2020年12月中旬、カナダBC州バンクーバーにあるCostcoに行ってきた野菜ソムリエHiro。
いつものように青果売り場を物色していると、突然見たことのない野菜に出会ってしまったんです。それがこちら↓
「か・・・かれてっす?!!?!」(正解はケーレッツ的な発音)
そしてパッケージの中を見ると、「芽キャベツならぬ芽ケールみたいな見た目・・・ナニコレーーー!!!」
って売り場で叫びました。(小声で)
値札を見ると、「カナダ産Kalettes 1袋4.49カナダドル(日本円で約360円)」と書いているだけで謎でしたが、しっかり1袋買って帰りました。
そこで今回は、この謎の野菜「ケーレッツ(Kalettes)」についてまとめてみました。
英国で15年かけて誕生!ケーレッツ(Kalettes)について調べてみた内容まとめ
早速ケーレッツについて調べて分かったことをまとめて紹介したいと思います。
まず、イギリスにある家族経営の種苗会社であるTozer Seedsの方が「新しいケールを育てたい!」と思い立ったところからケーレッツの歴史が始まります。
Tozer Seedsは1995年に交配作業を開始。栽培方法は昔からある技術で、昆虫を利用してケールと芽キャベツを他家受粉させてハイブリッド種子をつくりだし、約15年に渡る多くの試行錯誤と忍耐のなかで品種改良を続け、最終的にケーレッツが誕生したそうです。
つまり、ケールと芽キャベツの交配種「ケーレッツ」の誕生は遺伝子組み換えではないということですね。
そんなケーレッツ、2010年にまず「フラワースプラウト(Flower Sprouts)」というブランド名で英国の市場に出ます。(※実際の名前は「ケール・スプラウト」(Kale Sprouts)です。)
ただ、フラワースプラウトは親である芽キャベツ(=ブラッセル・スプラウト)を連想させる名前ですよね。
芽キャベツはその苦さのある味わいから多くの子どもに嫌われていることから、イメージ戦略のために、2014年の北米での発売時には片親のケールの人気をもとに「ケーレッツ(Kalettes)」という名前を商標登録しました。(ケーレットと呼んでもよいかと思ったのですが、複数形の「Kalettes」が正式なブランド名です。また、種子自体は2012年に米国で販売開始となっています)
★名前後半の「ttes」⇒ とても小さくてかわいいからとのこと
※ちなみにウィキペディアによると、他にも「 Petit Posy」「Brukale」「 Brusselkale」などの名前で呼ばれていたらしいです。
その後もケーレッツは甘いナッツのような豊かな風味と若いケールらしい味わい、サクサクした歯ごたえ、そして緑と紫の縞模様の色合いをもった見た目も良いことから人気が徐々に広がります。
英国のKalettesのウェブサイトによると、英国やカナダ、米国だけでなく、既にアイルランド、韓国、ニュージーランド、オーストラリア、シンガポール、USA、ドイツなど20か国以上、60以上の異なる小売業者が取り扱っているそうです。(カリフォルニアやメキシコなどの暖かい場所でも栽培されている模様)
英国で生まれたケーレッツは今や世界的に食べられている野菜になったんですね~。
パッケージをよく見ると、野菜ソムリエHiroが手に入れたものはカナダBC州産のカーレットでした。調べる中で、カナダの色んなカナダの定番スーパーでも取り扱いがある(or あった)ようで、実はそこそこ知られている野菜なのかもと思いました。(今まで知らなかったのが悔しい~)
ちなみに、親となる芽キャベツって太い茎にぼこぼこぼこって芽キャベツが実るんですけど、子どもであるケーレッツも上の写真みたいな感じで茎にぼこぼこと育ちます。面白いですね~( ◠‿◠ )
ケーレッツをローストして実際に食べてみた感想。レシピも紹介
ケーレッツについて色々分かったところで、「さて、どう調理しようか・・・?」と思ったのですが、購入したパッケージの裏に「ケーレッツを一番美味しくいただくならロースト」と書いていたので、いっしょにあったレシピ(↓)通りにつくってみることにしました。
レシピは大まかにこんな感じです。レシピっていうより、洗ってオーブンで焼くだけです♪
・ケーレッツ 1袋(300g)
・オリーブオイル 大さじ2
・塩こしょう 適量
(作り方)
1.オーブンを摂氏250度(華氏475度)で予熱する
2.ケーレッツを洗って、オリーブオイル、塩、こしょうをふりかける。ベーキングシートを敷いて、その上にまんべんなくケーレッツを広げる。
3.オーブンに入れ、柔らかく&少し茶色くなるまで焼く。(約10分)
オーブンに入れてからしばらくすると、本当にナッツみたいな香りがキッチン中に漂いだしてびっくりしました。すごく良い香りだと個人的に思いました。
そして、10分後の完成品がこちら~。
実際にオーブンで焼いたケーレッツをいただいてみると、緑色の葉の部分はケールチップスを食べているような感じで、他の部分はそこそこ歯ごたえがあって芽キャベツを食べているような感覚になりました。
芽キャベツの芯的部分がまだ若干硬かったので、「もう少し焼いて柔らかくした方がよかったかな?」なんて思ったりしましたが、味はケールと芽キャベツらしさが活きていて、好感触!
ちなみにケーレッツは炒め物やソテー、生でサラダにも使えるようですが、芽キャベツの子どもらしく芯のあたりは歯ごたえがあるので、サラダに使う際はけっこう薄くスライスした方がいいと思います。
英国のケーレッツのウェブサイトによると、可食部100gのケーレッツには、標準的な芽キャベツの2倍の量のビタミンCとビタミンB6が含まれているとのことなので、生でいただくとたくさん栄養摂取できそうですね。
以下、ケーレッツのYouTubeチャンネルに色々レシピ動画があったので、参考までに~。英語が分からなくても映像でなんとなく分かるかと思います。天ぷらもありました。
最後に:ケーレッツとプチヴェールとの違いは?
いかがでしたか?ケーレッツを食べてみたくなりましたか?
ケーレッツは早生種~晩生種まであり、Tozer Seedsのウェブサイトを見ると、「Autumn Star」「Snowdrop」「Christmas Rose」などいくつか品種を見つけることもできました。
また、最後になるのですが、日本にはプチヴェール(Petit vert)というケーレッツによく似た野菜があるのをご存知でしょうか?
このプチヴェール、見た目がケーレッツによく似ているのは、同じくケールと芽キャベツの交配種だからなんですね~。
ただ、生まれた場所が静岡県の増田採種場(つまり日本!)となり、開発時期も1990年とケーレッツよりもっと早い頃から存在しています。
ちなみにプチヴェールとはフランス語で「小さな緑」というそうで、プチヴェールは世界初の非結球芽キャベツというから驚き!
もし当時増田採種場がプチヴェールの世界的なマーケティングを行っていたら、ケーレッツの代わりにプチヴェールが世界を席巻していたかもなんて考えると、なんだか寂しい気もしたりしました。
ということで、カナダにお住まいの方はぜひケーレッツを探してみてください。こちらのウェブサイトによると、旬は10月から4月上旬くらいまでということでした。
また、日本にいる方で「ケーレッツが手に入らない~」という方も、いわばケーレッツの先輩ともいえるプチヴェールをぜひ食卓に取り入れてみてください!