シアトルで大人気のバラードファーマーズマーケットを紹介!珍しいリンゴ3種類も発見
2024/05/20
2022年4月にカナダからアメリカ・ワシントン州シアトルへ行ってきた野菜ソムリエHiro。
旅行の目的はもちろんシアトル現地の野菜・果物チェック(同行人が呆れ顔でした)なのですが、週末土曜にはUniversity District Neighborhood Farmers Marketを訪れ、日曜はまた違うファーマーズマーケットに行ってきました。
その名も、バラードファーマーズマーケット(Ballard Farmers Market)です!
そこで今回は、バラードファーマーズマーケットがどんなところなのか、そしてマーケットで見つけた野菜果物をメインに紹介したいと思います♪
個人的にかなり推せるマーケットなので、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事の目次
シアトルで人気のバラードファーマーズマーケット(Ballard Farmers Market)について
photo: sfmamarkets.com
前日に訪れた University DistrictファーマーズマーケットはSeattle Neighborhood Farmers Marketsの運営でしたが、今回訪れたバラードファーマーズマーケットは、シアトルファーマーズマーケット協会(Seattle Farmers Market Association)が運営しているものの一つです。
・Wallingford Farmers Market (季節限定・毎週水曜)
・Madrona Farmers Market(季節限定・毎週金曜)
バラードファーマーズマーケットは2000年から行われていて、ワシントン州の農産物だけを独占的に販売するシアトルで最初の年中開催スタイルのファーマーズマーケットです。
場所はVernon Place と 22nd Avenueの間にあたるBallard Avenue北西で開催されていて、2016年の春からは規模が拡大していることからも、その人気が伺えます。
シアトルのダウンタウンからは少し離れますが、バスで会場まで行くことができます。
まとまった駐車場は無いのですが、会場近くの周辺にはストリートパーキングが多数あり、公式サイトによると日曜日にはすべて無料で駐車が可能とのことです。
野菜ソムリエHiroは朝に同行人と車で訪れたのですが、そのときはほぼストリートパーキングも埋まっているレベルでした。
(ファーマーズマーケット会場のすぐそばです。ストリート脇に駐車できます)
実際にバラードファーマーズマーケットを訪れてみて一番感じたのは、雰囲気の良さでした。すごくいい空気感が流れていたというか、人も絶えなくてとても楽しい時間を過ごすことができる場所だと思いました。いっしょに訪れた友人もとても気に入っていましたよ。
また、ベンダーの数も結構多くて、数えてみるとこの日は約100のベンダーテントが並んでいました。ランチにぴったりのフードを提供するブースも多めで、中にはラーメンのお店もありましたよ。公式サイトでどんなベンダーが出店しているのか確認できるので、チェックしてみてください。
バラードファーマーズマーケットで出会った野菜果物
ここからは、4月のバラードファーマーズマーケットで見つけた野菜果物をまとめて紹介します。まずは果物からどうぞ。
果物編:初めて見かけるりんごが3種類も!(Aztec Fuji / Firestorm Honeycrisp / Dorsett Golden)
時期が時期だったためか、バラードファーマーズマーケットでは、果物はリンゴと洋梨しか見つけることができませんでした(汗)
上の写真は様々なリンゴの種類を扱うリンゴの専門店でした!
