野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

Driscoll’sの新しい白イチゴ Tropical Bliss を食べてみた。パインベリーとは違う?

      2024/04/29

突然ですが、皆さん「ドリスコールズ(Driscoll’s)」という名前はご存知ですか?

Driscoll’s は北米でよく知られているベリー系果物の販売業者かつ製品ブランドで、スーパーに行くとDriscoll’sのシール(写真↓)が貼ってあるイチゴやブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリーを年中見かけます。

354613658_759397099263364_5920852981899127820_n(緑のシールはオーガニック)

そんな中、先日バンクーバーにあるアジア系スーパーで Driscoll’sの特別なイチゴ「Tropical Bliss Strawberry(トロピカルブリス)」を見つけたので、紹介したいと思います。

バンクーバーのスーパーで Driscoll’s の新しい白イチゴ Tropical Bliss Strawberries を見つけた話

2023年6月上旬、バンクーバーにある中国系スーパー Sungiven Foodsに行ってきました。こちらのお店はたまに珍しい果物を扱ってくれるので、個人的に重宝しているお店です。

そしていつものように店内(主に青果コーナー)をブラブラしていると、果物売り場に何やら白いものがあるものを発見しました。

354292398_320573966967530_8398052984475807963_n

近寄ってよく見てみると・・・

354487010_1019165642795878_4454360832962580098_n

「白苺?!!!!!!」と驚愕しました。(※日本の白苺に比べて黄色感強めですが、この記事では白苺と呼ばせてください)

354640594_680666803869067_7802249244473626906_n

パッケージによると、Driscoll’sの Tropical Bliss という名前のイチゴで、アメリカ産でした。プライスカードには「めっちゃ甘くてユニークな風味(Extra Sweet & Unique Flavors)」と記されていました。

Driscoll’sは以前も 「Sweetest Batch」淡いピンク色イチゴ「ロゼストロベリー」などの特別なイチゴを生み出していたのですが、白苺を販売しているとは知らなかったので、嬉しい驚きでした。

さらにお値段も2パックで 9.99カナダドル(1カナダドル100円としたら、999円)と、日本の白苺にしたらかなり良心的プライス??北米ではそもそも白苺が一般的ではないのですが、「この価格は安すぎでは?」と少し心配にもなりました(汗)

Tropical Blissがどんなイチゴなのか紹介

Driscoll’s の Tropical Bliss Strawberries は2022年5月下旬に発表された、まだまだ新しいブランドイチゴです。

同社が伝統的な育種法&遺伝子組み換え技術を使用せずに数十年もの時間をかけて開発したもの。開発当初は収量がとても低く、保存期間も短く、病気にかかりやすくて奇形の果実も多く発生したとのことです。(その年月を想うと、大事にいただきたくなります)

トロピカルブリスは、ロゼストロベリーやSweetest Batchと同じ部類の「プレミアムイチゴ」の扱いで春と夏頃のシーズン限定で販売されています。

北米では白苺はまだまだ知られていないかと思うので、青果売場で「未熟なイチゴ?」と勘違いする人も多いかもしれませんが、トロピカルブリスの果肉は白(or黄)色でも完全に熟しています。なんで赤くないかというと、トロピカルブリスには、イチゴに赤い色合いを与えるアントシアニンが含まれていないためです。

熟しているかどうか見分けるポイントは種子(※正確に言うと、いちごのつぶつぶの種に見えるところは果実)で、種子の部分が緑色だとまだ未熟で、ピンク or 赤色の種子は果実が熟して食べ頃とのことです。

なので、売り場で見つけた際は、なるべくピンク or 赤色の種子のあるイチゴが多く入ったパッケージを購入することをおすすめします。

ちなみにトロピカルブリスはデリケートで、少しの変色も明らか。打撲傷も目に見えて分かったり、パッケージの中で水分が出てきて表面に小さな黄色い斑点ができたりしますが、品質には影響はありません。

