トマトみたいな果物?ニュージーランドで人気のタマリロ(Tamarillo)まとめ
野菜ソムリエHiroはニュージーランドで1年間暮らしたことがあるのですが、現地のスーパーマーケットでよく見かけていた果物のひとつに、タマリロ(Tamarillo)があります。
たまごのようなカタチに、滑らかで光沢のある丈夫な皮を持つタマリロ。以下の写真の果物、みなさん見たことがありませんか?
そして先日、カナダのアジア系スーパーでたまたまタマリロを発見したので、今回はタマリロについてたっぷりまとめてみました!
タマリロを久々に(10年ぶりくらい)食べてみた感想も併せてお届けしますよ~!
まるでトマトの味なのに果物?不思議な魅力を持つタマリロ(Tamarillo)ってどんな果物?
ナス科ナス属のタマリロ。ジャガイモやトマト、茄子の親戚的存在で別名は「ツリートマト」「木立ちトマト(トマトノキ)」とも呼ばれています。(一応扱いは果物・・・)
以下の写真を見ても、どことなく色合いやカタチがトマトに似ていることもないですよね( ◠‿◠ )
タマリロは中央&南米のアンデス山脈あたりが原産といわれていて、原産地の呼び名はタマリロではなく、木立ちトマト(=スペイン語では tomate de árbol) が一般的とのことです。
その理由は、1967年にニュージーランドが木立ちトマトを売り出すためのプロモーションで、トマトと差別化を図るべく「タマリロ」という名称が作られ、タマリロの呼称が世界に広まったことから。
タマリロという名前の由来は、現地の先住民であるマオリの言葉で「リーダーシップを意味する(tama)」が用いられています。リロ部分の語源は不明ですが、スペイン語で「黄色(marillo)」ではないかという説もあります。
(スライスしてみると、タマリロの果実の中もトマトに似ていることが分かります)
そんなタマリロ、現在ではニュージーランドで主に商業栽培されています。
そもそも1800年代後半にアジアからニュージーランドに初めて持ち込まれたのがきっかけで、当初は黄色と紫色のタマリロが収穫されていたといわれています。
そして、1920年代にニュージーランド北にある都市オークランドで、南米の種から現在主流となっている赤色のタマリロが誕生しました。その後、1930年代からタマリロの商業栽培が始まり、1970年代に一気に生産量が増加。
現在では、コロンビア、エクアドルをはじめとして、オーストラリア、ブラジル、ケニア、アメリカ、アルゼンチンなどでも栽培されていて、世界に輸出もされています。
日本には主にニュージーランドから輸入されているといわれていて、日本での出回り時期は2月~6月頃です。ニュージーランドでは3月~10月頃に収穫されていて、ピーク時は7月と8月になります。
日本ではそこまで知られていないように個人的に思うのですが、「タマリロ、日本で見かけたことがある!」という方もいるかもしれませんね。
(以前ニュージーランドで購入したゴールドタマリロ。赤が主流なので、あまり見かけないタイプ)
そして、気になるタマリロの種類は主に3つに分けられます。赤が主流でゴールドとアンバーがありますよ。
はっきりとした味わいが楽しめます。風味が強く、酸味も十分感じられます。生食だけでなく、調理にも向いています。
ゴールド(Gold)
赤いタマリロより少し甘味が強いのが特徴ですが、アンバーよりは甘くありません。酸味が赤より少ないです。
アンバー(Amber)
肌色っぽい感じの果皮のアンバーですが、3種類の中で最も甘いといわれている品種です。赤とゴールドよりサイズが小さいのが特徴。ネットで画像を探してみたのですが、ほとんどなかったので、レアものかも。野菜ソムリエHiroもまだ現物を見たことがありません。
ちなみに黒いタマリロもあると以前どこかで聞いたことがありますが、食べられないレベルだそうです。真実は如何にw
「料理に使えるの?」と思う方もいると思いますが、タマリロはソースづくりやスープにも用いられます。また、ジャムやジュース・ゼリーにも向いていたりします。
その他にも、トマトのようにサラダやサンドウィッチにも使ったり、ペルーでは、タマリロをグリルして皮を取り除き、それからグリーンペッパーや塩コショウと混ぜてソースをつくるみたいです。んー、食べてみたい。
さらに気になる栄養価ですが、タマリロはビタミンA・B6・CとEが豊富といわれています。赤色のタマリロは特に他の種類よりビタミンCが豊富です。
その他に鉄分が含まれ、カロリーが低く、食物繊維が豊富なので、ダイエット中の方にもオススメできるかもしれません。
これ珍しい。真っ赤な実がつくタマリロです。http://t.co/FkCxP1WrfQ pic.twitter.com/9eBILOpN9g
— 園芸ネット (@engeinet) 2015年5月3日
実際にタマリロを食べてみた感想
バンクーバーのアジア系スーパーで2019年4月に見つけたタマリロ。(値札にパッションフルーツって書かれているけど、そうなのかな・・・??)
