食べ物の豆知識がいっぱいの本でした。
以下、印象に残った部分を抜粋。
この記事の目次
本から印象に残った部分を抜粋
メニュー
メニューができたのは18世紀の後半
レストランの誕生以後
フォーク
フォークが食卓で使われるようになったのは、15世紀に入ってから。イタリアが最初。やがて2股になり、16世紀に入ると3つ股のものが使われだした
アントレ
ふつうフランス料理のフルコースは、オードブルにはじまってポタージュ、魚、肉、サラダ、デザートの順で出される。
このときの中心となるのが肉料理、これをアントレと呼ぶ
スープ
ポタージュは、ポ(鍋)からきたもので、もともとは鍋の中で煮た肉や野菜のことを意味していたが、いつしか、これらを煮た液体のほうをさすようになった。スープという言葉も、元々は、ブイヨンにひたしたパンのことをいっていた。
なぐられたことのない少年は、塩が効いていないっスープと同じ(スイスの諺)
サラダ
サラダは乙女の指でかきまわせ。(ジャン・ジャック・ルソー)
古代ギリシャにはじまったサラダ。あまりお金持ちでないひとびとによって広まった。
金持ち連中は、生野菜は体に害をもたらし、消化が悪いと考えていた
ガスパッチョ
スペイン風の「飲むサラダ」
生野菜だけでつくる冷たいポタージュのこと
キュウリを細かく刻む。トマトも皮をむき、種子をとり、同様に細かく切る。
ピーマンの薄い輪切りをつくる。パンは小切りにしてしまう。(水で湿らす)
以上の材料を、オリーブオイルと酢でのばす。
それから、こまかく切り刻んだエシャロットとセルフィユを加える。冷やして食べる。
アスパラ
てっとり早いところで、かつ美味しくたべるには、ゆがく。
同じ寸法に揃え、束にしてゆでる。茎が堅く、逆に穂先が柔らかいので、ゆがき加減がなかなか難しい。
穂先の柔らかいところから口に入れる。
柔らかいところは、歯を使わずに、唇に上品に押さえるといい。
ゆがいたアスパラの上に、目玉焼きを一個のせて、焦がしバターをそそぎかけ、さらにパルメザン・チーズをふりかけるレ・ザスペルジュ・ア・ラ・ミラネーズはニューヨークのレストラン「サーディーズ」の目玉
フォワ・グラ
意味は「肥った大きい肝」。がちょう(または鴨)のことのみ、こう呼ぶ。
なぜ高いかというと、大きな肝がとれるようになるまで、おおよそ、半数以上のがちょうが、餌を嫌がるのに食べさせ続けさせるため死ぬから
トリュッフ
フランスの珍味。ぶどう畑や森の中の、槲(かしわ)の木の根もと地下30センチくらいのところに、埋もれて生えているキノコ。探すのが大変。
黒と白があり、黒が高価。味は淡白、ほぼ無味に近い。匂いが強烈。
キャヴィア
ロシア名産。チョウザメの卵。いくらか大きめのもので、灰色がかったものがいい。ライ麦の黒パンにバターを塗り、冷やしたキャヴィアをのせて食べる
アンチョヴィー
小指よりも小さな魚。バカに大きな口をした魚
アスピック
ゼリー寄せのこと。型に、すでに調理をした肉や野菜を、適当に切り分けて、彩りよく並べ、そこへゼリー液を注いで、冷やして固める。型から抜くと、琥珀色のゼリーを透かして、肉や野菜がきれいな模様となってあらわれる。
ザゥアークラゥト
酸っぱいキャベツ。
夏のうちにたくさんとれるキャベツを、岩塩漬けにして貯蔵したもの。
ポットーフー
肉は大きなかたまりを、野菜もほとんど丸のままで、やはり水から煮ていく。
煮込んだ汁は、スープとして食べたり、他のいろいろなポタージュの土台にもなる。
ボルシチ
ロシア風シチュー。肉をビーツやキャベツと一緒にオイルで炒め、トマトとともに、ブイヨンで煮込んだもの。
ボルシチの出来上がりは、ビーツの色が鮮やかなことが大切。このために酢をたらしたりする。
サワークリームも入れましょう。
フォンデュ
フランス語で「溶かす」
とけると糸をひくチーズを利用
チーズをとかすのに、白ワインを入れ、あとはお好みで、塩、胡椒、ナツメグあるいは卵、バター、牛乳、キルシュなどを入れたりする
からし
日本のからし(粉)は、からしの種を日光で乾かして粉にしたもの。水でとくので、辛味の成分がことさら生じて、とても辛い。香りもすぐに飛ぶ。
西洋のからしは、酢をまぜたりするので、そんなに辛くなく、香りが長持ちする。
マルセイユのヴァニラ
にんにくのこと。南フランスのマルセイユを中心とする、プロヴァンス地方でよく使われるので、このふざけた名前がついた。英国では、「貧乏人の糖蜜」などというそうな。
フランスでは、土鍋をあたらしくおろすとき、にんにくのかたまりを土鍋の内側と外側にゴシゴシこすりつける。こうすると、にんにくの油が土鍋に染み込んで、丈夫になるという。
バゲットを1センチ幅に切る。オーブンで焼き、かりかりになった表面にバターを塗り、つぎににんにくの固まりをこすりつける。
じゃがいも
じゃがいもは、そのかたちが奇怪なため、ひとびとが口にするまでには、ずいぶんと永い年月がかかっている。
フランス王ルイ16世にいたっては、常に人民にじゃがいもを意識させるため、自分の衣服のボタンの孔に、パルマンティエから贈られたじゃがいもの花をさしていたという。
懐石
狭義発生的には、禅院で「温石」を懐にして、空腹をしのいだことから懐石料理という。つまり、一時の空腹をしのぐ軽い料理
まないた
まないたにする木には、檜、柳、朴(ほお)などがいいといわれるが、なかでも柳は、包丁の刃をいためないとか。
冷ややっこ
豆腐の切り方には、じつに楽しい呼び名があって、例えばタテに細長く切るのを「はちはい」、四角に切るのを「やっこ」、小角に切るのを「さいのめ」、色紙に切るのを「おつゆ」などという
うなぎ
うなぎの旬は、実は、春と秋。土用の丑の日にはウナギを食べる風習は、奇人科学者平賀源内が、ウナギ屋から、
商売繁盛のいい方法を頼まれたことから。
うど
野生のものは「山うど」と呼ばれる。芳香が強い。端境期の野菜として重宝がられる。爽やかな香気、歯切れのよさ。
大きくなると、スカスカになって、食用には適さない。高さが2,3メートルにも達し、羽のような葉をつけ、夏から秋にかけて白い花をつける。
Hiroのメモ書き
食卓のジョーク、ショート・ショート129編。
個人的に世界の食べ物ことわざ集が面白かったです。
こうして集められたものをみると、「うまい!」と思えるものが何個もあり、上にも記載しましたが、「サラダは乙女の指でかきまわせ。」とか秀逸です。
野菜と果物をテーマにしたものは少なかったのですが、それでも豆知識として覚えていれば活躍するものばかりでした。