Driscoll’sのウェブサイトの情報によると、Driscoll’sは他の特許取得のベリーと同様に、常に風味を重視。トロピカルブリスの香りは、他のベリーとは大きく異なっていて、パイナップルらしい風味がとても際立っていて、マンゴーやグァバ、パッションフルーツ、柑橘類のような香りも感じられるようなイチゴになっているとのことです。

ひとつのイチゴにトロピカルフレーバーをたくさん詰め込んだような強い香りで、食味は甘みもあり爽やかな後味とDriscoll’sのフレーバー専門家は語っています。Driscoll’sには、ベリーソムリエともいえる感覚科学者チームがいるそうですよ~。

パインベリー(Pineberries)とトロピカルブリス(Tropical Bliss Strawberries)は違うの?

皆さん、北米で知られる(といっても、そこまで知名度は無いかと思います)パインベリー(Pineberries)をご存知でしょうか?

カナダでも以前パインベリーが出回っていた際に、野菜ソムリエHiroも手に入れることができたのですが、トロピカルブリスに通じるところのある白イチゴです。

北米で白イチゴはそもそもかなり珍しいので「パインベリーとトロピカルブリスは一緒なのでは?」と思う人もいるかと思います。

pineberries-2
パイナップル×イチゴ?白苺「パインベリー」って何?食べてみた感想

Driscoll’sのウェブサイトによると、White Carolina という品種のイチゴがパインベリーと呼ばれていることですが、トロピカルブリスは
自社の育種者によってWhite Carolina や Rosé Strawberriesのような他のイチゴの良い部分を引き出して開発されたイチゴ
とのことです。

つまり、似てはいるものの別ものなんですね~。実際に食べてみて、個人的にもパインベリーとトロピカルブリスの味わいは異なると思いました。色合いもパインベリーの方が白い印象があります。

食べてみた感想は?

Tropical-bliss-strawberries-3

Driscoll’sのウェブサイトには、トロピカルブリスは購入後すぐに冷蔵し、食べる直前に室温に戻すことが推奨されています。 (常温にすると味が引き立つそうです!)

従来のイチゴに比べて柔らかいので、なるべく早く食べるのがオススメということで、購入から1~2日以内に食べるのがオススメです。

Tropical-bliss-strawberries-6
Tropical-bliss-strawberries-12

売場に並んでいるときから思っていたのですが、トロピカルブリスは香りがものすごく良いです。パッケージの外からでもトロピカルな香りをとても強く感じて、パイナップル的な香りを特に含んでいると思いました。何度も嗅ぎたくなると言ったらちょっと気持ち悪いかもですが、本当に何度も嗅ぎたくなるようない~い香りでした。

肝心の糖度はというと、2パック購入したものをいくつか測ってみると8度前後。甘いものは確かに甘かったのですが、絶対的に甘いイチゴというものではないという印象でした。

Tropical-bliss-strawberries-34

果肉は北米で出回る通常のイチゴに比べると少し柔らかいかもしれませんが、日本のイチゴに比べるとやっぱり硬めです。半分にカットすると、美しい純白の果肉が出てくるので、こちらも必見です。とっても可愛かったですよ~。

Tropical-bliss-strawberries-94

ということで、個人的にはずっと嗅いでいたくなるような香りの素晴らしさが一番の特徴かと思いました!

ちなみにスイーツづくりにトロピカルブリスを使うと、また映えます!チョコレートコーティングしたものはこちら▼(葉っぱを取らなきゃよかった・・・)

まとめ:一度は挑戦したいTropical Bliss Strawberries

Tropical-bliss-strawberries-92

ということで、Driscoll’sが開発した新しい白苺「Tropical Bliss Strawberries」を紹介しました。名前の通り、香りがとてもトロピカルで、通常のイチゴの香りとは全く異なるので、面白いかと思いました。

また、日本のイチゴはなかなか高価なものが多いですが、トロピカルブリスは価格的にもかなりお手頃!カナダやアメリカにお住まいの方はもちろん、もし日本でも出回ることがあればぜひ手に取ってみてください。

Driscoll’s Specialty Berries
【公式サイト】

 

 - トロピカルブリス ,