中国の文旦(ハニーポメロ)4種類食べ比べ感想まとめ!三紅蜜柚・紅心蜜柚・黄金蜜柚・白肉蜜柚
2024/05/22
皆さん、文旦は好きですか?そして、どんな色の果肉の文旦を食べたことがありますか?
カナダBC州バンクーバーでは、秋頃から上の箱みたいな4色文旦(英語で文旦は「ポメロ」といいます)セットをよくアジア系のスーパーマーケットで見かけるようになりました。
そこで先日、こちらの4色文旦セットを購入して、それぞれの色を食べ比べしてみました~!色によって味に違いはあるのか、実際食べた感想をお伝えします!
この記事の目次
はじめに:ちょっと知っておきたい文旦(Pomelo)のこと⇒品種がいっぱいある
(2019年に台湾の市場で見つけた文旦)
まずはじめに、文旦についてちょっと解説させてください。
文旦は東南アジアや中国、台湾などが原産地といわれている果物で、日本には江戸時代にやってきました。ザボンとも呼ばれますよね。中国では文旦のことを「柚子」とも書きますが、日本のユズとは異なります。
日本にお住まいの方は、文旦といえば全国の生産量90%以上といわれる高知県の「土佐文旦」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、熊本特産の世界最大級の柑橘「晩白柚」や、大きな柚子みたいな「獅子柚」も実は文旦の一種なのをご存知でしょうか?
文旦の品種については、Wikipediaに以下のように記されていました。
ブンタンはマンダリンオレンジやシトロンなどと並ぶミカン属の交雑種ではない真正の種の一つである。
ブンタンは自然交雑・人為的交配により色々な品種を生み出しており、グレープフルーツ・ナツミカン・ハッサクなどはブンタンの流れを汲んでいる。ブンタンそのものも品種が多く、西日本(特に高知・熊本・鹿児島)では色々なブンタンが栽培されている。
つまり何が言いたいかというと、文旦にもたくさんの品種があって、大きさや見た目も様々ということなんですね~。
Wikipediaには文旦は品種によって直径も 15~25㎝、重さは500g~2kgくらいのものになると書かれています。
そして野菜ソムリエHiroはカナダBC州バンクーバーで6年以上暮らしていますが、今まで見かけたのは中国産、ベトナム産や台湾産の文旦です。
特に中国産の文旦は上の写真みたいにアジア系のスーパーに行くと山積みにして売り場に並んでいることも多く、バンクーバーで手に入る文旦はどれも晩白柚並みに大きいものばかりで、ボリュームも満点なんですね♪
しかし、今まで文旦は白 or ピンク果肉のものしか食べたことがなかったので、今回は赤・ピンク・橙・白という4種類を食べ比べしてみることにしました♪
赤・ピンク・橙・白という4色の文旦を食べ比べしてみた結果
ちなみに文旦4種類のパッケージはこちら。なぜか少しスペーシーな感じのデザイン。 pic.twitter.com/SXMmuh9nf1
— カナダの野菜ソムリエHiro🇨🇦 (@hiro_vegetable) November 20, 2020
ということで、今回購入した中国産文旦はこちら4種類です。パッケージがそれぞれ色分けされていて分かりやすいですね!
1.ピンク果肉の文旦(三紅蜜柚)
まずは、ピンク色果肉の文旦。パッケージに「三紅蜜柚」と書いていたので、「品種名なのかな?」と思って検索してみると、中国のWikipedia的存在の百度百科が出てきました。(蜜柚=「ハニーポメロ」)
書いてある内容を翻訳にかけると、どうやら三紅蜜柚は中国の福建省(ふっけんしょう)という場所で栽培されている文旦の種類のようです。(福建省は文旦の栽培に適しているそう)
そして、三紅という名前はどうやら①果皮と②中のスポンジ(白い綿)部分が淡く紅に染まり、③果肉の色合いから「三紅」という名前が付いているようです。
パッケージを開けると、果皮がびみょ~~にピンクっぽく色付いていました。上の写真から分かりますかね( ^ω^)・・・
さらにカットしてみると、たしかに白い綿の部分も少しピンクっぽく色付いているのが分かるかと思います。
そして、果肉の美しさ!まさしく三紅だったわけです♪
実際に食べてみた感想は、三紅蜜柚が4種類の中で一番粒がぷりぷりしていて、甘みも十分にありました!
