野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

最も食物繊維が多い果物ベスト20!便秘解消には何を食べればいいの?

   

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「最近便秘に悩んでいるから食物繊維を多く摂りたい」という方、実は多いのではないでしょうか?

今回は食物繊維の含有量の多い果物トップ20を野菜ソムリエHiroがまとめてたっぷりご紹介します!

はじめに:食物繊維について

まず最初にランキングを見ていく前に、簡単に食物繊維ついて解説します。

昔は食べ物のカスともされていた食物繊維ですが、現在は重要な栄養素とされています。2020年度の厚生労働省による「日本人の食事摂取基準」の資料を見ると、年齢別に以下の摂取目標量が設定されていますが、現代の生活ではなかなか目標量を達成するのが難しいといわれています。

年齢 1日の目標量(男性) 1日の目標量(女性)
3~5歳 8g以上 8g以上
6~7歳 10g以上 10g以上
8~9歳 11g以上 11g以上
10~11歳 13g以上 13g以上
12~14歳 17g以上 17g以上
15~17歳 19g以上 18g以上
18~64歳 21g以上 18g以上
65~74歳 20g以上 17g以上
75歳以上 20g以上 17g以上
妊婦 / 18g以上
授乳婦 / 18g以上

(参照:「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書(案))

また、食物繊維は大きく以下2つ、「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」に分かれます。

水溶性食物繊維
水に溶ける食物繊維のこと。食後の血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑制する効果が期待されます。
不溶性食物繊維
水に溶けない食物繊維のこと。不溶性食物繊維を摂ることで、排便を促進する効果が期待されます。また、咀嚼の回数を増やすため、唾液や胃液の分泌を促して食べすぎを防ぎます。

 

最も食物繊維が多い果物ベスト20!

それでは早速、20位から見ていきましょう。(文部科学省の食品成分ランキングを参考にしたランキングになっています。)可食部100g中の水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の含有量も分けてお伝えます。

ひとつずつ見ていくうちにドライフルーツが多いのに気づくかと思います。

 

20位 ブドウ(干しブドウ) 4.1g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
1.2g 2.9g 4.1g

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第20位は干しブドウです。可食部100g中に4.1gの食物繊維が含まれています。

干しブドウは他にも可食部100g中にカリウム 740mg、カルシウム65mg、マグネシウム31mg、鉄2.3mgなどが豊富に含まれています。ただ、エネルギーも100g中に300kcalあるので、食べ過ぎには注意しましょう。

 

19位 ブルーベリージャム 4.3g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
0.5g 3.8g 4.3g

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食物繊維が豊富なことで知られるブルーベリー(生の場合、可食部100g中に3.3g)ですが、ジャムに加工されることで食繊繊維の含有量が1g増すという結果が出ています。

ブルーベリーの旬は夏頃になるので、それ以外の季節でブルーベリージャムを楽しむのもいいかもしれません。

 

18位 きんかん(全果&生)4.6g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
2.3g 2.3g 4.6g

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皮ごと食べられる柑橘といえば金柑。食物繊維総量は可食部100g中に4.6g含まれています。

また、ビタミンCが 49mg、カリウムが108mg、カルシウムも80mgと豊富に含まれているのも見逃せません。手軽に食べられるため、金柑の季節になると積極的に摂りたい果物です。

 

17位 ラズベリー(生) 4.7g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
0.7g 4.0g 4.7g

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旬は初夏頃となりますが、野菜ソムリエHiroが暮らすカナダでは一年中手軽に手に入るラズベリーが第17位。可食部100g中に4.7gの食物繊維を含みます。

その他にもビタミンCを22mg、カリウム150mg、カルシウム22mg、マグネシウム21mgなどの栄養を含んでいます。一度にたくさん食べると酸っぱいですが、洗えばすぐ食べられる果物なので、気軽に食物繊維が摂取できそうです。

 

16位 レモン(全果・生)4.9g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
2.0g 2.9g 4.9g

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16位はお馴染みレモンがランクイン。生の状態で食物繊維を4.9g含んでいます。

ただ、レモンの果汁を使うことはあっても、生の状態でレモンをがぶりと食べることはなかなか無いと思うので、食物繊維を意識して食べる果物にはなり得ないかもしれません。

その他、可食部100g中にビタミンCが100mg、葉酸 31μg、カリウム130mgなどを豊富に含みます。

 

(同位)14位 グァバ(赤&白肉種・生) / マルメロ(生) 5.1g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
0.7g 4.4g 5.1g

