台湾・台北の卸売市場「第二果菜批發市場(濱江果菜市場)」で見つけた野菜果物10選
2022/11/04
2019年9月初旬、ベジラボの野菜ソムリエYasuさんといっしょに台湾・台北旅行してきた野菜ソムリエHiro!
「台湾の卸売市場を見てみたい」と台湾の知人に聞いたところ、「それなら台北市にある第一果菜批發市場(台北第一市場)が最高だよ!絶対行った方がいい!」と教えてもらったのですが、
なんと盛大に間違えて、第一果菜批發市場ではなく第二果菜批發市場(濱江果菜市場)へ行ってしまいました(ガビーン)
しかしこの濱江果菜市場、実際足を踏み入れてみると規模がかなり大きく、様々な野菜果物を見ることができたんです!
そこで今回は、濱江果菜市場の雰囲気を写真でお伝えするとともに、市場で出会った気になる野菜果物もいっしょに紹介します~!
この記事の目次
最初に:台北にある第二果菜批發市場(濱江果菜市場)とは?
台北市中山区にある第二果菜批發市場(以下、濱江果菜市場)。台北市で2番目の野菜果物の卸売り市場で、1985年9月に設立されました。住所は台北市中山区民津東路336号。
今回野菜ソムリエHiroたちが宿泊したホテル「台北リージェンシー」からは地下鉄(MRT)で最寄りの行天宮駅まで行き、その後徒歩15分程度で到着することができました。
(入口付近にあった看板)
(この日はカンカン照りでたどり着いた頃には服がベトベトでした。恐るべし台北の夏。2階は競りの会場とのことを後で知りました。1階が野菜果物の販売スペース)
(市場内は少しは涼しいかと思ったのですが、外と変わらずそのまま蒸し暑かったです笑)
早速市場の中へ入ると、卸売業者の販売スペースがずらりと広がっていました。想像より本当に規模が大きかったので、「え、これで第2だったら、第1の卸売り市場は一体どんな規模なの?!」と思うレベルでした。
濱江果菜市場では、野菜業者と果物業者のエリアが分かれていて、ざっと見た感じ合計で50以上の卸売り業者が集まっている感じで、野菜だけ欲しい人は野菜販売エリア、果物だけ欲しい人は果物販売エリアに行けばよい構造でした。(分かりやすくて◎)
野菜ソムリエHiroは果物好きなので、当然ながら果物エリアから物色をスタート。ひとまずお店の雰囲気を写真でお届けします。
「台湾の果物といえば!」の日本やカナダでは見たことが無いようなマンゴーがたっぷり並んでいたり・・・
さすが台湾というか、キングオブフルーツのドリアン様もあるわあるわ・・・
岡山県産のピオーネやシャインマスカットがあったり・・・(岡山出身の野菜ソムリエHiroとしては見逃せない箱が台北にあってびっくり)
台湾産のものだけでなく、キウイやグレープなどの新鮮そうな輸入果物も並んでいたり・・・
りんごでもひとつひとつが美味しそうに見えるように工夫されていて、どのお店も非常に見応えがありました。
そしてこちらは野菜販売エリア。濱江果菜市場のガヤガヤした感じが写真から伝わるでしょうか?汚いっちゃ汚いんですけど、個人的にやっぱり「これが市場!」っていう雰囲気でした。
台湾といっても日本と同じアジアなので、日本でもよく見かける食材もたくさんありましたよ。
こちらのお店では、かぼちゃがたくさん棚に並んでいて、なんだか可愛かったです。
果物エリアはひとつひとつが丁寧に梱包されていて高級果物を販売するイメージがあったのですが、野菜エリアはどこも庶民的な雰囲気で、なんとも親近感が湧く光景でした!
濱江果菜市場で見つけた気になる野菜果物10選
それではここからは、濱江果菜市場で見つけた気になる野菜果物を10品目紹介します!