ハニークリスプ(Honeycrisp)は日本人にもファンが多いリンゴ。米国 ミネソタ大学の園芸研究センターで高品質であり冬の寒さに強い品種をつくろうということで研究の結果生まれました。大玉も多く、味わいがフジに似ていると個人的に思っています。
ハニークリスプの隣にあるのは、アステカフジ(Aztec Fuji)です。「ん?フジじゃないの?」と思う方も多いかと思います。調べてみたのですが、starkbros.comによると、アステカフジは、ニュージーランドでフジの品種をブランド化するために開発されたとのことです。果実がつくのが早く、貯蔵期間が非常に長いそうです。
また、ニュージーランド生まれですがアメリカでも人気とのことで、acnursery.comには商業販売のみに制限があると記されていました。商標権を持っているのは、Waimea Variety Management Limitedです。
Aztec Fujiの隣に並んでいたのは、オータムグローリー(Autumn Glory)です。以前調べたことがあるのですが、オータムグローリーはアメリカ・ワシントン州でしか育てられていない品種。
「ふじ」と「ゴールデンデリシャス」の交配種で、糖度が高く歯応えがよいのが特徴のりんごです。
写真の後ろにあるのは、カメオりんご(Cameo)。1980年代にワシントンの果樹園で見つかったとされている晩生種で、主に秋の遅くから初春に出回ります。世界中で栽培されているそうなのですが、バンクーバーではそこまで見かけないりんごです。
歯応えの良さを売りたいのか、売り場には「歯応えがいい(Crisp)」と大きく書かれていましたよ。
また、緑果皮のグラニースミス(Granny Smith)もありました。「歯応え良し、酸っぱい(Crisp / Tart)」と書かれている通り、とても酸味の強いリンゴです。
バンクーバーでも年中手に入る品種で、アップルパイなどスイーツづくりに大人気です。
続いては、ブレーバーン(Braeburn)。ブレーバーンはニュージーランドで発見されたリンゴで、現地で特に人気の品種です。野菜ソムリエHiroがニュージーランドで暮らしていた頃は、当時このりんごが一番人気だったような思い出があります。
ブレーバーンの横にあるのは、コスミッククリスプ(Cosmic Crisp)です。以前こちらの記事でも取り上げたのですが、ワシントン州生まれで、2017年春に初めて商業的に植えられて以来、現時点ではワシントンを拠点とする農家のみが栽培できる品種になっています。(10年間エクスクルーシブ)
つまり、ワシントン州でしか栽培されていないので、バンクーバーのファーマーズマーケットでは絶対見かけないんですね~。こうしてファーマーズマーケットでコスミッククリスプを見ることができて、感動してしまいました。
続いて、個人的に初めて見かけたファイアストーム・ハニークリスプ(Firestorm Honeycrisp)です。
mikeandbriansnursery.comのページによると、先ほど紹介したハニークリスプのより赤の濃い果皮色で、その他はハニークリスプと同じ特性があるとのことです。「Firestorm」という名前は商標登録されています。
調べた後によく見ると、たしかに赤みが濃いように見えました(汗)
最後は、ピンクレディー(Pink Lady)とドーセット・ゴールデン(Dorsett Golden)です。(Golden Dorsett と書かれていましたが、調べると Dorsett Golden が一般的みたいでした)
ピンクレディーは果皮がピンクを帯びたような色合いで、味わいも良質なリンゴです。酸味もほどよくあって過度に甘すぎないと個人的に思います。
そして、今回生まれて初めて出会ったドーセット・ゴールデン。バハマ(西インド諸島のバハマ諸島を領有する国)のニュー・プロビデンス島Nassau出身のこのリンゴの開発者であるドーセット夫人にちなんで名付けられたそうです。
ゴールデンデリシャスのようなりんごですが、早生種の品種で長くは貯蔵できないようです。また、ゴールデンデリシャスに似ているものの、暖かい気候でも成長するとのことです。
今回バラードファーマーズマーケットを訪れた後すぐに国境を渡るプランだったので、購入できなかったのが残念でしたが、初めて見るりんごが3種類もあり、とても嬉しい出会いとなりました!
そして、個人的にすごく驚いたのがこちらの Magana Farm のドライアップルチップスです。(先ほど紹介したりんご専門店とは別のお店です)コスミッククリスプ、フジ、ハニークリスプがミックスになっていて、「おー!コスミッククリスプのドライアップル食べてみたい」と思って購入。
ファーマーズマーケット帰りの車の中で食べたのですが、今まで食べてきたアップルチップスの中で一番甘くて感動しました。
もし同じものがまた手に入る機会があれば、絶対購入するレベルでしたよ。いやー、この記事を読んでくださっている方にも食べて欲しいアップルチップスでした。
ちなみにオーガニックの林檎を使った砂糖不使用のアップルソースも販売されていました~♪
野菜編:キノコの栽培キットも発見
続いてはバラードファーマーズマーケットで見つけた野菜をお届けします!日本ではあまり見ないであろう野菜もあるかと思います。
まずは、ラディッシュの大群。ここまで大量陳列されると買いたくなりませんか?ピンクのものや紫色のラディッシュがありました。
上の写真の真ん中にあるのは、ブロッコリーニ(茎が長いやつです)の紫バージョン。今回のシアトル旅行でかなり見かけた野菜となりました。
また、野菜の苗も売られていました~。かわいいぞ~。
こちらは University District のファーマーズマーケットでも見かけたキノコ栽培キット。実は同じキノコ専門店がバラードファーマーズマーケットにも出店していたんですね。
きのこのミックスボックスも販売されていましたよ。
テーブルにのっているのは、手前からリーキ、レッドキャベツ、そしてルバーブです。
リーキは日本でもいくらか手に入るかと思うのですが、北米ではより一般的に消費されている西洋野菜です。レッドキャベツも北米の方が、日本より陳列量が断然多いかと思います。食べるものの違いですね~。
奥にあるルバーブはタデ科ダイオウ属の酸っぱい野菜で、塩をまぶした後に煮詰めれば練梅もどきができます。
また、ファーマーズマーケットでは珍しく(?)シラントロ(パクチー)も販売されていました。冷蔵ケースで売るわけではないので、ちょっと鮮度劣化が心配になってしまいました。
その他、パセリや青ネギ(Scallion)も販売されていました。(ただの青ネギなのか分葱なのか、ちょっとよく分かりませんでした汗)
こちらの写真の左下にある葉物は、マスタードグリーン(Mustard Green)で、カラシナの一種です。カナダでもぽつぽつと見かける野菜です!
