調理の例も11種類紹介!酸っぱい野菜ルバーブ(食用大黄)について知っておきたいこと7
2022/10/26
突然ですが、皆さん下の写真の野菜をご存知ですか?
そう、北米やヨーロッパでは一般的、でも日本ではまだまだ一般的ではない「ルバーブ(Rhubarb)」です。
野菜ソムリエHiroがルバーブに初めて出会ったのは2014年のニュージーランドだったのですが、見た目じゃ調理法が正直なところ想像できませんよね(・_・;)
そこで今回は、この魅惑の野菜ルバーブを大特集。品質の良いルバーブの見分け方や調理法の例、栄養価など知っておきたいことを7つに分けてご紹介します。
この記事の目次
1.ルバーブの歴史は?日本には明治にもたらされた
中央アメリカ原産といわれる(シベリア原産ともいわれる)タデ科ダイオウ属の植物ルバーブは、漢方薬に使わる大黄(だいおう)の近縁種です。そのため、食用大黄とも呼ばれます。食用の栽培種だけではなく、ダイオウ属の総称としてもルバーブという名前が使われています。
昔は下剤をつくるためなどに薬づくりにルバーブが利用されており、食用としては18世紀半ばにヨーロッパでとして確立されたといわれています。
(バンクーバーでは4,5月頃になると新鮮そうなルバーブがお店に並びます)
日本には明治時代にルバーブがやってきたといわれていますが、味わいが独特であまり普及しなかったそうです。
ただ、1920年代に長野県の外国人避暑地でルバーブがもたらされたのがきっかけで、今でも長野県がルバーブの主要な産地となっています。
2.葉には毒。ルバーブは酸味のある葉柄を食べる野菜
今年もスクスク育ってますよ~ルバーブが😆
最近ルバーブに変化が現れ出しました!何か赤い茎が増えて来た
茎の中も真っ赤てのも増えてきました。
畑が楽しい日が増えてきたよ~! pic.twitter.com/KDUFKfKj3j— 森上げ隊っす井川【タカ兄】 長島孝裕 (@takamaru1182) May 20, 2020
ルバーブは上の写真でいうと、赤い葉柄の部分を食用とします。野菜ですがデザートづくりに一般的に利用され、例えばイチゴとルバーブのパイなんかはカナダではとても一般的です。
アンズのような香りと強い酸味が魅力の野菜で、火で調理するとやわらかい食感になります。(個人的には「アンズの香り・・・!?」と思うのですが、一般的にはそう言われています)
生でも食べられますが、強い酸味があるため、好き嫌いが分かれるかもしれません。
また、ルバーブの葉は毒があるので、通常は葉の部分がカットされた状態で販売されています。葉の部分が若干残って販売されている場合も多いのですが、なるべく切り落として食べないようにしてください。
3.ルバーブの旬は春!長野県の富士見町が出荷量日本一
北米やヨーロッパなどで広く栽培されているルバーブは季節を感じることができる野菜の一つです。
野菜ソムリエHiroが暮らすバンクーバーでは、毎年春頃にルバーブをよく見かけますが、日本も同じく4月~6月頃が旬といえそうです。
先ほども紹介した通り、長野県で栽培されている他に、北海道など寒冷地で栽培されているので、長野や北海道で暮らしている方は見かける機会も多いかもしれません!
ちなみに、長野県の富士見町ではルバーブを特産品としていて、出荷量も日本で最も多い場所として知られていますよ。
4.緑っぽいからといって生育が悪いわけではなく、品種の違い
「うわ!真っ赤なルバーブで美味しそう~!」と思うこともあれば、たまに「え、このルバーブ色づきが悪くて緑だけど、誰が買うんだろうか」と思う方もいるかもしれません。
しかし、実はルバーブには真っ赤になる品種もあれば、緑の品種もあって、味は大差ないと言われているんです。
なので、見た目の色だけで品質の良し悪しを判断できるかといったら、そうではないんですね。
以下の3種類のルバーブ写真を見ると、違いがなんとなくでも分かるではないかと思います。
ルバーブをセロリみたいに切ってパイをつくります。(切ってるのは同居人) pic.twitter.com/o05nAU9YK7
— カナダの野菜ソムリエHiro (@hiro_vegetable) May 13, 2020
1つ目は、以前野菜ソムリエHiroが購入したルバーブ。外も中も赤なのが分かるかと思います。
★その②
自家栽培したルバーブ。
初収穫しました。早速ジャムづくり
この甘酸っぱい香りは
我が家の初夏の香りです✨ pic.twitter.com/Yo2L7srXW7— じん (@a_youmo) May 17, 2020
2枚目のルバーブは、赤と緑のグラデーションがかかったかのような色合い!
