突然ですが、みなさんシャインマスカットは好きですか?種無しで皮も食べられて大粒で甘くて、もう最高ですよね。
野菜ソムリエHiroは父親がシャインマスカットを栽培していることもあって、シャインマスカットにはけっこう思い入れがあるのですが、2020年の秋はとあるぶどうに対して「え・・・!シャインマスカットに似てる・・・!」と感じ、恋に落ちてしまったんですね。(浮気?)それがこちらです。
突然ですが、今年1番好きだったぶどうは、 Autumn Crisp Grapeです。 pic.twitter.com/DN6aDFSFgA
— カナダの野菜ソムリエHiro🇨🇦 (@hiro_vegetable) December 27, 2020
ということで今回は、個人的に「海外版シャインマスカット」と呼びたい「オータムクリスプグレープ(Autumn Crisp Grape)」が一体どんなぶどうなのか紹介します。
この記事の目次
オータムクリスプグレープ(Autumn Crisp Grape)がどんなブドウなのか調べてみた内容まとめ
2020年10月~11月頃に、バンクーバーのアジア系スーパーでよく見かけたブドウの一つがオータムクリスプグレープ(以下、オータムクリスプ)。ネットでオータムクリスプについて色々と調べてみました。
まず分かったのは、オータムクリスプはSun Worldという40年以上食用ぶどうの育種事業を行っている育種会社によって開発された品種ということ。
Sun Worldは、カリフォルニア州ベーカーズフィールド近くの160エーカーの土地に大規模な実験研究農場とイノベーションセンターを構えていて、過去にはプラムや50以上の食用ぶどうの特許を申請しています。
そして、今では世界各地にSun Worldが開発したぶどうを栽培している農園があります。
今回購入したオータムクリスプのパッケージには「Illume」と書かれていたのですが、このIllumeはカリフォルニア州にあるぶどう農園で、オータムクリスプをはじめとしてSun World とInternational Fruit Genetics(IFG)(コットンキャンディーグレープなどを開発している企業)が開発した19種類ものぶどうを栽培しているんですね。(Illumeが栽培しているぶどうの一覧はこちら)
そんなオータムクリスプは、晩生種の種無し緑ぶどうです。本来の品種名は「Sugrathirtyfive(Sugra35)」で、ブランド名が「Autumn Crisp Grape」です。
大きくて楕円形の果実は乳白色の淡い緑黄色の果皮をもっています。マスカットのような香りと強い甘みもあり、最大で2週間冷蔵することができるという貯蔵性の良さも魅力です。
また、オータムクリスプ(秋 + 引き締まったいい感じの硬さ)という名前の通り、果肉の歯ごたえがパリッとしていて、サクサク感が楽しめるのが最大の特徴です。
さらにSun Worldのウェブサイトによると、入手可能時期は3月~5月、9月~11月ということですが、これは世界の色んなところでオータムクリスプが栽培されているためです。カリフォルニア州サンウォーキンバレーでの収穫は9月上旬に始まり、10月中旬まで続くそうです。
-イスラエル:9月〜11月
-イタリア:10月〜11月
-スペイン:9月〜11月
-ポルトガル:9月〜10月
-カリフォルニア:6月と9月〜11月
-メキシコ:6月
-南アフリカ:1月〜4月
-オーストラリア:2月〜4月
-チリ:2月〜4月
-ペルー:10月〜12月および1月〜3月
-ブラジル:10月〜11月
ちなみに、goodfruitguide.co.ukやFreshFruitPortal.comによると、どうやら11年間かけて開発された品種で、2012年に初めて商業的に栽培されたぶどうであることが分かりました。
野菜ソムリエHiroは今まで見たことがなかったので、最近売りに出されたばかりの新品種かと勝手に思っていましたが、全く違ったんですね~(^-^;
まるで海外版シャインマスカット?!オータムクリスプグレープを実際に食べてみた感想
ここからは実際に、オータムクリスプを食べてみた感想をお届けするのですが、前述している通り「超シャインマスカットみたいな味!!!!」と思いましたよ。
甘みが濃いのにまろやかで後味が良かったです。そして、酸味がほとんどない果肉は歯ごたえもしっかり!非常に好印象でした。
以前 Sweet Globe Grape というぶどうがシャインマスカットに似たの味わいと紹介したことがあるのですが、オータムクリスプはこのスイートグローブに非常に近い味わいだと思いました。
正直なところ、この2種類を同じ日に食べ比べしたわけではないので、味の違いは何とも言えません。実はスイートグローブは中生種でオータムクリスプは晩生種なので、出回る時期が微妙に違うんですね~。
なんとなくですが、個人的にはオータムクリスプの方が甘さが少し濃かったようには思います。(ほんとになんとなくのレベルです)
また、数人の同僚に「これうまいで~」と食べてもらったのですが、「感動した。私も買う。」と言ってもらえたので、海外住まいで日本のぶどうの味に飢えている方には超オススメできるかと個人的に思っています。
ちなみに、シャインマスカットは果皮の緑がもっとエメラルドで粒もジャンボ。それはもう「職人が作りました!」って感じなんですが、オータムクリスプはつるが細くて、見た目は北米のぶどう感が強いかと思いました。
最後に:オータムクリスプはシャインマスカットより安くて量が多いのも魅力的
ということで、野菜ソムリエHiroが個人的にとても気に入ったオータムクリスプを紹介しました!一人でも「オータムクリスプを食べてみたくなった!」という方がいたら嬉しいです。
ちなみにオータムクリスプのパッケージは 1.36kg で10ドル程度、そして韓国産のシャインマスカットは1房500g で20ドル程度と約2倍の価格差がありました。(違うお店でも同じような価格帯でした)
もちろん見た目が良くて贈答にも最適なのはシャインマスカットだと思うのですが、ボリュームと値段で選ぶなら断然オータムクリスプだと思いました~!(別にシャインマスカットをディスっているわけではありません。)
カナダ在住の方は秋頃にまた手に入るかと思うので、ぜひオータムクリスプという名前を頭の隅に留めておいてください。そして日本在住の方も、シャインマスカットが大人気ではありますが、オータムクリスプをもし見かけるようなことがあればぜひ食べてみてくださいね♪