ロサンゼルスの観光地オリジナル・ファーマーズマーケットで出会ったレア果物6選
2024/04/29
2022年12月中旬、アメリカ・南カリフォルニアにある都市ロサンゼルスへ行ってきました。
旅行前からロサンゼルスの野菜・果物スポットをネットで探していたのですが、個人的に特に気になっていた人気観光スポットがありました。それがロサンゼルスの「オリジナル・ファーマーズマーケット(The Original Farmers Market)」です。
今回は、このオリジナル・ファーマーズマーケットがどんな場所なのか、そして青果店を中心にマーケットの様子と発見した珍しい果物6選をお届けしたいと思います。個人的に最高に楽しかった場所です♪
この記事の目次
はじめに:オリジナル・ファーマーズマーケット(The Original Farmers Market)の歴史について
まずは、「オリジナルファーマーズマーケットって何?」という方向けに、歴史から辿っていきたいと思います。マーケットの創設者は Fred Beck氏 と Roger Dahlhjelm氏で、二人が地元の農家が生鮮食品を販売できる「村」を作りたいと考えたことが発端です。
1934年7月に初めて十数人の農家と数人の商人がトラックを駐車し、トラックの後部から新鮮な農産物を販売。その後、すぐに人気のマーケットとなったようです。
このマーケットは第二次世界大戦中にも存続し、戦後徐々に拡大。1948年には時計塔がオリジナルファーマーズマーケットのアイコンになり、1950年代には多くの新しい店舗や飲食店がオープン。地元の人々だけでなく、観光客にも人気が出てきたといいます。
1953年には、マイケルズ・チーズケーキ(Michael’s Cheesecake)がグランドオープン。そして、オリジナルファーマーズマーケットを訪れたマリリン モンローの写真も残っています。
その他にもさすがハリウッドのあるロサンゼルスという感じで、俳優のハリー・モーガン、アーティストのビートルズやフランク・シナトラ、そして第34代アメリカ合衆国大統領のドワイト・D・アイゼンハワーなど、数々の著名人が訪れたことでも知られています。
また、1980年代にはさらにマーケット内には多くの飲食店が集まり、「世界中からの料理が楽しめるグルメスポット」として知られるようになりました。
そして現在では、100を超える店舗が集まり、様々な商品や食べ物が楽しめるロサンゼルスでも有数の人気観光スポットとなっています。
2002年にはオリジナルファーマーズマーケットの隣にThe Grove という、とてもオシャレなショッピングモールもオープンしています。
オリジナルファーマーズマーケット訪問。発見した珍しい果物5つ
それではここから、オリジナルファーマーズマーケットを実際に訪れたときの様子を写真とともに、珍しい果物を紹介したいと思います。
ちなみに12月ということで、オリジナルファーマーズマーケットではクリスマスらしい飾り付けを各所で見かけました。この日はコートも要らない気温で、気持ちよく観光できましたよ。
野菜ソムリエHiroが暮らすカナダの12月は寒いので、なんだか不思議な気分でした~。
1~3.「ホワイトサポテ(White Sapote)」「果皮がツルツルしたドラゴンフルーツ(Pitaya)」「果皮が黒いフィンガーライム(Finger Lime)」at Rick’s Produce Market
オリジナルファーマーズマーケットに数あるお店の中でも、ひと際輝いていたのが Rick’s Produce Market です。マーケット内には他にも八百屋があるのですが、こちらのお店はちょっと特殊な果物を置いていたんです。
ただ、こちらのお店は2023年2月に閉店・・・(泣)オリジナルファーマーズマーケットのお店は無くなってしまいましたが、ハリウッドのファーマーズマーケットなどに毎週出店などしているので、ロサンゼルス旅行を考えている方は要チェック! Rick’s Produce Market の公式サイトを見てみてください。
そんな今は無いRick’s Produce Marketでまず見つけたのは、オーストラリア産のフィンガーライムでした。
森のキャビアなんていわれるフィンガーライム、果肉がぷちぷちとしていて、非常に面白い果物にまさかロサンゼルスで会えるとは思っていなかったので、感動でした。しかも果皮が黒タイプは今まで見たことがなかったので、なおさら!これだけでテンションぶち上げだったのですが・・・
なんとホワイトサポテ(White Sapote)まで販売されていました。
ホワイトサポテはミカン科の果物。ブラックサポテという果物もあるのですが、名前が似ているだけで、ブラックサポテはカキノキ科で異なるので注意が必要です。
野菜ソムリエHiroも以前ハワイで見たことはあったものの食べるチャンスが無かったので、お店のお姉さんに「今日食べられそうなやつはある?」と聞いてみると、2つ選んでくれました。
どうやら皮が緑色のものではなく、黄緑色になって少し柔らかくなったものが食べ頃のようです。(緑色のホワイトサポテは果皮が硬かったです)
皮ごとかじってみると、味はバニラアイスクリームのような濃厚な甘さでした♪ 少し独特な香りもあるので、少し好みも分かれそうな気もしましたが、ここまでねっとりと甘い果物もなかなか無いと思うので、非常に面白い体験ができました!
