野菜ソムリエ Hiro のベジフルポケット

蜜入り!カナダで中国山西省運城市のフジリンゴを発見した話 × ブランド「运城苹果」って何?

   

世界で愛されている果物のひとつといえば、リンゴ。

ここカナダBC州バンクーバーでも年中たくさんのリンゴが出回っていますが、日本出身でバンクーバー在住の方は「たまには蜜入りのリンゴが食べたいな~・・・」と思っているのではないでしょうか?

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そう、日本では秋~冬にかけてよく見かける蜜入りリンゴも、バンクーバーではほとんど手に入らないんですよね。(北米では蜜は「病気」「傷み」として認識されていることも。以前周りのカナダ人に聞いたときは「蜜?何それ?」的な感じでした)

また、以前日本産のリンゴをバンクーバーで入手出来た際には蜜が少し入っていたのですが、日本産のリンゴの品質の高さを知っている人じゃないとなかなか買いづらい価格帯でした。(2玉で1,600円くらいとか)

しかし!そんな中、ついに蜜入りのフジリンゴをバンクーバーで発見してしまったんです!!しかもお手頃価格ーーーーーーー!!!

 

アジア系スーパーで中国産の蜜入りフジリンゴを発見した話

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このブログでは既におなじみのメトロバンクーバー各地にある中国発のスーパーマーケット 「Sungiven Foods」

他では手に入らないような果物をたまに入荷してくれるので、珍しいもの好きの野菜ソムリエHiroにとっては神のようなスーパーなんですね~。

そして2021年1月4日、新しい年になってから初めてSungiven Foodsへ行ってきたのですが、入口そばの青果コーナーに見慣れない箱がありました。それがこちら↓

134149607_460444705131235_4255106372828789910_n(苹果はリンゴのこと。カナダ出荷専用品と白文字で書かれています)

「え・・・パッケージのリンゴに蜜が入ってる・・・?!?そんな訳あるはずがない・・・(混乱)」

バンクーバーで蜜入りリンゴなんて普通無いのであまりの衝撃に一瞬時が止まってしまったのですが、いつもレジにいるおばちゃんがなぜかこの日だけ売り子をしていて、「あらあなたお目が高いわね~」みたいな感じで話しかけてくれました。

おばちゃんによると、このリンゴは中国の山西省(さんせいしょう:Shanxi)の西南部に位置する運城市(うんじょうし:Yuncheng)から直輸入されたものとのこと。

そして、サンプルとしてカットしているものを見せてもらったのですが、

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「うっほほほほほ!!!!!!!本当に蜜が入っておりますわ!!!!」

と、嬉しすぎておばちゃんの前で変なテンションになりました。

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さらに驚きなのが、お値段。1玉なんと 1.49ドル(日本円で約120円)でした。玉の大きさは小さめだったのですが、こんなの買うでしょ。(個人的意見です)

値札には「Snow Fuji Apple」と書かれていて、フジリンゴだったんですね~!どおりでこの蜜~!(なぜ Snow なのかは分かりませんでした)

フジリンゴは蜜がもともと入りやすい品種ですが、蜜が入っているかは光センサーの機械でもない限り、切ってみないと分かりません。そこでとりあえず3玉購入して、家で本当に蜜が入っているのかチェックしてみることにしました。

134110150_3899106630119519_2424674891407991310_n(ちなみに箱には2020年11月6日にパッキングしたと書かれていました~)

 

果たしてちゃんと蜜は入っているのか?購入した3玉のフジリンゴを実際に切って食べてみた感想

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いかにも「糖度が高いですよ~」とでも言いそうなシールが張られていたこちらのフジリンゴ。包装紙を取ってみると・・・

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野菜ソムリエHiroが今まで見てきたカナダで一般的に売られているフジリンゴより数段見た目の良いリンゴが顔を出しました。あぁ、かわいい・・・。

