西洋フキやセリetc.!カナダのスーパーで発見した韓国産の珍しい春野菜11種類
2022/11/02
先日SNSでもお届けしたのですが、カナダBC州バンクーバーにある韓国系スーパー HMartで春野菜コーナーを見つけたんです。
バンクーバーで暮らしていて6年が経ちましたが、春野菜コーナーなんて今まで見たことがなかった(それもどうかと思うが)ので、めちゃくちゃ嬉しくなりました。(日本では春野菜コーナーはどこでも見かけると思うので、ちょっと悔しい笑)
バンクーバーの韓国系スーパーに行ったら、なんと春野菜コーナーがありましたよ!😄🌸
見たことない野菜ばかりで謎なんですが、、、w pic.twitter.com/pA7EEwWAId
— カナダの野菜ソムリエHiro (@hiro_vegetable) March 16, 2020
ここで問題が発生したのが、「え、何この野菜( ^ω^)・・・一回も見たことないんですけど(汗)しかも韓国語でも英語でも何かよく分からない・・・」ということ。
しかし!SNS上で繋がりのある皆さんに質問したところ、想像以上にたくさんの回答をいただくことができて、どんな春野菜なのかある程度突き止めることができました!(本当にありがとうございます泣)
そこで今回は、皆さんに聞いて分かった韓国系スーパーで見つけた春野菜11種類を簡単ながらまとめてみました。
もし間違いなどあれば、お手数ですが教えてください。すぐに修正したいと思っています。
この記事の目次
1. 西洋フキ(Butterbur)
最初はこちら!これは見れば分かりますよね!フキです( ′⌄‵ )♪
野菜ソムリエHiroはフキはバンクーバーでは売られていないものと捉えていたので、すごく嬉しかったです。
ただ、パッケージの英名からするに、フキはフキでも「西洋フキ(バターバー)」みたいです。
日本のフキと似ていますが同属別種で、バターバーという英名は温暖な地域で、その葉っぱでバターを包んでいたという伝統的な使用法に由来するそうです。
【38】フキ
キク科。日本・中国原産。フキノトウとはフキの花芽のことで大葉の出現前に花が咲きます。おまけに雌雄異株でキク科と思えませんが、雌花は次第にノボロギクぽくなっていきます。フキ属は欧州にも西洋フキ(バターバー)が原生します。#花 #野草 #春の花 #野菜 #万葉花 #蕗 pic.twitter.com/n2WvLUSXcF— 1000花 (@1000×87) February 25, 2017
また、驚くことに2012年には英国がバターバーを含む製品は健康被害をもたらす可能性があるとして制限・禁止しているそうです。
厚生労働省ウェブページにも同内容が掲載されていたり、2018年11月に更新されている千葉市のウェブサイトにも同様のことが記されているので、けっこう危険性のある野菜みたいです。(逆にバンクーバーのスーパーで売っていたことに今さらながら驚いています。買わなくてよかった・・・)
ちなみにルバーブとも似ていますが、ルバーブはタデ科で別物です。分かりづらい~(´;ω;`)ウゥゥ
2. アマランス(Amaranth)
アマランスは、正式にはアマランサス(Amaranthus)というヒユ科の植物。調べてみると、種子は穀物としてキヌアみたいに健康食品として扱われていることが分かりました。
また、アジア圏ではアマランスの葉がよく利用されるそうです。日本ではアマランスの一種であるヒユナが出回っていますが、今回見つけたものとは見た目が全然違うので、また違うアマランスなのかもしれません。
バヤム。辞書にほうれん草とあるのは間違いでヒユナというそうです。ほうれん草より鉄分を多く含み、長寿菜と呼ばれている。葉を食べた後、根っこの方を植えておけば、もう一度食べられます。 pic.twitter.com/lVeAlLAE
— jepunsari (@jepunsari) October 21, 2012
ちなみに「この野菜知ってる人ー!」と聞いてみると、「モロヘイヤの若葉」というコメントもいただきました。たしかにけっこう似てますよね!