さらに、ホワイトサポテの上には果皮がつやつやタイプのドラゴンフルーツ(Pitayaともいいます)も販売されていました。
一応ですが、一般的によく知られているドラゴンフルーツがこちら↓
あまりにも見た目が違ったのですが、ツヤツヤの果皮でよく見ると、サボテンの実らしく棘のようなものも確認できました。
ネットでも見かけたことがないタイプのドラゴンフルーツだったので、驚き。
売場に並んでいるものが明らかに鮮度が良さそうに見えなかったので、「新鮮なものは置いていますか?」と尋ねると、「ごめんね。それが多分今年最後のものなの。次はまた1年後の入荷になるかも。」とのことで、お姉さんが一つだけいいやつを選んでくれました。
中の果肉はいつものドラゴンフルーツで、白果肉。食べてみると、なんとなく食感が違って、白果肉のところがぼそぼそ、ぽろぽろとした感じでした。甘すぎない味わいで、酸っぱさもありました。(鮮度の問題・・・?)
ちなみに、ホワイトサポテとドラゴンフルーツを購入する際、「うちのお店はオレンジが人気だから、食べてみて!」とお店のお姉さんがオレンジも2玉サービスしてくれて、とても嬉しくなりました♪(いただいたオレンジ、とってもジューシーでした!)
お店のディスプレイも素敵でしたよ。12月ということもあり(?)、富有柿が多く並んでいました↓
【公式サイト】
4~5.「フェイジョア(Feijoa)」「ピンクパイナップル(Pinkglow)」at 小さな八百屋
こちらは、Farm Boy Produceという八百屋のそばに出ていた小さなお店(※公式サイトに名前が記されていなかったので、常設のお店では無いのかもしれません汗)の写真です。
パパイヤやアプリコット、イチゴやチェリモヤ、ライチ、チェリーなどが販売されていました。その中でも特に目を引いたのがこちら↓
じゃん。写真の緑色のものがフェイジョア(Feijoa:パイナップルグァバとも呼ばれます)です。フトモモ科で、ニュージーランドで特に人気の果物!
カナダのスーパーではまだ一度もお目にかかったことがないので、ロサンゼルスで売られていたことに感動してしまいました!
パイナップルグァバと呼ばれているだけあって、熟すとパイナップルのように香りが良くて、梨みたいな食感と独特の芳香があります。
甘味もありつつ、食感はグァバ。後味が爽やかな感じ。ちょっとだけパイナップル感があるのが魅力。
個人的には、「しっかり熟さないと全然美味しくない果物。でも、しっかり熟すと、かなり魅力的な果物」と考えています。
そして、野菜ソムリエHiroのブログではおなじみのピンクパイナップル(Pinkglow)もカット売りで販売されていました。
ピンクグロウと呼ばれるこのパイナップルは、フレッシュデルモンテ社が開発したもので、甘みが強く芯まで食べられます。
以前野菜ソムリエHiroがカナダで購入したものはこちら↓
カナダではコストコでほぼ年中みかけるようなアイテムになったので珍しくは無いのですが、日本ではまだ出回っていないかもしれないので、今回ピックアップしてみました。(ピンクグロウを食べた感想はこちら⇒)
せっかくなので、フェイジョアとピンクグロウを販売していたお店の隣にある八百屋さん Farm Boy Produceの売り場もここでお届けします↓
Farm Boy Produceでは一風変わった野菜果物は無かったのですが、一般的な野菜果物をしっかり取り揃えている印象を受けました。バナナの売り方が柱から生えているように見えて面白かったです(笑)
6.「テホコテ(Tejocote:メキシコサンザシ)」at Farm Fresh Produce
オリジナルファーマーズマーケットの公式サイトでは八百屋が2店舗紹介されているのですが、先ほど紹介したFarm Boy Produceと、もう一つが上の写真のFarm Fresh Produceです。
Farm Fresh Produceでも多種多様な野菜果物やジュース、ドライフルーツ等を見かけたのですが、生まれて初めて見かける果物がありました。それがこちら↓
最初見た感想は「オレンジ色の姫リンゴ???」といった感じ。値札も無く名前が分からなかったので、お店の方に聞いてみると「Tejocote(テホコテ)」と言われました。
また、お店の方によると、「テホコテは時々酸っぱかったり、甘いものもあったりする」「ロサンゼルスでは人気の果物よ~」とのことでした。(本当なのかは不明)
結局なんのこっちゃさっぱりだったので、とりあえず一番鮮度が良さそうなものを購入。後で調べてみると、サンザシの一種でメキシコサンザシとも呼ばれているようです。
メキシコでは、クリスマスや大晦日に飲むという伝統的なホットフルーツパンチである「ポンチェ」の主な材料ということで、検索してみると日本語でテホコテを使ったレシピを紹介している方の記事もいくつか発見することができました。
(半分にカットしたテホコテ。すぐに酸化するのも特徴)
生で食べる方もいるようですが、一般的には調理することが好まれるようです。ホテルに戻って生で食べてみたのですが、結論からいうと、個人的には好きな味ではありませんでした~(爆)
食感がスカスカの古いりんごのような感じで、味も酸っぱさがあとからクッとくるような感じ。甘さもたしかにすこーしだけある感じだったのですが、少し臭め(?)な香りがあって、正直なところあんまり気持ちいいものではありませんでした。もしかしたら鮮度が悪かったのかもしれません。(そう思いたいところ!)