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14位は2つの果物がランクイン。
まずは、グァバです。(赤肉のものと白肉のもの両方とも同じ食物繊維含有量で可食部100gに対して5.1gでした)

香り高いことで知られるグァバのすごいところは、ビタミンC含有量もとても多くて、レモンの2倍以上、可食部100g中に220mg含んでいるところです。日本ではなかなか食べる機会がないかもしれませんが、栄養の多い果物として知られています。

果肉の中にはたくさん種子があるので、食べるときに注意してください。

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水溶性 不溶性 総量
0.7g 4.4g 5.1g

そんなグァバと食物繊維含有量で肩を並べるのが、生の状態のマルメロです。

花梨と非常に似た果物ですが、色々と違いがあるので混乱しないようにしてください。(花梨とマルメロの違いをまとめた記事はこちら)

ただ、マルメロは生で食べられない(渋柿みたいな感じ)ので、加工後の食物繊維含有量は謎です。(文部科学省の食品成分データベースにデータがありませんでした)

 

13位 アボカド(生)5.3g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
1.7g 3.6g 5.3g

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森のバターとも称されるアボカドは栄養が豊富なスーパーフルーツとして知られています。メキシコが生産量世界第一位で、日本でも一部の温暖な地域で栽培されています。

そんなアボカドには可食部100g中に 5.3gの食物繊維が含まれています。アボカドは多く摂取しやすいので、食物繊維の摂取源に向いているかもしれません。

また、アボカドの脂肪の80%以上が不飽和脂肪酸(ビタミンCやリコピンの吸収を助ける効果もあるといわれる)のため、動脈硬化の予防も期待されていますが、エネルギーが可食部100g中に 187kaclと多めなので、ダイエット中の食べすぎには注意が必要です。

 

12位 マンゴー(乾)6.4g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
2.8g 3.6g 6.4g

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12位にはドライマンゴーが登場。可食部100g中に6.4gの食物繊維が含まれています。

ドライマンゴーにはその他にもビタミンCが69mg、ナイアシン 3.4mg、βカロテンが5,900μg、カリウム 1,100mgなどなど栄養がたっぷり。ただ、ドライフルーツになったことで、エネルギーも可食部100g中に 321kcal 含まれているので、食べ過ぎには注意しましょう。

 

11位 ゆず(果皮、生)6.9g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
3.3g 3.6g 6.9g

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惜しくもトップ10入りを逃したのは、ゆず(の果皮)。

ゆずの果皮を生でいただくことはそこまでないかもしれませんが、食物繊維が可食部100g中6.9g含まれています。

ゆずの果皮はビタミンCが可食部100g中に160mg、ビオチンが3.6μg、カリウムが140mgなど栄養が豊富です。ぜひ果汁だけでなく、果皮も料理に使ってみてください。

 

(同位)9位 バナナ(乾)&なつめやし(乾) 7.0g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
2.0g 5.0g 7.0g

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第10位と思いきや、ここで2つの果物が同位でランクイン。

まずはドライバナナです。食物繊維が可食部100g中に7.0g含まれています。

ドライバナナはその他の栄養補給源としても人気で、カリウムが 1,300mg 、カルシウムが 26mg、マグネシウム 92mg、βカロテンが670μgなどが豊富です。

パクパク食べられてしまうドライバナナですが、エネルギーが299kcal(可食部100g中)と多いので、気を付けましょう。

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水溶性 不溶性 総量
1.5g 5.5g 7.0g

ドライバナナと食物繊維含有量で一緒だったのが、ドライデーツ(なつめやし)です。北アフリカや中東では人気の食べ物で、野菜ソムリエHiroが暮らすカナダ・バンクーバーでもどのスーパーにも置いているような気がします。

そんなドライデーツは可食部100g中にカリウムを550mg、カルシウムが71mg、マグネシウム60mg、リンが58mgなどが豊富に含まれています。

日本ではそこまで人気ではないかもしれませんが、細かく刻んでサラダなんかに入れるのも個人的に好きです。

 

8位 プルーン(乾)7.2g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
3.4g 3.8g 7.2g

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水溶性食物繊維と不溶性食物繊維どちらも3g以上含むドライプルーンが第8位です。
プルーンというと鉄分のイメージがあるかもしれませんが、食物繊維がとっても豊富。生のプルーンは食物繊維含有量が1.9gなのですが、ドライになると7.2gにも上昇します。

また、カロテンも生プルーンの場合、可食部100g中に480μgなのですが、ドライプルーンになると1,300μgにもなるので、朝のヨーグルトに混ぜて食べるなど、積極的に摂取したい果物の一つです。(他のドライフルーツ同様にカロリーは高いので、食べすぎは禁物)