★その③
ルバーブジャム、ルバーブの花#木塵#jamsession pic.twitter.com/drg27cDcdk
— 柏原周平 (@backyennew) May 10, 2020
そして3枚目は葉柄がほぼ緑色のルバーブです。外が緑だと中も緑です。
例えばジャムを作る際でも、赤いルバーブを使えば赤っぽい色合いのものができるし、緑色のルバーブを使えば、上の緑っぽい感じのジャムになるので、目的に合わせて種類を選ぶことができればベストです。
(昔つくったルバーブジャム。真っ赤なルバーブを使用したので、まろやかな赤みたいな色合いになりました)
5.購入の際の選び方は?保存方法は?
ルバーブを購入する際は、以下のことに気を付けてみてください。
■ 変色していないもの
■ 赤系ならより鮮やかな赤のもの
■ 切り口が新鮮なもの
■ やわらかくなっていない、張りがあるもの
また、生のルバーブを手に入れたら新聞紙にやポリ袋で包んで冷蔵庫で保存してください。セロリのように葉柄をカットして冷凍保存も可能です。入手時の鮮度によりますが、生のものは約1週間くらいで使い切りましょう。
6.デザート以外にも。気になるルバーブの調理方法11種類
ここでは、SNSでルバーブの調理例を探してみました。「パイやジャム以外に何が作れるの?」と思っている方も多いかと思い、デザート系以外の例もあわせて11種類紹介します。
特に、個人的にはルバーブの独特の酸味が活きたルバーブとリンゴのパイが大好物です。
★1.ルバーブを使ったパイ・タルト
★2.ルバーブを使ったジュース
★3.ルバーブのチャツネ
★4.ポーランドのコンポート「Kompot」※飲み物
★5. ルバーブのカード
★6. ルバーブを使ったマルガリータ
★7. ルバーブのキムチ
★8. ルバーブを使ったジャム
★9. ルバーブを使ったサワースープ
★10. お肉の付け合わせにルバーブ
★11. ルバーブを使ったサラダ
7.ルバーブの栄養価について
ルバーブの葉柄の栄養価は、文部科学省の食品成分データベースに記されているので、いくつか成分をピックアップしてお伝えします。
生で食べる場合と茹でたものの場合の栄養価です。そこまで突出した栄養価があるわけでないのですが、生の状態でカリウムが可食部100g中に400mgなど豊富です。
栄養(可食部100g中) | ルバーブ(生) | ルバーブ(茹) |
---|---|---|
エネルギー | 24kcal | 18kcal |
カリウム | 400mg | 200mg |
カルシウム | 74mg | 64mg |
マグネシウム | 19mg | 14mg |
ベータカロテン | 40μg | 42μg |
葉酸 | 31μg | 22μg |
食物繊維(総量) | 2.5g | 2.9g |
最後に:まだルバーブを食べたことが無い方、見つけたらぜひ挑戦してみてください
ということで、いかがでしたか?
魅せ方次第ですごくキレイなルバーブパイもつくれることが分かりましたよね!(皆さん、センス良すぎ!)
まだ一度もルバーブを食べたことが無いという方は、産直市場などで見つけた際にはぜひトライしてみてください。
ルバーブジャム 石田農園 ルバーブジャム 140g×3ビン 自家栽培のルバーブ使用
また、ジャムやジュースなどルバーブの加工品はネットでも年中簡単に手に入るので、ぜひ一度探してみてくださいね!
|
|
|