でも、出回る時期が短いみたいなので、今回のロサンゼルス旅行でたまたま出会うことができて、超ラッキーでした!
ちなみに、Farm Fresh Produceの中はこんな感じでした↓
今回はスルーしたのですが、マメイサポテもありましたよ(驚)
(写真一番左がマメイサポテ)
最後に:果物好きなら訪れたいエンパナーダのお店「Nonna’s」もマスト
ロサンゼルスの観光地オリジナルファーマーズマーケットの八百屋の雰囲気と、珍しい果物をまとめて紹介しました。でも、オリジナルファーマーズマーケットは八百屋だけでなく、様々なレストランや雑貨屋などが集まっている複合施設!
(飲食スペースがマーケット内にたくさんあります)
実際に訪れてみて個人的に感じたオリジナルファーマーズマーケットの魅力を3つにまとめてみると、以下になります。
オリジナルファーマーズマーケットには、世界中の食文化が集約されているようなイメージです。アジア、メキシコ、イタリア、フランス、そしてアメリカの伝統的な料理など、様々な国や地域の味が一か所で楽しめるのが魅力!さらに、新鮮な野菜果物、ナッツなどの食材も豊富に扱っています。
2. 観光スポットとして旅行者は外せない
ロサンゼルスを代表する観光スポットのひとつとして知られています。近くには世界的に有名な観光地であるビバリーヒルズやロデオドライブなどもあり、観光客にとっては他の有名観光地といっしょに一度訪れたい場所です。
3. 活気あるマーケットの雰囲気で楽しくなる
オリジナルファーマーズマーケットは、屋外タイプの複合施設で開放感のある空間になっています。広い敷地内には、緑豊かな植物や木々があって、都会の喧騒から離れられる空間と言えるかもしれません。多彩なお店が並び、人々が行き交う様子やご飯を食べている様子を見ていると、なんだか楽しくなってきますよ♪
最後に、八百屋ではないのですが、オリジナルファーマーズマーケット内で個人的に気に入った「エンパナーダ」で人気のお店「NONNA’S EMPANADAS」を紹介したいと思います。
エンパナーダはスペイン発祥といわれる具入りのペイストリーで、アルゼンチンやコロンビア、ブラジルなどで一般的な食べ物です。
こちらのお店は伝統的なビーフやチキンから、マカロニ & チーズなど様々な種類のハンドメイドのエンパナーダを取り揃えていて、どれにしようかかなり迷うレベルでした。(優柔不断)
結局色々迷って、野菜ソムリエHiroは「アップル」「グァバ」「ビーフ」「チキン」をチョイスしました!
(せっかくなので写真を撮ってもらいました)
それでは実食です。
上の写真はビーフとチキンなのですが、具が思いのほかたっぷり入ってました。購入したときは、「ちょっとお値段高めかな?」と思ったのですが、ここまでしっかりと具を入れてくれると幸せ指数高めでした。
味はいわずもがな、Very Good!お肉がジューシーでした~!
そしてグァバとアップル(レーズン入り)のエンパナーダもいただいたのですが、特にグァバが個人的にヒットしました。そもそもグァバのスイーツをあまり食べたことが無かったのも大きいかと思うのですが、その甘さと風味の良さに驚きました!
4つ購入した後に「お腹が空くかも?」と思って別のお店でパンも買ったのですが、この4つでお腹いっぱいになって、良い意味で裏切られたような気分になりました♪
他にも果物系のエンパナーダがあったので、次回訪れる機会があれば挑戦してみたいと思います。
ということで、ロサンゼルスを訪れる際は必見のオリジナルファーマーズマーケット、皆さんも機会があればぜひ行ってみてください。
食事を含めて、約2時間ほどの滞在時間とみるといいかもしれませんが、隣にはショッピングモールの The Grove があったり、スーパーマーケットのトレーダー・ジョーズ (Trader Joe’s)やホールフーズマーケット(Whole Foods Market)もすぐ近くにあるので、野菜果物好きの方であればこのエリアで3~4時間は費やす必要があるかもしれません!
住所:6333 W. Third Street Los Angeles, CA 90036
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