 

7位 かりん(生) 8.9g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
0.9g 8.0g 8.9g

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14位に似た果物マルメロがランクインしていましたが、かりんも7位に入っています。

こちらも生のかりんとしての栄養素で、正直なところ生のかりんは食べられたものではない(渋柿的な・・・)のですが、かりんのはちみつ漬けなどをつくって、果肉もたっぷり食べたいところです。

食物繊維の他にも可食部100g中にカリウム 270mg、ビタミンCが25mgなどを含んでいますよ。

 

6位 あんず(乾)9.8g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
4.3g 5.5g 9.8g

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第6位はドライアプリコット。野菜ソムリエHiroはドライアプリコットが大好きなので、手元にあるとついつい手が伸びてしまいます。(可食部100g中にエネルギーが288kcalと高めですが・・・)

食物繊維が豊富なところもいいですが、アプリコットはベータカロテン含有量の宝庫(可食部100g中に4,800μgと、他の果物に比べて断トツに多いです)なので、ベータカロテン目的で食べるのもオススメです。

 

5位 すだち(果皮、生) 10.1g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
2.8g 7.3g 10.1g

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いよいよトップ5!
香味柑橘としては11位にゆずがランクインしていましたが、同じく香味柑橘のすだちが第5位でした。なんと果皮に食物繊維が多く含まれているんですね。

果皮の調理方法で考えらるのは、皮をすりおろして料理のアクセントとしたり、皮ごと使ったすだちのマーマレードなんかもいいですね。

ちなみにビタミンCもレモンより多く、可食部100g中に110mg含まれているって知っていましたか?

 

4位 いちじく(乾) 10.7g

水溶性 不溶性 総量
3.4g 7.3g 10.7g

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第4位はドライいちじくです。ドライになってもイチジクのつぶつぶさを楽しむことができますよ。

食物繊維含有量は可食部100g中に10.7g含まれています。その他にも可食部100g中にカリウム840mg、カルシウム190mg、リン75mg、葉酸10μgなど豊富です。

カロリーが高いので、こちらも注意しましょう。

 

3位 ナツメ(乾) 12.5g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
2.7g 9.8g 12.5g

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いよいよトップ3!第3位は漢方薬や薬膳料理にも使われるドライなつめです。Chinese-dates(中国のデーツ)とも言われますが、9位にランクインしていたデーツ(なつめやし)とは違う果物です。

第3位も納得の食物繊維含有量で、可食部100gあたり12.5gを含みます。その他にも葉酸140μg、ナイアシン1.6mg、カリウム 810mg、カルシウム65mgなどが豊富です。

 

2位 干し柿 14.0g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
1.3g 12.7g 14.0g

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惜しくも1位を逃したのは、多くの人が好きであろう干し柿です。主に不溶性食物繊維を多く含んでいます。

実はベータカロテンの量も多く、可食部100g中に 370μg含んでいます。その他にも、カリウム670mg、リン62mgなどを含みます。干し柿は購入するとけっこう高い場合も多いので、ぜひ機会があれば干し柿をご自身でつくってみてください。

 

1位 ブルーベリー(乾) 17.6g(可食部100g中)

水溶性 不溶性 総量
3.0g 14.6g 17.6g

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栄えある第1位は・・・なんとドライブルーベリーでした!先述しましたが、生のブルーベリーでも本当に食物繊維が豊富なんですよね!それがドライブルーベリーになることで、さらに食物繊維含有量がUP!

といってもドライブルーベリーをバクバク食べているとカロリー(可食部100g中286kcal)が心配なので、野菜ソムリエHiroはサラダにパラっと入れたりして楽しんでいます。

皆さんもぜひドライブルーベリーで食物繊維補給をしてみてください。

 

食物繊維を積極的に摂取して、健康的な生活を!

ということで、いかがでしたか?

今回はトップ20でしたが、他にも食物繊維を多く含む果物はたくさんありますよ。例えば、

・梅干し(塩漬け) 可食部100g中に3.6g
・アテモヤ 可食部100g中に3.3g
・あけび(果皮) 可食部100g中に3.1g
・かき(渋抜き、生) 可食部100g中に2.8g

などなど。

現代人に不足しているという食物繊維。果物なら気軽に摂取できるものが多いので、ぜひ生活の中に取り入れてみてくださいね。あと、ドライフルーツはたしかに食物繊維が多いのですが、カロリーも高めなので、そこは注意してくださいね。

(データ参照:文部科学省 食品成分データベース)

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