また、文旦らしいあっさりとした甘味と、薄皮の苦味もまさに文旦らしさがあって、口の中で粒がボロボロ崩れていくような食感。とても好印象な文旦でしたよ。
甘味★★★★
苦味★★
2.紅果肉の文旦(紅肉蜜柚 or 紅心蜜柚)
パッケージには「紅肉蜜柚」という名前が書かれていたこちら。こちらも百度百科で検索してみると、「紅心蜜柚」とも呼ばれていることが分かりました。
どうやら2006年2月に福建省で新種のハニーポメロとして認定されていて、その名前の通り紅い果肉からその名前が付いています。
「そんな”紅”って言えるほど果肉が赤いんだろうか・・・?」と期待と不安の中カットしてみました。すると・・・
「ふむ、紅いといっちゃ紅い。けどピンクっぽいといえばピンクっぽい・・・( ´ⅴ`)」
というのが率直な感想でした。いや、すごい美しい果肉なんですけどね!もっと血ぐらい紅いと思ってたので、何か損した気持ちになりましたよw
皮を剥いた状態の紅肉蜜柚がこちら。
ピンクの文旦と味を比較すると、ピンクはまろやかな甘みで酸味が少ないイメージでしたが、紅肉はもっととんがった(?)ような鋭い甘さで、酸味も一緒に味わえる感じでした。食感は他とほぼ変わらない気がしました。
甘み★★★
酸味★★★
3.橙果肉の文旦(黄金柚 or 黄金蜜柚)
続いては橙色の果肉が美しいこちら。パッケージに「黄金柚」と書いていたのですが、百度百科で検索すると「黄金蜜柚」という名前でヒットしました。
江西省(こうせいしょう)や今までも出てきた福建省などで栽培されている文旦で、英語でいうと「ゴールデンハニーポメロ」みたいな名前になります。
百度によると、黄金蜜柚の果実は毎年7月に成熟し、国内で最も早熟の文旦とのこと。(他の多くの文旦は10~11月頃に成熟するらしいです)
カットしてみると、先ほど紹介したピンクと紅とは全く違う色合いでした!果物のオレンジの果皮並みに果肉が橙色だったので、ビックリしてしまいました。美しいです。
そして、百度には「黄金色の果肉はジューシーで柔らかく、口の中でとろけるようで、酸味が少なく苦味や渋みがありません。」と書かれていたので期待大!
実際に、黄金蜜柚をいただいた感想は、4種類の中で一番果汁が多い気がしました。(一つひとつの粒が他の文旦より少し柔らかいようにも感じました)
あと、これはもうオレンジを連想してしまったせいかもしれませんが、オレンジっぽい風味がどことなくありました。濃い甘みがジューシーさにつながっていました。
個人的にけっこうお気に入りの文旦となりました!
甘み★★★(ピンクや紅とは甘みの質が違う感じ)
酸味★★
4.白果肉の文旦(白肉蜜柚)
最後は白色の果肉の文旦「白肉蜜柚」です。こちらだけは百度百科で検索しても出てきませんでした。もしかしたら、蜜柚(ハニーポメロ)の中で最も一般的なものなのかもしれません。(※想像ですが・・・)
また、色々調べてみると、やはり中国の福建省は文旦の産地のようでした。一度文旦の栽培を見学しに福建省を訪れてみたいものです!
パッケージを開けるとこんな感じ。他の文旦より果皮が緑っぽくて、でべそみたいに頭のところがぽこっとしていました。
縦半分に白肉蜜柚をカットしてみると、こんな感じ。個人的にいつも見慣れた文旦らしい色が出てきました。
実際にいただいてみると、白果肉のものが一番土佐文旦の味に近い気がしました。甘みがありつつ、さわやかな酸味が楽しめました。
果肉の歯ごたえは橙のものより硬く、ピンクのものより柔らかめという印象を受けました。
ちなみに、野菜ソムリエHiroは普段から白果肉の蜜柚(ハニーポメロ)をよく購入しているのですが、いつも食べているものは、今回のものと違ってとても甘く、実もぷりぷりしているので、食べ比べでいただいたものは、たまたま酸味が少し強いものだった(orまた別のハニーポメロの品種)かもしれません。
でも、どちらの味の文旦も好きです、結局のところ(^-^;
甘み★★
酸味★★★★
野菜ソムリエHiroがいつも食べている白肉ハニーポメロ
甘み★★★★
酸味★★
最後に:色んな種類の文旦を試してお気に入りを見つけてください
ということで、4種類の文旦の食べ比べ内容をお届けしました。どれか食べてみたいものはありましたか?
バンクーバーでは上の4種類の文旦が簡単に手に入るのですが、日本では中国産の文旦が出回っているのを個人的には見たことがありません。皮を剥くのが多少めんどくさいところはありますが、とてもジューシーなので、野菜ソムリエHiroは中国産の文旦のファンです♪
もし日本にお住まいの方で中国産の文旦を発見する機会があれば、「え~中国産~?日本の文旦があるのに~」と言わず、ぜひトライしてみてくださいね!