 [麻原酒造 埼玉県 スイーティーリキュール]