野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

プラム(すもも)の知識まとめ(歴史、見分け方、栄養、調理法、保存方法 etc. )

      2016/12/30

ooishiwase2

品名

すもも / プラム
plum

植物学上の分類

バラ科サクラ属

歴史/品種

種類が豊富にある。下記の3つに大群される。

①日本すもも
(中国原産。過去巴旦杏(はたんきょう)、牡丹杏(ぼたんきょう)と呼ばれた。)
19世紀(明治初期)にアメリカに日本すももが渡る。
育種家のルーサー・バーバンク氏により様々なアメリカすももと交雑が行われ、「プラム」という名で日本へ戻る。(ビューティー、サンタローザ、ソルダム、ケルシー、ホワイトプラムなどの品種。このうちフォーモサという品種を改良し福島の大石氏が育成したのが、大石早生)
②ヨーロッパすもも
 (コーカサス原産)
 プルーンやダムソンプラムの名で知られる。
 シュガープルーン、サンプルーン、スタンレイなどが長野で栽培される。
③アメリカすもも
野生種が多く、果物としての利用が少ない。

産地

日本すもも・・・山梨、長野、和歌山、山形、福島。
ヨーロッパすもも・・・長野、青森、山形、和歌山。

時期

日本すももは6月ー8月が多い。ハウスものは5月頃から。
ヨーロッパすもものプルーンは8月ー9月。日本では90%が生食。

見分け方

果皮の色つやがあるもの。色が濃く、重量感のあるもの。
白い粉をふいているもの。

栄養

日本すもも 栄養素は平均的な果物。食物繊維と葉酸を多く含むので、貧血に悩む人や妊娠した女性におすすめといわれる。
カリウム、カロテンなども多い。アントシアニン(抗酸化作用)、ソルビドール(便秘改善)も含む。

(※葉酸は、緑黄色野菜やレバーなどに多く含まれるビタミンB類の一種。厚生労働省が妊娠を希望する女性に1日400μgとるよう推奨している栄養素。たんぱく質をつくる手助け、皮膚や粘膜を強くする。妊娠を希望される方や、妊娠中・授乳中の方、とりわけ妊娠前から妊娠初期に葉酸をしっかりとることで、妊娠初期、大切な器官の原型がつくられるおなかの赤ちゃんの発育を助け、「神経管閉鎖障害」という先天異常が起こるリスクを遠ざけることができる。 参考:DHCサプリメントのページ)

プルーン
乾燥プルーンはミラクルフルーツと呼ばれる。(特に鉄分が多い)
鉄、カリウム、カルシウム、亜鉛、マンガン等のミネラルを多く含み、ビタミンE、B群、食物繊維がたっぷり。プルーンの紅色はアントシアニン。
ソルビドールという糖質は、整腸作用があるらしい。女性のための果物ともいえる。(鉄分、カルシウムなどから)

料理

プラムジャム、ソースに。冷凍庫で凍らしてシャーベット、果実酒などに加工して、コンポートにしても。ソースは肉との相性もよい。ソーダ割りにも。

保存

・0℃で3-4週間の保存は可能。
 20-25℃では4-7日。(=店頭での販売は低温管理が望ましい)
・日持ちしないのですぐ食べるのが望ましい。
・完熟ものは紙袋に入れ野菜室で保存。

ポイント

・貯蔵性の低いアイテム。
・爽やかな味で後味さっぱり!
・酸味が苦手なら、皮をむいて。甘くてジューシー。
 

Hiroのメモ書き

忘れがちなのが、プルーンは西洋すももだということ。
ドライプルーンがミラクルフルーツというのは、とてもおもしろいと思います。それだけ栄養素が豊富なんだろうな。

中国原産のものを日本すもも、というのもちょっと可笑しいですね。
貯蔵性の低いアイテムといえど、夏の果物売り場の主役にはなれないタイプだけれども、どうにかたくさん食べて欲しい!と思うのです。
調べなおしてみて、葉酸を多く含むことから、妊婦の方、妊娠を考えている方に是非オススメしたいと思いました。
 

 - すもも ,