野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

熟しても緑色?!日本で幻と呼ばれるキーツマンゴーを食べてみた感想

皆さん、キーツマンゴー(Keitt Mango)って食べたことありますか?下の写真がキーツマンゴーなんですけど・・・

そう!めっちゃ果皮が緑で、熟しても緑という変わったマンゴーなんです!

今回は先日カナダでキーツマンゴーを入手したので、一体どんな果物なのか、そして食べた感想をお届けしたいと思います。

 

オーガニック系スーパーWhole Foods Marketでキーツマンゴーを発見

2021年10月末、北米で人気のオーガニック系スーパー Whole Foods Marketにたまたま行ったんですね。バンクーバー各地にあるんですが、特にCambie店は店舗面積が大きくて、青果売り場も充実しているので、気に入っています。

「何か珍しい野菜果物無いかな~」と青果コーナーをいつも通り物色していると、目に飛び込んできたのがこちら。

「ま・・・真緑・・・(見たことないけど)恐竜の卵?!!!!!?」

って一瞬訳が分からない状況になりました(汗)

値札をよく見ると、カリフォルニア産のキーツマンゴーであることが明らかとなりました。

実は日本にいた頃、岡山のデパ地下で一回だけキーツマンゴーを買ったことがあったのですが、その時手に入れたものはけっこう小ぶりのものでした。

しかし今回見つけた果実はかなり大きめ!さらにオーガニックでしかもお値段5ドル(460円くらい)を切るということで、迷わず購入♪ ツヤと色合いが本当に美しいマンゴーで、購入時はカッチカチに硬かったので、家で追熟させることにしました。

 

キーツマンゴー(Keitt Mango)について調べてみた内容

ここからは、キッチンで追熟させている間に、キーツマンゴーが一体どんなマンゴーなのか調べた内容をお届けします。

まずキーツマンゴーは、南フロリダで生まれたマンゴーです。

1939年にフロリダ州ホームステッドでキーツ夫人(Mrs. J.N. Keitt)が庭に最初に植えたムルゴバ(Mulgoba:インドの栽培品種)の実生(みしょう:種子から発芽させてまた新しい植物体(苗)を得ること)として生まれたため、キーツマンゴーと名付けられました。

ただWikipedia情報にはなるのですが、最近の遺伝子の研究で、キーツマンゴーは実際にはムルゴバではなく、ブルックス(Brooks)という別の品種の実生だったのではないかもいわれているそうです。

産地はフロリダをはじめとして、カリフォルニアなどのアメリカやメキシコ、グアテマラ、プエルトリコなどのカリブ海の地域、そして中南米など。日本でも少量ながら栽培されていますが希少なので、「幻のマンゴー」ともいわれます。

個人的にマンゴーは6月7月頃のイメージが強いのですが、キーツマンゴーは晩生の品種なので、夏~秋頃(8月~10月くらい)に出回ったりします。マンゴー好きとしては秋にもマンゴーを楽しみたいので、大歓迎です♪

また、キーツマンゴーは写真の通りかなりの大きさに育つのも特徴です。大きいものは1kgを余裕で超え、2kg近くになるものもあるとか。

そして最大の特徴としては、果皮がずっと緑で追熟が必要なマンゴーであること!普通のマンゴーは熟すと果皮が赤くなったりするのですが、キーツマンゴーは熟しても果皮の色がそれほど変わりません。

そのため、熟しているかどうか確認するには、実際に触ってみる必要があります。直接ヘタの周りや果肉を軽く押してみて少しだけへこむなら食べ頃です。

(家で1週間常温で保管したら、少しだけ果皮の色が変わりました。これで十分熟しています)

野菜ソムリエHiroが購入したものも最初は硬かったのですが、1週間すると上の写真のように果皮がびみょ~~に黄緑色になりました(汗)なので、消費者にとってはけっこう紛らわしいマンゴーといえるかもしれません。

もしキーツマンゴーを購入している方がいたら、冷蔵庫に入れると熟さないので、常温で保管してくださいね( ◠‿◠ )

 

糖度は?キーツマンゴーを実際に食べてみた感想

ということで、購入から約1週間で食べ頃となったキーツマンゴーをカットしてみました~。「果肉の色合いがもしかしたらけっこう薄いかも・・・?」と心配していたのですが・・・

じゃ~ん!

見事な美しい橙黄色でした。果皮の緑とのコントラストがたまりませんね~。せっかくなので、マンゴーカットしてみました。

さぁ。。。開きますよ。。。

あ~~!幸せ!(爆)

写真を撮っているときに果実を傾けると、果汁が手のひらにこぼれてきて、果汁の多さが伺えました。食べる前に糖度計を使ってみると、なんと糖度18度でした!(キーツマンゴーは糖度19度くらいまでになるみたいです)

実際に食べてみると濃厚な甘みに加えて酸味も少しあって、とってもジューシーでした。果肉は繊維が少なくて、芯も薄い、そして大玉だったので、食べるところがたっぷり♪一回では全くフィニッシュできる量ではありませんでした。

可食部が多くてお値段も安いとなると、100点満点中100点です・・・!

ということで、日本でも沖縄で少量栽培されていて、なかには赤バージョンのキーツマンゴーもあるようですよ。

日本ではお値段が少し張るかもしれませんが、まだキーツマンゴーをトライしたことが無い方は、ぜひ一度手に入れてみてくださいね!