なんでか良く分からないのですが、カナダに輸入されるアメリカ産のフジリンゴなんかは、着色があんまり良くないものも多いんですよね。

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一通り写真を撮り終えたところで、まず1玉目をカットしてみると・・・

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1玉目から蜜★キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!SHI★A★WA★SE★

1玉目から当たりだったので、以前日本産の高価なリンゴを切ったときくらい興奮しちゃいましたよ。こんなに蜜が入っているリンゴを食べるのは超絶久しぶりだったのですが、

★十分幸せを感じられる糖度の高さ(個人比)
★果汁の多さにびっくり
★ジューシーさ120%
★歯ごたえもしっかり

といった感じで、それはもう日本のサンフジリンゴを食べているような感覚になりました。幸せ・・・。やっぱりフジリンゴは世界に広まるだけある素晴らしい品種だと改めて思いました。

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また、残り2玉は残念ながら蜜が入っていませんでした~(´;ω;`)ウッ… 勝率33%!

蜜が入っているものと蜜が入っていなかったものを食べ比べてみたのですが、ジューシーさはいっしょ。でも、蜜が入っているものの方が糖度が若干高めだと思いました。

いや~!絶対次も買ってしまいそうです( ◠‿◠ )

ちなみに、りんごの蜜の正体については以前記事にたっぷりまとめているので、ぜひ以下をチェックしてみてください。

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最後に:中国山西省運城市ってどんなところなのか少し調べてみるとリンゴの産地で、厳しいガイドラインをクリアしたものは「運城りんご(运城苹果)」という名前でブランド化していることが判明

最後に、今回カナダに輸入されていた中国山西省運城市のリンゴについて調べてみました。

すると、運城市はリンゴの栽培で有名な地域で、さらに梨や桃などの果物の栽培も盛んであることが分かりました。

また、中華人民共和国農業農村部(日本の農林水産省に該当する部門)が他の地域で収穫されたリンゴと運城市のものを比べても、運城市のリンゴの品質を評価していることから、運城市がリンゴ栽培に適した環境であることが分かります。

さらに2017年12月22日には、中華人民共和国農業農村部が運城市の特定のエリアで生産される高品質なりんごをブランド化するため、「運城りんご(运城苹果)」という名前で販売できるように、エリア別の農産品特許を許可

これにより、土の状態や生産過程など厳しいガイドラインに沿って生産されたりんごだけが、「運城りんご(运城苹果)」のブランド名を名乗ってよいことになったそうです。

つまり運城りんご(运城苹果)と書かれたリンゴをお店で見かけた場合、一定のクオリティを期待しても良いということですね。

色々探してみると、運城りんご(运城苹果)のプロモビデオもYouTubeで見つけましたよ↑
英語字幕があることからも世界を視野に入れた内容であることが伺えます!

残念ながら野菜ソムリエHiroがカナダで見つけた運城市のリンゴは箱に「運城りんご(运城苹果)」と書かれていなかったので、きっと別物なのですが、それでも日本のリンゴの産地に負けないような運城市産のリンゴのクオリティに感動しました。

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ということで、野菜ソムリエHiroはまだまだ蜜の入ったリンゴを堪能したいので、またSungiven Foodsに行ったら Snow Fuji Apple を購入してみたいと思います。

実は収穫直後にはりんごにたっぷり入っている蜜でも、少しずつ蜜は果糖に変化して消えていくといわれています。

蜜が入っていないものもあるかと思いますが、それはもう見た目では判断できないので、蜜リンゴが食べたい方はなるべく多めに購入してみることをおススメします♪

バンクーバー在住の方は、バンクーバーではなかなか体験できないりんごの蜜を見つけたときの嬉しさ、ぜひこの機会に味わってみてください( ◠‿◠ )

参考:百度
运城苹果

★スペシャルサンクス・・・翻訳に一役買ってくれた中国人の同僚Aさん

 - (サン)ふじりんご, 运城苹果