3玉1パックで約7ドル(日本円で1ドル80円としたら560円)でした。ちなみに産地のニュージーランドで購入したときは、1玉1ドル以下でした。(10年前くらいになりますが・・・)
もともとバンクーバーでタマリロを見つけたこと自体初めてだったので、かなり興奮状態の野菜ソムリエHiro。食べる前に写真を撮りながら、過去のニュージーランド生活でタマリロを食べていた想い出もよみがえってきました。
そして、タマリロを冷蔵庫に2時間ほど入れた後に、半分に切って食べてみました!(ちなみに、食べる際は、果肉が軟らかくなったものを選ぶと良いです)
久々にタマリロを食べてみた感想は、「やっぱりこれトマトだわ!」でしたw
日本で人気のフルーツトマトより甘くはないんですけど、トマトらしい風味に加えて少し違った甘さがあるんです。そこが果物っぽいところでしょうか。
一口食べて「タマリロはトマト!」と思ったのですが、後味はやっぱりなんか違うんです!そこが非常に面白いです( ◠‿◠ )
(スプーンでキウイを食べるみたいに果肉をすくうと、黒い種がたくさん出てきます)
果肉の中には黒い種(若干大きい)がけっこう多くて少し食べづらいので、注意です。果汁は少なめで、ゼリーみたいな果肉をいただきますが、皮は食べられません!
また、砂糖をかけてタマリロを食べるのも一般的という話を聞いたことがあるので、やってみたところ、先ほど何も付けずに食べたときより、よっぽど美味しくいただけました。
砂糖をのせてタマリロを食べると、ちゃんと果物を食べている気になるw pic.twitter.com/MI5kN1jVrc
— カナダの野菜ソムリエHiro (@hiro_vegetable) 2019年4月22日
タマリロの酸味と白砂糖の甘味のバランスが非常に良く、満足できました。みなさんもタマリロを手に入れた際には、ぜひ砂糖を振りかけてお食べください(笑)
ちなみに、過去ニュージーランド滞在時に赤色とゴールドのタマリロを食べ比べしたことがあるのですが、味はほーーーーーーーーんの少しだけ違う感じでした。
次にニュージーランドを訪れる際は、アンバーのタマリロも見つけてみたいですね~( ´ⅴ`)
最後に:タマリロをみんなどう思っているのか調べてみた
タマリロについて歴史や食べ方などを解説してきましたが、いかがでしたか?
最後に、日本人のみんながタマリロについてどう思っているのかSNSで少しだけ調べてみました~!
生まれて初めてタマリロも食べました。手前の赤いやつ。食用ほおずき?かな?トマト。まじトマト。皮も食べられるよーって言われたけどこれは残すやつです(^∇^)南国かニュージーに行ったら是非! pic.twitter.com/ZTbMwwQEUC
— ぽむぽむ高瀬 (@mikoko323) 2019年4月13日
やっぱりトマト的味わいw
コロンビアの果物、左がLulo(ナランジラ)超酸っぱい。右がTomate arbol(タマリロ)やや甘くてもさもさした食感。ちなみに酸っぱい果物には塩を掛けて食べるらしい。それでも酸っぱい。 pic.twitter.com/IptOBDSZFJ
— Yuko Shoji (@soriyama) 2017年8月28日
こちらはゴールドのタマリロ!もさもさした食感というのが、個人的に分からないでもないですw
タマリロが色づいてきた!茄子とかトマトの仲間らしいけど、果物?なのかな?コンポートにすると美味しいのよねー pic.twitter.com/DtKNadpl3y
— michiko (@michiko1024) 2014年5月28日
砂糖をプラスすると、たしかにタマリロの酸味が活きるので、コンポートいいですね!( ◠‿◠ )
ということで、みなさんもタマリロを見かけた際はぜひ手にとってみてください。
「絶対食べてみたい!」という方は主産地のニュージーランドに行くのも十分アリ?
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