上の写真手前にあるのは、ビーツと大根です。後ろにある葉物は「東京べか菜(Tokyo Bekana)」という山東菜です!バンクーバーのファーマーズマーケットでも最近たまに見かけます。
また、ちょっと見づらいのですが白い人参みたいなセリ科の野菜、パースニップ(Parsnip)もありましたよ~。北米では一般的で、バンクーバーのスーパーなら簡単に手に入る野菜です♪
野菜果物以外のベンダーも紹介
最後は、野菜果物以外のベンダーを写真で簡単ながら紹介していきます。
まずこちらはピクルスのお店「Purdy Organics」です。ディルチップスなど北西部のローカルファームのオーガニック野菜を使ってピクルスを作っています。
こちらは「Jonboy Caramels」というワシントン州シアトルの歴史的なバラード地区にある製菓会社です。
ファーマーズマーケットでは、キャラメルソースや、フレンチシーソルトを少し加えたクラシックなリッチカラメルが販売されていました。
ハンバーガーを目の前で焼いてくれるお店にはたくさんの人が集まっていました。目の前で手作りしてくれる様子と、ジュージューとお肉の焼ける音が美味しそうすぎました。
また、ファーマーズマーケットには地元のベーカリーも出店していました。見るからに美味しそうでしたが、特にフルーツてんこ盛りのカラフルな商品が目を引きました。
パイ屋さんも出ていました。アップルパイやブラックベリーパイ、ブルーベリーパイ、ピーチパイ、チェリーパイなど、それはもう食欲をそそるものばかりでした!
ウサギの小物があるのは、ちょうどイースター(復活祭)の時期だったためです♪
そして、フラワーショップがけっこう並んでいました。新鮮な花、特にチューリップとブーケがたくさん並んでいましたよ。お値段も手頃のように見えました。
また、ハチミツと、蜜蝋を使ったキャンドルのお店もありました。お店の方(女性)に話を聞くと、旦那さんが色んなカタチのキャンドルを手作りしているそうで、スターウォーズのキャラクターをかたどったモノもありましたよ。
こちらはインフォメーションブースで見かけたオリジナルショッピングバッグ。可愛いデザインだったので買ってしまいました~♪
せっかくなので、ランチもバラードファーマーズマーケットでいただきました!なんとチャイニーズ系のお店が出ていたので、フライドライスを購入!
ファーマーズマーケットでチャイニーズが食べられるとは思っていなかったので意外でしたが、美味しくいただきました。
まとめ:実はバラードファーマーズマーケットだけでない楽しみもあるんです
最後になりますが、個人的にかなり楽しめたファーマーズマーケットとなりました。(オススメです!)この日は晴れだったこともあり、非常にたくさんの人が訪れていて賑わっていました。
ちなみにファーマーズマーケットが開催されているストリートの両脇には、オシャレなレストランや雑貨屋さんなどが並んでいて、マーケットを楽しんだ後は、周りのお店もあわせて訪れることができるので、一石二鳥でしたよ。
残念ながらこの日は閉まっているお店も多かったのですが、キッチン雑貨屋もあって、可愛いグッズもたくさん見かけました。お土産にも良さそうでした~。
ということで、皆さんもシアトルを訪れる機会があれば、ぜひバラードファーマーズマーケットを訪問してみてくださいね!
開催:年中(雨天決行)毎週日曜 9am – 2pm ※日曜がクリスマスの場合のみ休業
場所:5345 Ballard Ave NW, Seattle, WA 98107