種類は?栄養は?金柑の知識まとめ
2019/12/31
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歴史(ここでは寧波金柑(ねいはきんかん))
中国原産
1826年、鎌倉時代末頃に渡来。中国浙江省寧波の商船が暴風にあい、修理のため静岡の清水港に寄った際、
美保の名主が砂糖漬けの金柑をもらい、その種を播いたのがはじまり。
温暖な地域で栽培。
種類
6種ある。
1.長金柑
中国原産で1000年以上の栽培の歴史がある。日本には江戸時代に導入された。品質はあまりよくない。
2.丸金柑
中国長江中流域原産。江戸時代以前に伝えられ栽培された。和名は「姫橘(ヒメタチバナ)」。
果実は小さく、酸味が強くて生食には適さない。観賞用。
3.寧波金柑(ねいは)(にんぽうともいう)
生食用の金柑のほとんどがこれ。現在も日本のほとんどで栽培されているのは、この品種。
ニンポウキンカン、メイワ(明和)キンカンとも呼ばれている。甘みと香りがあり、品質に優れる。
その他、まめきんかん、長寿きんかん、ながはきんかん、がある。
産地
主は宮崎・鹿児島。
宮崎県は、きんかんの生産量が全国の60%以上あり日本一の産地。
時期
11-4月まで出回る。出荷量が多いのは、12月から2月。1月に出荷ピークを迎える。
ハウス栽培品 11月~1月
露地栽培品 1月~2月
見分け方
果皮のしおれが少なく、濃いだいだい色。ツヤがあり、ヘタが枯れていないもの。
香りがあるもの。
栄養
ビタミンC・ビタミンPが多い。
可食部100g中、ビタミンCは49mg、カロテン600ug、カルシウム80mg。
果皮に発ガン物質を解毒する効果があるといわれる「リモニン」が多く含まれる。
料理
生食のほか、ゼリー、甘露煮やマーマレードなど皮ごと調理が良い。
保存
温度5-7℃、湿度90%前後で。
パックのまま、冷暗所で。期間は10日程度。
販売のポイント
完熟きんかんなどの高品質化。
風邪に良い、など栄養価の高さを訴える。
甘みと酸味、ほのかな苦味がある。
皮ごと食べることに他の柑橘との違いがある。(果皮に甘みがある)
その他情報
・ほかの香酸柑橘がすべてみかん属だが、金柑はキンカン属
・高品質化で消費は好調
・ハウス栽培では高糖度の果実が生産されている
・低温による障害を受けやすく、水分の消失が早い。
蒸散量が多い。(=傷みやすい)
・甘みはじょうのう部に多いといわれるので、皮ごと食べるのが◎。
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父の実家には、キンカンの木があって、毎年たっぷり採れるので、
小さいころは実は苦手だった金柑。(たくさん食べないといけないから)
今は、すごく魅力的。売らないといけない立場からすると、少し難しい品でもあるけど、
それでも冬の売り場には絶対欲しいと思う。
高糖度品種や、種無し品種の登場で価値がとても上がってきているように感じます。