3. ヒカゲミツバゼリ(Chamnamul)
こちらも「この野菜の名前知ってる人いますか・・・?」という問いかけに対して、「ミツバでは?」という声が多かったのですが、英名で検索してみると「ヒカゲミツバゼリ」というそうです。(100%確かじゃないです)
検索結果数が少なすぎて、もしかしたら本当の日本名は異なるかもしれませんが、やっぱりミツバの一種であることに間違いは無さそうです。
YouTubeに「ヒカゲミツバゼリの浅漬けキムチ」という韓国らしいレシピもありましたよ。韓国では一般的なのかもしれません。
4. セリ(Stone Dropwort)
正直なところ「stone dropwort」と検索しても何一つ正確にはヒットしなかったのですが、「dropwort」は日本語で「セリ」なので、セリの一種で間違いないようです。
野菜ソムリエHiroのFacebookページでは、「韓国ではセリをお鍋に入れたりして食べますよ!」「韓国語でミナリって読みます。キムチやナムルに使います」というコメントもいただきました( ◠‿◠ )アリガトウゴザイマス!
5. ボタンボウフウ?(Japanese Hog Fennel)
なんと英名に「Japanese」と入っていたので、どんな野菜なのか突き止めやすいかと思ったのですが、英語で検索しても全然日本語名が分かりませんでした(泣)
そんな中、こだわり野菜の業務卸専門店として知られている Bonnie Tone さんが「これはボタンボウフウかも?」というコメントをくださいました。(このコメントがなかったら、永久に分かっていなかったと思うw)
野菜ソムリエHiroはボタンボウフウの存在すら知らなかったのですが、調べてみるとたしかに似ています!↓
家族がまた浜でボタンボウフウ(長命草)を採ってきてくれた(笑)なのでまたかき揚げにしたよ(笑)
ボタンボウフウは天ぷらが一番美味しいよ😚✨
野生の長命草は、パワーも全然違いますっ。
そして椎の実ご飯😚✨ 美味しかったです♪ pic.twitter.com/06dgpkmWU7— えりこ No war ☆ ほんとうの愛ある世界へ。 (@yoriyori3) January 12, 2018
また、「明日葉では?」というコメントもいくつかいただいて、写真を比べてみると確かに似てましたが、明日葉よりはボタンボウフウの方が見た目が近かったです!
本日は春野菜の明日葉(あしたば)が出てます!
ちょっと苦味のあるビタミン豊富なセリ科の葉野菜その栄養価の高さから、青汁の原料としても使われています!
好きな方はぜひ選んで下さいね(^^)#明日葉#栄養満点#ビタミンK#カルコン#生活習慣病予防に#美容にも#無限麻辣湯#無限マーラータン pic.twitter.com/z096WXtdOU— 無限マーラータン (@mugenmalatan) February 27, 2019
葉物って似たものが多いので、「名前が分からないと識別が大変だな~」と改めて感じました。。。
6. シラヤマギク(Wild Aster)
こちらも一人では全然分からなかったのですが、「シラヤマギクです!」とコメントをいただき、判明しました。
調べてみると、日本ではあまり食用として見られていないようですが、韓国ではナムルにしたりと一般的に使われているみたいですよ。
韓国現地でシラヤマギクの料理をぜひいただいてみたいです。
갓 지은 취나물밥~🌿양념장 곁들여서..
취나물밥(シラヤマギクご飯)。ヤンニョム2種類、醤油ダレと味噌ダレと一緒に…
チナムル(シラヤマギク)はキク科の山菜だそうです。ナムルで食べることが多いですが、今日は炊き込みご飯で♪#취나물밥 #집밥 #おうちごはん #韓国 #韓国家庭料理 pic.twitter.com/gOhZOgaRT7— 도미짱☆ (@tom_daewonyeogo) October 3, 2018
7. ナズナ(Pickpurse)
だいぶ枯れてきていたこちらの野菜は、「ナズナではないか?」というコメントを複数いただきました。(写真見ただけでどんな野菜か分かる人は、本当に尊敬!)
