野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

南米原産の果物チュパチュパ(Chupa Chupa)について調べてみた&食べた感想

皆さん、こちらの果物を見たことがあるでしょうか?

「古くなった柿・・・?」「変なカタチのマンゴスチン・・・?」「どんぐり?」「そもそも果物なの?」なんて声が聞こえてきそうですが、この爆弾みたいなカタチの果物は「チュパチュパ(Chupa Chupa)」と呼ばれています。

実はかなり前の話ですが、2020年9月にチュパチュパをここカナダBC州バンクーバーで手に入れることができました!

販売していたのは、野菜果物を扱うバンクーバーのディストリビューター「Exotic Orchard Produce」で、一時期オンラインからチュパチュパを購入することができたんですね~。(1つ5ドル以下だった気がします)

他に注文した果物といっしょに届いた状態がこちら↓

そこで今回は、日本では全然知られていないであろうこのチュパチュパが一体どんな果物なのか調べてみた内容とともに、以前食べた感想もまとめてみました。

 

名前について:食べていると「ちゅぱちゅぱと音がする」からチュパチュパ

南米のアマゾンが原産といわれるチュパチュパはパンヤ科(Bombacaceae)の果物。上の写真のように卵 or 楕円型で、緑かかった茶色の革のような果皮は少し綿毛に覆われているのが、写真から伝わりますかね?

チュパチュパ以外にも以下のように各地で様々な名称で呼ばれているため、消費者目線だと少し混乱するかもしれない果物といえます。Exotic Orchard Produceがオンラインで販売していた際には、「Zapote」と記載していました。

・サポテ(Sapote)
・ザポテ(Zapote)
・南アメリカサポテ(South American Sapote)
・マティシア(Matisia cordata)

ちなみにチュパチュパという変わった名前は、果肉が種にまとわりついていて、食べていると「ちゅぱちゅぱと音がする」ためと言われています。

 

どこで育つの?:南米が一般的でアメリカのフロリダでも栽培

チュパチュパはブラジル、コロンビア、ベネズエラなどの南米の国で知られている熱帯から亜熱帯の半落葉性の果樹で、高温多湿の場所で良く育つため、アマゾン熱帯雨林のような場所が適しています。

コロンビアでチュパチュパについて紹介されている動画がYouTubeにあったので、シェアします。英語が分からないという方も、チュパチュパの果実の付き方がとても面白いので、ぜひ見てみてください。野菜ソムリエHiroが購入したものより、大きなチュパチュパです!

 

上の動画でも解説されていた通り、昨今ではフロリダでも栽培されているようですが、世界的に見ると広範囲で商業的に栽培されているわけではなく、自生している木から果実を収穫して市場で販売されていることも多いそうです。ペルーとエクアドルでは商業的に栽培されているとか。

野菜ソムリエHiroが暮らすカナダでも超珍しい果物になるかと思うのですが、世界的にも認知度は低めで、日本ではおそらく普通には手に入らないかと思います・・・(汗)

こちらの情報によると、自生しているものだと130フィート(40〜45 m)くらいの高さで、栽培されたものは40フィート(12 m)を超えないことがよくあるとのことでした。果実は最大で800gくらいまで大きくなるようです。

 

旬はいつなの?見分ける方法は?

旬は育つ場所で異なりそうですが、ブラジルでは8月~11月頃に花が咲き、2月~5月頃に果実が成熟するとのことです。また、米国南東端に位置するフロリダ州では11月頃に果実が成熟するそうです。

チュパチュパはがくのふちの周り部分が明るい色になっていれば熟していて、収穫OKといわれています。以下の写真の黄色っぽくなっている部分のことですね。

(チュパチュパに水をかけた状態です)

ちなみに申し訳ないと思いながらも、野菜ソムリエHiroは購入したものをひとつ冷蔵庫に入れたままにしてどのように腐るのか実験してみたのですが、古くなると表面にカビのようなものが生えました。

 

品種は?

調べてみるとチュパチュパにも品種があって、具体的な品種名までは分かりませんでしたが、繊維が多すぎて硬いものや、味があまり良くないものもあるようで注意が必要です。

また、栽培品種を確立するための作業はほとんど行われていないようですが、これから栽培が広がれば、より品質の良いものが育てられるようになるのかもしれません。

ちなみにペルー北部では、繊維が少なくて風味に優れたものが栽培されているとか。

 

気になる味は?:個人的には繊維の多い柿っぽさを感じた

縦半分に切ると、上の写真のような感じで、地味(?)な見た目に反して、とても濃いだいだい色の果肉が出てきます。(カロテンと食物繊維を多く含むといわれていますが、正確な情報は不明)皮は手で剥けました。

チュパチュパは大きな種が2~5つぐらい含まれていて、横半分に切るとマンゴスチンっぽい見た目になったりします↓

その味わいは一般的にパンプキンパイ、アプリコットやマンゴー、メロンっぽさがあるともいわれていますが、野菜ソムリエHiroが食べたものでの感想は、繊維の多い甘柿のように感じました。

また、甘柿といってもそこまで甘いものではなくて、トロピカルフルーツなんだけど、たんぱくな柿のような味わいだと思いました。

繊維がけっこう多くて、かつサントル(コットンフルーツ)みたいに果肉が種から離れない感じなので、たしかに繊維をちゅぱちゅぱ種をねぶる?吸う?ように食べました

ちょっと汚いんですが、下の写真が食べた後のチュパチュパです。種の周りの果肉が全然離れないんですね~。

ちなみにチュパチュパは通常生で食べられるとのことですが、繊維の少ないものはジュースにしたりもするそうですよ。ん~、一度飲んでみたいです。

写真だと伝わるものにも限界があるので、動画でもぜひチュパチュパを確認してみてください↓


 
ということで今回は、南米原産といわれるチュパチュパについて調べてみた内容(ほとんど日本語で触れられていなかったw)と食べた感想をお届けしました。

冒頭にも書いた通り、約1年前くらいに入手したきり、今までその姿を全く見ていないので、カナダでもかなりレアな果物と言えるかと思います。

日本からこの記事を見てくださっている方も、もし万が一チュパチュパが手に入る機会があれば、ぜひ一度トライしてみてください♪ その際、チュパチュパといわず、サポテとかザポテとか別名になっていることもあるかもしれないので、その点はご注意を~!