世界で最も甘い品種の一つも?!北米で入手した少し珍しいりんご3種類(Sugar Bee / Piñata / KIKU Apple)
2022/10/26
北米で暮らしていると、野菜ソムリエHiroは違ったリンゴを試すのが楽しくてしょうがないのですが、先日も色々なりんごを手に入れました。
そこで今回は、カナダBC州バンクーバーで手に入れた 「シュガービー(SugarBee)」「ピニャータ(Piñata)「キク(KIKU)」という3種類のりんごの感想をお届けします。
特に最初に紹介するKIKU Apple、やばいっす。(全く語彙力が無い)
この記事の目次
1.キクりんご(KIKU Apple)
「今日手に入るリンゴの中で、最も甘い品種の一つ(One of the sweetest apples available today)」と形容される KIKU Apple。
キクりんごが生まれたストーリーは、イタリア・南チロルのリンゴ栽培農家であるLuis Braun(ルイス・ブラウン)氏が1990年に日本の果樹園を訪れた際にフジりんごに出会ったことから始まります。
ブラウン氏はそのふじの木の枝を祖国に持ち帰って(もちろん権利を購入)、イタリアで栽培を始めます。その後、南チロルの豊かな栽培環境から自然の突然変異が起こり、ふじとは見た目などが少し異なる「KIKU8」と呼ばれるリンゴが誕生。ブランド名を KIKU としました。(※商標登録されています)
現在では主にイタリアで栽培されていますが、このKIKUりんごを栽培・販売できるのは世界中の限られた栽培者のみとなっていて、アメリカワシントン州のCMI(動画↓) 、ミシガン州の Applewood Orchards などで栽培されています。
(写真左の3玉袋がKIKU Apple)
野菜ソムリエHiroは KIKUりんごを2020年5月下旬にバンクーバーの韓国系スーパーでアメリカ産のものを発見しました。値段は普通のりんごの価格の1.5倍くらい?で、そこまで高くなかったです。3玉袋で400円くらいでした。
店頭で見かけたときから、「大きさといい色合いといい、見た目がフジみたいだな~」と思ったのですが、野菜ソムリエHiroの勘はなんとなく当たっていましたw
個人的に何も知らない状態でこのKIKUりんごをトライしたのですが、一口食べてもうびっくり!濃度100%のリンゴジュースみたいな味がしました。(いや、ほんとなんです)
甘味がかなり強く蜜を舐めているような感覚にさえなって、フォークを持つ手が止まりませんでした。噛むごとにあまーい果汁がじゅわっと出てくる感じで、北米で今まで食べたリンゴの中で間違いなく一番甘かったです。
あと、濃厚なので、食べ続けると喉にくるのを感じました(汗)普通はりんご1玉余裕で食べられるのですが、今回は半分くらいで甘さの満足度がすごくて、2回に分けて食べました。
また、KIKUりんごは酸味はほぼ感じないなのですが、それでもものすっごくジューシー!硬さは普通のりんごといった感じでした。
日本でいつも食べていたフジもそれはもちろんあまーーいのですが、KIKUは日本のふじのちょっと上の甘さという感じでした。北米でここまで甘いリンゴに出会うとは思っていなかったので、正直超驚きました( Д ) ⊙ ⊙
「人に勧めたくなる?」と聞かれたら、間違いなく勧めたくなるりんごです。というか、北米に住むすべての人にKIKUりんごの存在を知って欲しいと思っているくらいです。
ちなみに、朝に切って昼には色が変わっていたので、変色は普通に早そうでした~。
酸味★
硬さ★★★
2. シュガービーりんご(SugarBee Apple)
アメリカ・ミネソタ州にある Chuck Nystrom さんの果樹園にて、北米で人気のりんご「ハニークリスプ(Honeycrisp)」と謎の品種との間でミツバチによる受粉で生まれたりんごが シュガービー(SugarBee)です。
ワシントン州に拠点を置く300人のメンバーが所属するチェランフルーツ協同組合(Chelan Fruit Cooperative)によってライセンスが取られていて、組合の者しか栽培できません。つまり、現在はワシントン州で栽培されています。
大きめのサイズが多いりんごで、果肉はクリームホワイト色なのが特徴。ハチミツカラーを連想させます。
実際食べてみると、その名の通りはちみつのようなねっとりとした甘さのあるりんごでした。こちらもフジりんごに近いものがあると思います。
果汁が多くて、とってもジューシー!酸味はかなり少なめでした。高品質な味わいに少し感動。
蜂たちによる偶然から生まれたシュガービー。北米では10月~5月にかけて手に入るといわれているので、カナダやアメリカにお住まいの方、見つけたらぜひ購入してみてください。個人的に日本でも出回って欲しい品種の一つです。
酸味 ★★
硬さ ★★★★
3. ピニャータりんご(Piñata Apple)
トロピカルな味わいがあるといわれるピニャータりんご。
ルーツはヨーロッパで、1970年代にドイツの研究者たちが伝統的な他家受粉育種法を使用して 「Geheimrat Dr. Oldenburg X Cox’s Orange Pippin」と「Gloden Delicious」の掛け合わせで3種のりんごから生み出したりんごです。
ヨーロッパでは「ソナタ(Sonata)」「ピノヴァ(Pinova)」と呼ばれているのですが、2004年にワシントン州の家族経営のStemilt 果樹園がシグネチャーとしてそのリンゴの栽培をスタートして、ブランド名として「Piñata」と名付けました。
つまり、ソナタ、ピノヴァ、ピニャータは全て同じ品種ですが、ワシントン州の Stemilt 果樹園でつくられたものだけ Piñata と呼びます。
調理しても煮崩れしないりんごで、甘味と酸味のバランスが良く、そしてトロピカルな味わいが特徴です。
野菜ソムリエHiroはこのピニャータを手に入れる前に、ソナタという名前のりんごを購入していて昔ブログにもまとめたのですが、今回ピニャータについて調べていて、「あー、なるほど!そういうことか~!w」と思いました。
名前が違ったら違う品種だと思ってしまうので、少し紛らわしいですね~( ´ⅴ`)
実際に食べた感想ですが、食べた瞬間に「お、ジョナゴールド?」って思うくらい、風味がジョナゴールドみたいだったんです。多分この酸味がトロピカルさを演出しているんだと思います。
噛んだらぶわって果汁が多く出てきて幸せでした。ジョナゴールドみたいに酸味の多いリンゴがお好きな方にはぜひトライしてみて欲しい品種です。
酸味 ★★★
硬さ ★★★
最後に:りんごは世界中に7,000種類以上。まだまだ食べ足りません
ということで、カナダで手に入れた3つのリンゴを食べた感想を含めて紹介しました。
個人的にどれも魅力的なリンゴだったのですが、やっぱりKIKU Appleの感動が一番大きかったです。素晴らしいリンゴが日常的に手に入る日本にいる方にも、ぜひ食べてみて欲しい味わい。
世界のリンゴの中で最も甘い、っていう例えはまんざらでもなかったです( ◠‿◠ )
世界に7000種類以上あるというリンゴ。新しい品種を探す旅はまだまだ続きます~。
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