日本ではなかなか見かけない野菜果物満載なので、要チェックです。
1.レンブ「黑珍珠(ブラックパール)」
(こちらは普通のレンブ)
リンゴがUFO?みたいなカタチになった果物レンブ。
昔レンブの記事を書いたときにもお伝えしたんですが、レンブには黑珍珠(ブラックパール)と呼ばれる品種があって、「レンブの中でこれが一番美味しい」という評価をSNSでけっこう見てたんですね。
そしたら、見つけちゃったんですよ。黑珍珠(ブラックパール)!!
卸売り業者がひしめく市場の中で、一店舗だけ黑珍珠(ブラックパール)を取り扱っていました。1箱売りだったので、「1玉だけ購入できませんか?」とお願いしてみると最初は断られたのですが、最後には「しょうがないな~!」とお店の人が笑いながら1玉だけ譲ってくれました。(優しさに感謝!)
(こちらが野菜ソムリエHiroが一度は食べてみたかった黑珍珠)
実際に黑珍珠(ブラックパール)を食べてみると、やっぱり普通のレンブより甘くて感動!果肉がふわっとしていました。
個人的にレンブは「スイカの糖度が低いやつ(8度とか)」的イメージだったのですが、黑珍珠(ブラックパール)は「糖度10度くらいのスイカ」だと思いました(笑)
食べたかった果物を台湾でトライすることができて幸せでした~!
2.アビウ(黄金果)
続いては、今まで生きていて全く知らなかった果物「黄金果」。日本ではアビウと呼ばれている珍品です。
ペルー原産アカテツ科の果物で、まるまるとしていて、緑がかった黄金色の果実が特徴。お月様みたいだと思いました。
店頭に黄金果のPOPもあったのですが、読めない・・・。かろうじて、黄金果は「水晶柿」とも呼ばれることが分かりました。どうしても味を知りたかったので、1玉購入!
驚いたのが、果実を切ってみると速攻で表面が酸化しました。普通リンゴを切っても、そこまですぐに表面が茶色っぽくならないですよね?
でも黄金果は半分に切ってから30秒くらいで、もう茶色っぽくなってしまいました。そこがまた面白い!
プニプニとした見た目の半透明の果肉は、ずるずる(?)とした食感で、なんとなくづくし柿を連想させました。
実際食べてみると、柿の甘味を凝縮したような甘さで、かなり糖度が高め。以前取り上げたサポジラと似たような印象を受けましたよ。
ぜひ台湾旅行の際はアビウをぜひ探してみてください~。
3.文旦
市場では時期だったのか、これでもかというほど大量の文旦を見かけました。台湾では日本よりもっと人気の果物なのかもしれません。
日本で見る文旦ではなく、緑がかった果皮でデコポンの一回り大きいようなカタチをしていました。
気のよいお店のおばあちゃんが試食もさせてくれたのですが、酸味が際立つ甘さで、フレッシュな味わいでした~!Yasuさんが気に入ったようで、購入してホテルでパクパク食べてました(笑)
4.ピンポー(鳳眼果)
次は野菜エリアで発見したこちら。鳳凰(ほうおう)の鳳に、眼+果で、鳳眼果。
色鮮やかなサヤに光り輝く黒いナッツという見た目は、売り場でも特に目を引くもので、お店の人に英語で「一体これは何?!」と聞いたのですが、英語が通じず断念(笑)
帰って調べてみると、ピンポーと呼ばれる食べ物でした。
今回の旅は調理する環境がなかったため購入しなかったのですが、ネットで調べてみると、どうやら栗みたいな味わいがする野菜とのこと(!)
英語版のWikipediaには、チャイニーズチェストナッツ(中国栗)、タイチェストナッツ(タイ栗)という別名もあることが分かりました。
南中国と台湾が原産といわれ、現在ではタイ北部、ベトナム北部などでも栽培されているようです。
熟したナッツはローストにしたり、茹でたりして食べることができるとのことで、次回見つけた際には絶対食べてみたいと思っています( ◠‿◠ )
5.白ゴーヤ
ありました!台湾の夜市などでも見かけた白ゴーヤ!