野菜ソムリエHiroは今まで春の七草に入っている少量のナズナしか見たことがなかったので、全く気付きませんでした(汗)
韓国の春の味!春野菜ナムルをたっぷり味わえる『麦飯ビビンバ』春のナムルは以下のように種類も様々⇒
セリ(미나리)、朝鮮アザミ(곤드레)、ヨモギ(쑥)、タラノメ(두릅)、ヒメニラ(달래)、三つ葉(참나물)、ナズナ(냉이)などなど pic.twitter.com/pZU82TActn— twittkto (@twittkto) March 23, 2016
色々自分でも調べてみたのですが、↑の韓国観光公社(ビジットコリア)さんによるツイートのハングル文字を見てもスーパーで見つけたやつと商品名が一致!ということで、ナズナ確定!(※2022年11月時点で確認すると、アカウントは無くなった模様です)
8. ヨモギ(Mugwort)
これは野菜ソムリエHiroもかろうじて見た目で分かりましたw
英語も Mugwort が日本語でヨモギなんですよね。普段全然使わないので、初めて知りました。
この写真を投稿したところ、多くの方が「ヨモギ!」とコメントくださったので、皆さん正解でした!んー、天ぷらにしていただきたい( ^ω^)・・・
今私の畑は野菜がないので、畑に生えてる雑草のヨモギも食卓で大活躍します。特に春先のヨモギは柔らかくアクが少ないので食べやすいです。昨晩は洗って天ぷらに。ポテチぐらい止まりません。ヨモギは血液がきれいになって、免疫力も上がります。 pic.twitter.com/ibNKzuhjsV
— 無農薬たまねぎ (@8wvRb1tN6BHGlmn) April 7, 2020
9.ニガナの根(Ixeris)
こちら、またもや Bonnie Tone さんに教えてもらったのですが、ニガナの根らしいです。
そこで調べて見ると、英名の Ixeris は日本語でニガナを指すことが判明したので、ニガナの根で間違いなさそうです。
ただ、「ニガナ 根」みたいに検索しても全然写真とか情報が出てこないんです(涙)「このインターネット社会でここまで情報がないとは」と逆に感心しました。もしかしたら韓国語で検索しないとダメなのかもしれません。
もしどなたかニガナの根についての情報をお持ちでしたら、ぜひ教えてください。
10. 多分 タラの芽(Osmund)
10種類目は多分タラの芽。日本だとこんなにぐーんと伸びたタラの芽を個人的に見たことがないので、「多分」と付けました。こんなに伸びてるものを食べるのが一般的なのでしょうか・・・?
あとパッケージの名前を見ると「Osmund(=ぜんまい)」と書いていて、もう混乱祭り。ぜんまいってクルクルっとしたやつですよね・・・?↓
今朝は少し雨が降りましたが、山へ・・・。
記録的な小雪で、時期が読めなかったのですが、意外に極太ぜんまい😱 pic.twitter.com/fwhlY2h91w— 徹 (@tohru01) April 19, 2020
韓国語が読める方、ぜひ教えてくださいm(__)m
11. 結局謎の春野菜 (Sultmarsh sand spurry)
最後は英名を見ると、なんかすごいカッコいい響き「ソルトマーシュサンドスプラッシュ」。一体どんな野菜なのか訳が分からなかったのですが、パッケージの綴り「Sultmarsh Sand Spurry」で検索すると何も出てきませんでした(・_・;)お店の人ー!助けてー!誤字ー?!
そして、サジェスチョンで出てきた「Saltmarsh Sand Spurry」で検索してみたところ、やっぱり訳が分かりませんでしたw
検索でヒットした iNaturalistというウェブサイトにSaltmarsh Sand Spurry の写真が出ていて、かなり見た目が近かったです。また、分布図も出ていたのですが、どうやら日本には生えていないようでした。
「この野菜について誰か知りませんかー?」とSNSで聞いたら、「おかひじきでは?」「アグレッティ(イタリアのおかひじき)かも!」という声もいただいたのですが、100%正確な情報を得ることができなかったので、今回は謎野菜としました。
ちなみにインスタグラムのハッシュタグでも調べてみたのですが、以下の投稿しか見つかりませんでした、、。一体何なんでしょう、この野菜は・・・。
まとめ:やっぱり国ごとに食べる野菜も違って面白いと実感
ということで、合計11種類の韓国からカナダに輸入された春野菜を紹介しました。
野菜ソムリエHiroは(一応)英語が使えるので、今まで「ふはは、日本語の情報と英語の情報どちらも手に入れられるからラッキー」みたいに考えていたのですが、韓国語はサランヘヨぐらいしか知らないので、今回の件は英語が全く役に立たなかったです(汗)
それにしても、やっぱり各国で食べる野菜が違うのは面白いな、と改めて思いました。もし韓国の野菜果物カルチャーに詳しい方がいたら、ぜひ声をおかけください!
新型コロナウイルスの影響が収まったら、ぜひ自分の足で韓国に行って、現地の野菜果物を見て回りたいと思っています。(それにしても一番最後に紹介した野菜が何なのか気になる・・・)
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