皆さん、チェリー(さくらんぼ)は好きですか?日本では佐藤錦など国産のものが「サクランボ」と呼ばれ、「チェリー」はアメリカンチェリーなど外国産のものに対して使われているかと思います。
そんなチェリー、北米では上の写真のような「ダークチェリー or レッドチェリー(赤黒いチェリーで品種名が書かれていないことが多い)」と「レーニア種」が主に出回っています。
しかし!チェリーにももちろん色んなブランドや品種があります。今回は、先日バンクーバーで見つけた「スカイラー・レイ・チェリー(Skylar Rae Cherry)」を紹介したいと思います。
キャッチコピーは“あなたが食べてきた中で一番甘いチェリー(The Sweetest Cherry You’ll Ever Eat)”です。
この記事の目次
バンクーバーのコストコで「スカイラー・レイ・チェリー(Skylar Rae Cherry)」を発見した話
2022年7月中旬、バンクーバーにあるコストコに行ってきた野菜ソムリエHiro。いつものように青果コーナーをうろうろしていると、ダークチェリーとレーニアチェリーのようなものを見つけました。
「お、レーニアチェリー買おうかな~」と近寄ってみると、何やら違うことに気付きました。
手に取ってみると、パッケージに Skylar Rae Cherries と書かれていました。そして箱を見ると、大きく「あなたが食べてきた中で一番甘いチェリー(The Sweetest Cherry You’ll Ever Eat)」という文字が。
誇大広告になり得るようなキャッチコピーですが、「そんなに甘さに自信があるのか・・・!」と素直に感心してしまいました(汗)
値札を見ると、カナダ産のダークチェリーが900gで約11ドルだったのに対して、このアメリカ産のスカイラー・レイ・チェリーは約半分の454gで約10ドルと、量に比べてお値段がかなり高めでした。
でも、そんなに甘いなら食べてみたいと思い、せっかくなので2パックのスカイラー・レイ・チェリーを購入!
「スカイラー・レイ・チェリー(Skylar Rae Cherry)」について調べてみた
家に帰って、スカイラー・レイ・チェリーについて調べてみました。
まず、スカイラー・レイ・チェリーは品種が不明のブランドチェリーです。スカイラー・レイというのは商標名です。
起源はワシントン州ウェナチー(Wenatchee)のToftness一家が経営するTip Top Orchardsという果樹園です。
2004年にこの果樹園である日、レッドチェリーの木々の近くでスカイラー・レイ・チェリーが偶然見つかったそうです。
クリーム色っぽい部分と赤色の果皮で「レーニアじゃないの??」と思う方もいるかと思うのですが、親品種は不明なものの、レーニアや他のスイート チェリーの品種とは遺伝的に異なることが分かっているとのこと。つまり、レーニアとは別のものです。
名前の由来が泣ける話なのですが、このチェリーを見つけたときに、美しい娘を称えるための自然からの贈り物と感じ、娘の「Skylar Rae Toftness」の名前が採用されました。(Skylar Raeは先天性欠損症で生まれてから49日間しか生きられなかったそうです・・・)
以下の動画でも発見時のストーリーが紹介されているので、確認してみてください。(※英語です)
そんなTip Top Orchards果樹園で生まれたスカイラー・レイ・チェリー、現在は Stemilt や CMI orchards という中央ワシントン地域にある別の果樹園などで商業的に栽培されています。
(※今回野菜ソムリエHiroが手に入れたのも Stemilt が栽培したものです。Stemiltはネイティブアメリカンの言葉で「山から来る」または「丘陵地帯から山へ」という意味)
goodfruit.com によると、ダークチェリーのBing種の約5~7日前に成熟するようで、現地では例年6月と7月に収穫されます。
また、Stemiltによると、スカイラー・レイ・チェリーの魅力は23~25度にもなる高糖度の面です。この糖度は市場で出回っているスイートチェリーの中で最高の値とのことなので、あのキャッチコピーが採用されているというわけなんですね。
さらに、しっかりとした歯ごたえの良さがあるスカイラー・レイ・チェリー。Stemilt が栽培するチェリーの中で最も硬さのあるとのことで、雨によるひび割れにも強いようです。
生やサラダに入れて食べることが推奨されていて、「焼かないで!(Don’t bake with this one!)」とStemilt の公式サイトに記されていました。それくらい、生で食べて甘さを味わって欲しいという気持ちが表れているように感じました。
実際にスカイラー・レイ・チェリーを食べてみた感想「あ・・・甘い・・・!」
ここからは、実際にスカイラー・レイ・チェリーを食べてみた感想をお届けします。
野菜ソムリエHiroが購入したのはStemiltが販売しているもので、まずその見た目なのですが、かなり大粒!
触ってみると、すごく果肉がしっかりとしていて、「Stemilt が栽培するチェリーの中で最も硬さのある」というのも頷けました。
美味しさが伝わってくるような見た目でしたよ。
その後食べてみると、「あ・・・甘い・・・。」たしかにとても甘かったです。糖度を計ってみると、24度という高糖度のものがありました!(逆に1パックの中に16度くらいのものもありましたが)
10粒も食べたら、口の中があまあまになるので、一気には食べられないかもと最初思ったのですが、結局手が止まりませんでした・・・。
大粒かつしっかりとした歯ごたえ、そして十分な甘さと3拍子揃ったスカイラー・レイ・チェリー、お値段が高くても納得の味わいだと思いました。満足感大ですよ、このチェリー。
まとめ:スカイラー・レイ・チェリーは6月・7月頃に手に入ります
ということで、いかがでしたか?
実は野菜ソムリエHiroの同僚にもスカイラー・レイ・チェリーを食べてもらったのですが、とても評判が良くて、「めっちゃ甘い。これ最高。どこで買えるの??」と聞かれたくらい高評価でした!
スカイラー・レイ・チェリーは6月・7月頃に出回るので、購入の際は、ふっくらとして果皮が滑らか・光沢があって傷の無いものを選びましょう。
日本で出回るのかは不明なのですが、北米では今後も出回るはずなので、アメリカ・カナダにお住まいの方はぜひ季節になったら探してみてください。
日本在住の方も、コストコなどで見かける機会があるかもしれないので、ぜひスカイラー・レイ・チェリーという名前を頭の片隅に留めておいてください♪