「やっぱり台湾は白ゴーヤが人気なんだな~!いいないいな~!」と思いました。
白ゴーヤについては、以前記事でまとめているので、以下を参考にしてみてください。
6.マンゴー(西施芒果)
日本でもカナダでも見たことが無いマンゴーがありました。その名も西施芒果(日本名は謎)。細長い見た目なのですが、持ってみると重量たっぷりで、中身が充実していることが分かりました。
また、日本語が少し話せるお店のお姉さんが「このマンゴーはけっこう新しい品種だよ」と言っていたので、もしかしたら台湾でもまだ新しい部類に入るマンゴーなのかもしれません。
(おっさん野菜ソムリエHiroが手にしようとしているのが西施芒果)
前日に台湾の人気観光地「九份」で西施芒果を食べたのですが、酸味が少なく甘味の強い品種でしたよ~( ◠‿◠ )
繊維も少なかったので、とても満足度の高いマンゴーでした!
7.マンゴー(凱特芒果:ケイト種)
そして、もう一つ!凱特芒果と呼ばれるケイト種(キーツ種の別名)のマンゴーがありました。凱特芒果は晩生品種で、台湾では10月頃まで収穫されるといわれています。
西施芒果よりも見た目が大きくて、卵型で果皮が黄金色でした。気にいいお店のおばちゃんが試食もさせてくれました。
実際にいただいてみると、もう甘味たっぷりで感動するレベルでした。西施芒果は酸味も少なからず感じるタイプだったのですが、凱特芒果は糖度が非常に高くて、甘味が口にぶわーっと広がりました。
いや~、台湾恐るべし!Yasuさんが購入していましたよ~。
8.釈迦頭(シュガーアップル)
お釈迦様の頭みたいなカタチが面白いシュガーアップル。(以前釈迦頭も記事で取り上げました)
台湾はやはり釈迦頭の本場ということで、カナダで見かける釈迦頭とは比べ物にならないくらい品質の良さそうなものが並んでいました。(カナダで見るものにより、どれも1.5倍くらいデカかったです)
どのお店も高級感を演出するために釈迦頭に二重のネットをかけていて、すごく美味しそうな見た目でした。結局買わなかったのが、今となって後悔( ノД`)シクシク…
9.細長いスイカ
濱江果菜市場のとある卸売業者のエリアに積まれていたこちらの緑の物体。
一種「冬瓜かな?」と思ったのですが、なんと細長いスイカでした~!
「台湾はこんな細長ーいスイカが人気なのか」と驚いたのですが、日本っぽい縞模様の入ったスイカも別の業者のお店で販売されていましたよ↓
ただ縞模様のスイカは売り場の一部にちょこっとある、という程度だったので、台湾では長細いスイカの人気度が高いことが伺えました。
10.夕張メロン
最後は、はるばる北海道から夕張メロンが台北に届いていました!
今回台北の市場やスーパーを回って、日本産のピオーネやシャインマスカット、夕張メロンなどがあったりして、「こんなにも台湾では日本の果物が愛されているんだな~」と嬉しくなりました( ◠‿◠ )
最後に:野菜果物好きが台北旅行するなら、台北の第二果菜批發市場(濱江果菜市場)はマスト!
ということで、写真たっぷりに紹介してきましたが、いかがでしたか?
台北の第二果菜批發市場(濱江果菜市場)は規模がかなり大きいので、写真などに忙しくしていたら、蒸し暑い中2時間くらいは滞在していました。
お店の人たちも中国語が分からないおっさんたちに対して、なんとか商品の良さを伝えようと必死になってくれる優しさも感じることができて、とても良い時間を過ごすことができました。
今回は9月初旬に訪れたので、マンゴーがそこまで多くなかったのかもしれませんが、もしマンゴー最盛期に訪れたらもっとマンゴーたっぷりの売り場に出会えたのかもしれません。次回はぜひ春や初夏に台湾を訪れてみたいと思いました。
また、今回訪れたのは第一より規模が小さいという第二市場だったので、ぜひ次回は第一果菜批發市場へ行ってみたいと思います!
皆さんも機会があれば、ぜひ卸売り市場を訪れてみてくださいね~!
営業時間:火~日 3AM – 1PM / 休市:月
住所:No. 336, Minzu East Road, Zhongshan District, Taipei City, 10491
メール:tapmc@tapmc.com.tw
【公式サイト】
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