野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

骨粗しょう症予防にも!カルシウムが多い野菜ランキング20

皆さん、「骨粗しょう症を予防するためにも、普段の食事の中で上手にカルシウムが摂取できればいいな」と思ったことはありませんか?

日本人に不足しがちな栄養素として挙げられるカルシウム。上手に摂れたらいいですよね。

そこで今回は、文部科学省の食品成分データベースを参考にカルシウムが最も多く含まれている野菜ランキングをつくってみました。

 

はじめに:1日に必要なカルシウム量は?

カルシウムはからだの機能維持・調節に必要なミネラルの一つ。牛乳などの乳製品でおなじみの栄養ですが、野菜にも多く含まれています。

農林水産省のウェブサイトによると、成人1人が一日に摂るべきカルシウムの目標量は600~800mgと定められています。また、成長期の子どもは特に骨の成長が活発なので、成人より多い 700~1,000mgが目標摂取量となります。

カルシウムを摂ることで骨や歯を丈夫に保ったり、筋肉の収縮・神経の安定につながるといわれているので、骨粗しょう症を防ぐためにも色んな食品から積極的に摂取したいですよね。

また、ビタミンDを摂るとカルシウムの吸収を助けてくれるともいわれているので、日光を浴びたり食物でビタミンDを得るのも効果的です。

それではここから、カルシウムを多く含む野菜ランキング20をお届けします。

 

20位(同):みずな/葉、ゆで、塩漬け& わらび/干しわらび、乾(可食部100gあたり200mg)

第20位はちょっと意外かも?茹でた状態 or 塩漬けの水菜です。カルシウムを可食部100g中200㎎含んでいます。

その他にも可食部100g中にビタミンCを19mg、ビタミンKを120μg、カリウムを370mg、マグネシウムを25mgなど豊富に含んでいますよ。

もう一つ20位にランクインしたのは干しわらび。春にわらびを収穫して天日干しして保存している方もいるかもしれません。

茹でたor塩漬けの水菜と同じく可食部100g中に200㎎のカルシウムを摂取することができます。また、カリウム(3,200mg)や鉄(11.0mg)、βカロテン(1,300μg)がとても豊富です。

 

17位(同):つまみな/葉、生 & みずな/葉、生(可食部100gあたり210mg)

17位も2つの野菜がランクイン。一つ目は生の状態のつまみ菜です。

「つまみ菜って何だ?」と思う方もいるかもしれませんが、大根やかぶなどの若い苗を生長させるために摘んだものです。癖がないので、食べやすいつまみ菜には可食部100g中にカルシウムを210mg含まれています。

味噌汁に入れたりおひたしにもできますがサラダで食べられるので、そのまま栄養を摂ることができます。

同位はまた水菜ですが、17位は生の状態です。茹でたものよりカルシウムが 10mg 多く含まれているとされています。

ぜひ水菜サラダなどで生でも積極的に摂取してみてください。

 

15位(同):ケール/葉、生 & だいこん/葉、ゆで(100gあたり220mg)

15位は北米では超一般的な野菜ケールです。青汁の原料としても有名で緑黄色野菜の王様とも称されています。

栄養をバランスよく含んでいて、カルシウムは生の状態で 220mg 含んでます。(可食部100g中)

また、カリウム(420mg)、マグネシウム(44mg)、βカロテン(2,900μg)、ビタミンK(210μg)、ビタミンC(81mg)、そして食物繊維(総量3.7g)もそれぞれ豊富です。(全て可食部100g中)

続いて同位に茹でた状態のだいこんの葉が登場。こちらも100g中220mgのカルシウムを含みます。

大根の葉は捨ててしまう方も多いかと思いますが、根の部分に比べても多くの栄養を含有しているので、ぜひお味噌汁に入れたり佃煮にしたりするなどで活用してください。

茹でた状態でも可食部100g中にカリウム(220mg)、βカロテン(4,400μg)、ビタミンK(340μg)、葉酸(54μg)などを含んでいます。
 

13位:しそ/葉、生(可食部100gあたり230mg)

