まるで干し柿・黒砂糖?甘すぎる珍果物サポジラ(Sapodilla)まとめ
2019/12/28
みなさん、下の写真の物体を見たことがありますか?
「じゃがいも?」「キウイフルーツの一種?」なんて声も聞こえてきそうですが、正解は「サポジラ(Sapodilla)」という果物です。
今回は、一見外見では果物とは判断できないようなこの不思議な果物サポジラを特集!原産地や食べ方、実際に食べた感想もお届けします~!
「サポジラ(Sapodilla)」ってどんな果物なの?
(ベトナム系のグロッサリーストアにて。たまに枝と葉っぱ付きで売られています。見た目が楽しい!)
野菜ソムリエHiroが暮らすバンクーバーは世界中から移民が集まっているところなので、けっこう海外の野菜果物が手に入りやすいのですが、先日小さなベトナム系の商店に行った際、サポジラを発見したので購入。サポジラ1玉で、日本円なら500円くらいでした。
他の果物と一緒に並んでいなければ見た目からは到底果物感がないので、サポジラをそもそも知っている人じゃないと購入しない気がします・・・(汗)
だいたいのサイズ感は片手で2つぐらいなら握れるぐらい。タマゴが一回り大きくなったような感じで、きれいなカタチをしています。
表面は少しザラッとした茶褐色で、土もの野菜かと勘違いしてしまいそうになります。(個人的にはじゃがいもっぽさがすごい・・・)「初めて見た」という人は、味の想像が全くつかないのではないでしょうか?
そんなサポジラ、原産地はメキシコ南部、中央アメリカ、カリブ海あたりといわれていて、アカテツ科の果物に分類。(カニステルという果物と同じで見た目も似ています!)
現在では、インドやパキスタン、タイ、マレーシア、カンボジア、インドネシア、ベトナム、バングラデシュ、そしてメキシコなどで主に栽培されています。品種も東南アジアにおいて優れたものが多いそう。
上記のような熱帯・亜熱帯地域でないと育たないので、日本での栽培は難しいのですが、調べてみると沖縄の一部でサポジラが栽培されているようです。
ちなみに、実を付けるまでに5~8年かかるといわれ、年に2回収獲できます。
沖縄本島南城市のオープンガーデン6庭を初見学。定番の仕立物はリュウキュウコクタン、フクマンギ、ゲッキツ。少し珍しい木にテングバナ、ハメリア・パテンス、クラリンドウ。熱帯特有の果樹にサポジラ、ピタンガ、レンブ。沖縄ならではのハマジンチョウ、アダン、ナギなどが印象に残った。
— 林 将之 (@Masayuki_Woods) 2014年11月27日
サポジラには国によって呼び名がたくさんあるので、ここでその一部を紹介したいと思います。
★ dilly(バハマ)
★ naseberry(ジャマイカ・カリブ海諸国)
★ sapoti(ブラジル・ハイチ)
★ chico(フィリピン)
★ chicosapote or chicozapote(グアテマラ・メキシコ・ハワイなど)
★ chiku(インド)
また、和名は「チューインガムノキ」とも呼ばれるようで、その理由は樹皮に白くネバネバしたラテックスが多く含まれ、それがチューインガムの原料になっているとのこと。
なので、樹皮をわざと傷つけて白い乳液を確保⇒チューインガムの原料となるチクルを精製、みたいな感じ。面白いですよね!
また、サポジラは基本的に未熟の状態で販売されています。未熟のものは渋すぎて食べられないので、注意。渋柿といっしょですね~。追熟型果実です!
上の写真のものを購入した際も、「まだ熟していないから、数日待ってから食べな」とお店のおばちゃんに言われました。
サポジラの果皮を指で押してみて、固いようであれば未熟状態。指で押して「すこし柔らかいな」と思ったら、食べてもOKなはずです。常温で追熟させればOK!
ということで、購入から数日経った後に実食してみました~!
サポジラを実際に食べたら、甘すぎて半分残しちゃった件
(個人的に)見た目に全く食欲が沸かなかったサポジラ。半分に切ってみると、こんな感じでした↓
橙の果肉はまさに柿色で、柿感満載・・・!さらに、黒い種も入っていました。(種は食べられません)
見た感じ、ちゃんと熟しているように見えたので、食べてみると・・・
「なんだこれ・・・甘すぎる・・・!ブラウンシュガーの味そのまんま!濃厚さ300%増しの柿!」というのが初めての感想。
果肉は柔らかくて、舌で潰す感じで食べました。ほどよく熟した柿の果肉を想像してもらえると、伝わるかもしれません。
酸味は全く無いので、口に広がるのは甘さのみ!スイカは糖度13度あれば十分に甘いのですが、もう「サポジラは糖度30度くらいあるのでは?」と本気で思いました。(実際は15~20%程度らしいが、そのぐらい非常に甘さを感じる果物でした)
それぐらいあまあまの果物でした。野菜ソムリエHiroは甘すぎるものはあんまり得意ではないので、半切れで十分でした(笑)というか、サポジラを半切れ食べただけで、一日分の糖分を摂取したような気分になってしまいました。
一応ルームメイトのカナダ人にも、「この果物、柿みたいじゃない?ブラウンシュガーみたいな味がするんだけど」と伝えて食べてもらうと、「いや、これはリンゴの味に近いよ。とろとろのアップルパイのリンゴの味。」と言っていました。
酸味の無いアップルパイの甘さ・・・。皆さん食べてみたくなったでしょうか?
直接半分に切ってスプーンですくって食べるもよし、シャーベットやアイスクリームに利用するもよしです。
ここで、ネットではみんなどのようにその味が表現されているのか探してみました。
見た目サウォ(サポジラ)っぽいですよね。
糖蜜みたいに甘いの。— みどり(Ibu Fitri)/おかん起業 (@hijau39) 2019年3月24日
また、「ちょっと俺には無理な味だった」的なコメントもちらほらあったので、好き嫌いが分かれそうです(つ゚o゚⊂)オォ〜!!
最後に:一応サポジラの栄養価も調べてみた
最後に、サポジラの栄養価も調べてみました。(甘すぎるのでそもそも多量に摂取できなさそうですが・・・)
今回は文部科学省の食品成分データベースに情報が載っていなかったので、United States Department of Agriculture Agricultural Research Service のデータベースからいくつか参照してみました。(以下可食部100g中に含まれる栄養素)
名前 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 83kcal |
食物繊維総量 | 5.3g |
カルシウム | 21mg |
鉄分 | 0.8mg |
カリウム | 193mg |
ビタミンC | 14.7mg |
さらに organicgarden.co.in のインスタグラムでは上のように、色々な健康効果が期待できるみたいな感じでサポジラが紹介されていました。(※あくまで参考までに)
ということで、いかがでしたか?
この記事を通して「サポジラを食べてみたくなった!」と少しでも思っていただければ、野菜ソムリエHiroは本望です。
ちなみに、野菜ソムリエHiroが暮らすバンクーバーでは、サポジラは年中アジア系スーパーで手に入るので、気になる方はぜひお越しください~!
SEEDSのPLAT会社-Rareodilla Mango.fruit 10と同様にサポジラ日本庭園の植物甘い形状に対する果樹の種子30個のハートフルーツ