ベトナムの細長いアボカド034(Bơ 034)って何？食べてみた感想
突然ですが、皆さんアボカドは好きですか？
サラダにはもちろんのこと、タコスにもよく使われたりすることもあり、野菜ソムリエHiroが暮らすカナダでは大量のアボカドが年中販売されています。（日本と消費量が桁違いなように見えます）
(オーガニック系スーパー Whole Foods Market でもアボカドがたくさん)
「アボカド」と聞くと、多くの方は上の写真のような卵型で熟すと果皮が黒くなるものを思い浮かべるかと思います。日本やカナダで出回っているアボカドの大部分は、「ハス(Hass avocado)」と呼ばれる品種のものです。
しかし、アボカドの品種は世界中にたくさんあります！フロリダ大学のこちらの記事によるとアボカドの品種は世界に500種類以上あり、色やカタチが違うものもあるんです。
ロングネックアボカド、食べたい人〜？🙋♂️というか、日本で手に入ったりしますか…？ pic.twitter.com/DMqMdwL4WB
— 野菜ソムリエHiro🇨🇦🌈 (@hiro_vegetable) July 15, 2021
上の写真は以前アメリカのマイアミで珍しい熱帯果物を栽培している Miami Fruit から購入したロングネックアボカド。このように、卵型ではなく、細長いアボカドも世界には存在するんですね～。そして個人的に細長いアボカドを見ると、テンションが高くなります♪
そこで今回は、ベトナム・ハノイへ旅行した際に見つけた細長いアボカド「Bo 034」について紹介するとともに、実際に食べてみた感想をお伝えしたいと思います。
この記事の目次
ハノイのイオンモールで細長いアボカド「Bơ 034」を見つけた話
2023年4月にベトナムの都市、ハノイを訪れた野菜ソムリエHiro。現地のイオンモールにも行ってきたのですが、野菜果物がたくさん売られていました。
そんなイオンの果物売り場で見つけたのが、こちら↓
そう、縦に細長いアボカドです！
実はハノイ旅行中に市場で何度か見かけていたこの細長くてくねっとした光沢のある緑果皮のアボカド。名前をずっと知りたいと思っていたのですが、市場では値札が無い＆ベトナム語も分からないのでお店の人にも聞けず、名前が分からないままでした。
「ついに名前が分かる！」と売り場の値札を見ると「Bơ 034」という名前であることが判明しました。（Bơ がアボカドという意味らしいです。また、「SAB 034」とも呼ばれるようです）
日本でも「愛媛果試28号」など数字が名前に含まれる果物はあるので、「アボカド034」というのもあまり不思議ではないですよね。
ここからは、この「Bơ 034」について調べてみた内容をお伝えします。
Bơ 034(アボカド034)の生まれについて
とあるベトナム語のウェブサイトでは、「今日最もおいしい種類のアボカドの1つ」と記されていたアボカド034。
写真の通り、緑色の果皮は光沢があり滑らかな、細長い見た目が特徴です。
そんなアボカド034は、ベトナムの品種として知られています。
調べたところによると正確な起源は不明となっていますが、グエン・バン・ダウさんがラムドン省(ベトナム南部、中部高原地帯の山間部に位置する）にあるコーヒー農園を購入したとき、園内にあったアボカドの木が元になっています。
その後、グエン・バン・ダウさんがラムドン省で行われる美味しくて収量の多いアボカド品種を選ぶコンテストに持ち込んだことで、多く知られることになりました。
それから品種改良などが行われ、今の結実が早い＆収量が安定していることで知られるアボカド034に至るようです。（アボカドの木のシリアルナンバーが「034」だったため、アボカド034という名前で呼ばれている）
ちなみに、「036」 というアボカドもベトナムで出回っていて、現地ではよく混同されるとのことでした。（036は 034 ほど柔らかくはならず、繊維が 034 よりかなり多い）
どこで栽培されているの？
(終始ベトナム語ですが、栽培されている風景を見ることができる動画です)
アボカド034は、特にベトナムの中央高原などの地域に適した果樹です。
先ほど紹介した発祥地的な場所であるラムドン省でアボカド034が栽培される場合、他の省で栽培されたものよりも収量が多く果実の品質が高くなる、といくつかのウェブページに記されていました。
通常アボカド034は9月～11月がメインのシーズンとなりますが、3月～5月にも収穫されるということです。野菜ソムリエHiroがベトナムを訪れたのは4月末だったので、ちょうど時期も重なりました。
(ハノイのゴーシーリエン市場で見つけた034っぽいアボカド)
実際に食べてみた感想
ということで、百聞は一見に如かず！ベトナムで人気のアボカド034を食べてみました。
アボカド034は緑色のまま熟すので、日本や北米で一般的なアボカドより熟す判断基準が難しい品種といえそうです。売り場には硬いものばかりだったのですが、なるべく柔らかそうなものを選んで購入しました。（完熟とは言い難いものしか無かったのですが･･･）
その後、ハノイの宿泊先ホテルで包丁とまな板を借りて切ってみると･･･
見事な色合いでした！細長いアボカドがなぜが大好きな野菜ソムリエHiro、このときは大興奮でした。
ネットで調べたときは、「種が小さいので果肉がとても多い品種」と書かれていたのですが、個人的に種はそれなりに大きいように感じました。
食べてみた感想は、完熟とはいえないアボカド034を切ったせいも十分にあると思うのですが、アボカド特有の風味が少し薄いかと思いました。食べた後に苦みが少し来る感じでしたが、食べやすいといえば食べやすかったですよ～。
やっぱり細長いこともあって、果肉の量がいつも食べているアボカドの2倍くらいあるんじゃないかと感じました。
言い換えると、1つのアボカドでいつもの2倍楽しめるようなお得感があって、「カナダにも縦長のアボカドが欲しいな～」と改めて思いましたよ。
最後に：ベトナムには他のアボカドもありました
ということで今回はアボカド034を紹介したのですが、イオンにはもう1種類のアボカド「Bơ Sap L1」も販売されていました。一緒に買っておけばよかったと今になって悔やまれます。
また、深夜に開催されるハノイの卸売市場「ロンビエン市場」では、アボカド034には見えないアボカドも売られていました。次回ベトナムを訪れた際は、ぜひ色々違うアボカドにもトライしてみたいと思うばかりです。
皆さんもいつもとはちょっと違うアボカドの品種を見つけた際には、ぜひ一度購入してみてください♪ベトナムを訪れる際は、もちろんアボカド034をトライしてくださいね！
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