13位はしそがランクイン。生の状態のしその葉はカルシウムを可食部100gあたり230mg含んでいますよ。

香り成分のペリルアルデヒドは防腐・殺菌作用があるといわれているため刺身に添えられていることもよくありますが、食欲増進にも関係があるといわれています。

天ぷらなどでも食べられますが、薬味に使えるので生で食べる機会も多いはず。

カルシウムの他にも可食部100g中にカリウム(500mg)、マグネシウム(70mg)、βカロテン(11,000μg)、ビタミンK(690μg)、ビオチン(5.1μg)などを豊富に含んでいます。
 

12位(同):バジル/葉、生 & かぶ/漬物/塩漬/葉(可食部100gあたり240mg)

12位も2つの野菜がランクイン。一つ目は人気のハーブで熱帯アジア・インド原産のバジルです。

なかなか一度にたくさんは摂取できませんが、可食部100g中にカルシウムを240mg含んでいます。

バジリコ・スパゲッティやカプレーゼなどにも人気ですよね。

同位にランクインしたのは、かぶの塩漬け。(※葉の部分です)カルシウムを可食部100g中に240mg含んでいます。

だいこんの葉と同じく栄養が多く含まれているので、ぜひ葉付きのかぶが販売されていたら、手に入れてみてください。

塩漬けにすると、カリウム(290mg)、鉄(2.6mg)、βカロテン(1,200μg)、葉酸(78μg)、ビタミンC(44mg)などが含まれています。
 

10位(同):かぶ/葉、生 & かんぴょう/乾(可食部100gあたり250mg)

第10位も2種類の野菜がランクインしました。

一つ目は先ほど塩漬けのものが登場しましたが、今度は生の状態のかぶの葉です。生で食べる機会がそこまでないかもしれませんが、カルシウムを塩漬けのかぶより10mg多く含んでいます。

その他の栄養も豊富で、可食部100g中にカリウム330mg、マグネシウム25mg、鉄2.1mg、βカロテン2,800μg、ビタミンCを82mg含んでいたりします。

2つ目はかんぴょう。かんぴょうは、ユウガオというウリ科の果実をひも状に剥いて乾燥させたもので、低カロリーと食物繊維の豊富さで知られています。

「かんぴょうって何だっけ?」という方も、巻き寿司の具の茶色いやつと言えば分かるのではないでしょうか?

そんなかんぴょうは栄養価も豊富で、可食部100g中にカルシウムを250mg含んでいます。また、カリウムを 1,800mg、葉酸99μg、そして食物繊維が総量30.1gと非常に豊富です。

 

8位(同):モロヘイヤ/茎葉、生 & だいこん/葉、生(可食部100gあたり260mg)

8位も二つの野菜がランクイン。一つ目はクレオパトラも好んで食べたといわれている中近東原産のモロヘイヤです。

エジプトでは古代エジプト時代から「元気のつく野菜」として、「王様の野菜」「宮廷の野菜」と呼ばれていたようで、野菜ソムリエHiroが以前読んだモロヘイヤを特集した本には、野菜の中で最高値のビタミンB1が含まれていると記されていました。

そんなモロヘイヤの茎葉には可食部100g中にカルシウムが260mg含まれています。

さらに、カリウム(530mg)、鉄(1.0mg)、βカロテン(10,000μg)、葉酸(250μg)、ビタミンC(65mg)、ビオチン(13.6μg)など豊富で栄養満点の野菜として知られています。

続いて、だいこんの葉(生)もモロヘイヤと同じくカルシウムを可食部100g中260mg含んでいます。

生のままだいこんの葉を使う方はそこまでいないかもしれませんが、こちらも栄養価が豊富なので、捨てないでぜひ活用しましょう。
 

7位:かぶ/漬物/ぬかみそ漬/葉(可食部100gあたり280mg)

カルシウム含有量第7位は、またかぶが登場。今度はかぶの葉のぬかみそ漬で、カルシウムが可食部100gあたり280mg含まれています。

その他にも、カリウム(540mg)、βカロテン(1,600μg)、葉酸(81μg)なども栄養が豊富です。

カルシウムをもし意識して摂りたいときは、かぶの中でもぬかみそ漬けを選んでみてはいかがでしょうか?

