野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

そら豆まとめ(歴史、見分け方、栄養、調理法、保存方法 etc. )

      2016/10/13

歴史

原産地は北アフリカ。豆の中でもっとも栽培の歴史が古い。ギリシャ時代から栽培されている。古代エジプトでも栽培されていた。エジプトではペースト状にして揚げたものが朝食に出る。
日本には10世紀ごろに渡来。
空豆=莢が上向きに育っていくことから
蚕豆=豆の形が蚕の繭に似ているため

産地

鹿児島(11-4月)、千葉、茨城、愛媛、宮城(5-7月)。
鹿児島県産の増産で1-4月の出荷量が増えている。

時期

旬は4-6月。5月がピーク。本来は初夏を代表する味覚。

見分け方

サヤの色がきれいな緑色
外観から豆の形が揃っているもの
背筋の部分が褐色になっていないもの
押さえても動かないもの
むき豆は緑色が濃く、粒ぞろいがよいもの。
皮にうっすら白いうぶ毛がついているものは新鮮

栄養

糖質とたんぱく質が主成分。
ビタミンB1(糖質の分解を助ける) 0.30mg/100g
ビタミンB2 0.20mg/100g
鉄分も2.3mgと豊富。
ビタミンCは23mg。茹でてもそれほど流出しない。

料理

含め煮、揚げ豆、混ぜご飯、すり流し、グラタン、コロッケ、
バターソテー、フライドビーンズ、裏ごししてポタージュなど。
・茹でる直前に莢から出し、豆の爪の部分である黒い筋に包丁の先で切れ目を入れる。
 こうすると塩茹でしたときに、ほどよく塩気がつき、皮がむきやすくなる。

 茹でるときは湯に塩を入れ(酒も少量入れると青臭さが和らぐ)、ふたをせず、強火で2分程度。茹ですぎはだめ。
・さやから出すと鮮度が落ちるので、さやごとトースター等で焼いても良い。
 さやに黒い焼き目が付くまで数分焼く。中の豆はふっくら。

保存

風のない場所で10℃前後に保つ。
おいしい期間は3日間といわれているほど劣化が速い。買ったらすぐに茹でること。
すぐに茹でたものを冷蔵庫で保存すれば2-3日はもつ。

ポイント

・日本酒、ワインと相性抜群。塩茹ででおつまみに。栄養面からみても最適な一品。
・ミネラルが豊富で、ミネラルを吸収するビタミンCも多いので、
 貧血気味の人にぴったりの野菜。
・あっさり塩炒めで、香りと食感を楽しむ。

その他情報

・そらまめの品種には、大サヤから小サヤまで多くの品種がある。
 豆粒が大きい一寸系の品種(おたふく)が主流となっている。
・旬のものなら皮まで食べられる(食物繊維たっぷり)

 

Hiroのメモ書き

豆の中で最も歴史の古い野菜です。びっくり。

調べてみると食べ方も予想以上にあって、色々試してみたくなりました。
特にさやごとオーブンで焼いたらおいしそう!

実際スーパーで扱っているとそこまで売れない印象です。即日完売なんて非常に難しく感じます。
商品自体も古くなってもそんなに表面的には劣化しておらず、難しい野菜です。

海老などとかき揚げにすると、色鮮やかな春を楽しめますよね。
もっと売りたくなりました。

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