 

5位(同):なずな/葉、生 & パセリ/葉、生(可食部100gあたり290mg)

いよいよトップ5ですが、こちらも2種類あります。

一つ目は、なずな(※生の状態です)。春の七草のひとつとして知られていますが、カルシウムが豊富で可食部100g中に290mg含まれています。

なかなか多くの量のなずなを食べる機会はないかもしれませんが、その他にもβカロテン(5,200μg)や葉酸 (180μg)なども豊富です。

もう一つはおなじみのパセリ。料理の脇役的存在ですが、生の葉はカルシウムを可食部100g中に290mg含んでいます。

野菜ソムリエHiroはサラダボウルによくパセリの生の葉を刻んで入れているのですが、パセリは他にも栄養が豊富なので、ぜひ意識して摂取してみてください。

例えば、カルシウム以外にもカリウム(1,000mg)、鉄(7.5mg)、βカロテン(7,400μg)、ビタミンK(850μg)、ビタミンC(120mg)などを含んでいますよ。

 

4位:とうがらし/葉・果実、生(可食部100gあたり490mg)

生の状態のとうがらしの葉と果実が第4位にランクイン。なんとトップ4は急にカルシウム含有量がアップ!可食部100g中のカルシウム含有量は490mgです。

さすがとうがらしという栄養価で、生の状態であればカリウム(650mg)、βカロテン(5,100μg)、ビタミンC(92mg)などを豊富に含みます。

とうがらしの葉が売られていることはそこまでないかもしれませんが、ぜひ機会があれば試してみてください。

3位:切干しだいこん(可食部100gあたり500mg)

第3位は切干しだいこんで、カルシウムをなんと可食部100g中に500mg含んでいます。ついに500mg突破。

定番の煮物はもちろん、水で戻してサラダにしたり炒めたりもできます。干しているのでエネルギーが可食部100g中に301kcalと少し高いかもしれませんが、その他の栄養価も抜群です。

可食部100g中にカリウム(3,500mg)、鉄(3.1mg)、葉酸(210μg)、食物繊維総量(21.3g)などが含まれていますよ。

2位:とうがらし/葉・果実、油いため(可食部100gあたり550mg)

第2位はまたとうがらしの葉と果実がランクイン。ただ今回は、油で炒めた際のものです。

可食部100g中に550mgのカルシウムが含まれていますよ。生の状態に比べて、60mgもカルシウム量がアップしています。

こちらもさすがとうがらしという栄養価で、生の状態よりもカリウム(690mg)、βカロテン(5,600μg)などの栄養も増えています。

 

1位:ずいき/干しずいき(可食部100gあたり1,200mg)

栄えある第1位は、なんと干しずいきでした。「ずいきって何?」という方もいるかと思うのですが、ずいきはサトイモやハスイモなどの葉柄(ようへい)です。赤ずいきが一番有名なので、「ずいき」というと赤ずいきを指すことが多いです。

生でもたまに売られていますが、干したものは栄養価がグンと上がり、カルシウム含有量は可食部100g中になんと1,200mg含まれています。桁違いですね。

他にもカリウム(10,000mg)、鉄(9.0mg)、食物繊維(25.8g)なども非常に豊富です。

水で柔らかくした後に、だし汁や醤油などで煮込んだりしたりして食べることも多いずいき。まだ食べたことがない方は、ぜひカルシウムを効率的に摂取するためにも一度トライしてみてください。


 
ということで、いかがでしたか?普段から手に入りやすいものもあれば、ちょっと見つけるのが難しい野菜もあったかもしれません。

ちなみに、本来は19位に広島菜も入っていたのですが、地域性の高い野菜かと思い、今回は取り除いたランキングとなっています。

また、個人的によく「小松菜にはカルシウムがたっぷり」と聞くのですが、生のものでカルシウムを可食部100g中に170mg、茹でたものであれば150mgを含むということで、残念ながらトップ20からは外れてしまいました。

料理の中で一度にたくさん摂取できるものもあれば、なかなか大量には摂れないものもありますが、「最近カルシウムが足りてないかも・・・。野菜で補いたい」という方は、ぜひ今回紹介したものを上手く料理に取り入れてみてください!

カルシウムを必要な分しっかり摂取して、骨粗しょう症など病気を予防しましょう( ◠‿◠ )

以下は野菜ではありませんが、簡単にカルシウムを摂取できる食品をいくつか載せておきます。